聲の形、今頃読了
「聲の形」コミックを今更ながら先日、全巻読んだ。「加害者が被害者になり、再び自分を取り戻す物語」は同じであるものの、アニメで観た印象とは全然違って、各キャラクターの意味もしっかり掘り下げられていた。何より「健気で純粋」に描かれていた西宮さんのキャラクター付けにも、ちゃんと意味を持たせている事を知った。正直西宮さんのキャラは、アニメ版だけの印象だと、障がい者イメージをステレオタイプで描いているように感じ、嫌悪感があった。というか、アニメ版の尺だけだと、全部の意味を含めるのが難しかったんだと思う。
ただやはり一つ理解できなかった点も…何故、西宮さんは石田君に好意を持つ(持った)のか??普通いじめた相手なんてもう二度と会いたくない位だと思う。相手が後からどう反省しようが、普通ならもう他人として距離を置きたいと思うだろう…。
仲良くなれない、苦手だと思う相手に無理やり関わろうとする必要は全くない…。正直植野さんと引き合わせようとする行為自体害悪だ(それをしないと話は進まないが)。ある意味、それを理解させるための作品としての意味付けだったのかも。
いずれにしても最後まで読むと、個々のキャラクターの心情も掘り下げられているし(加害者に回った時に、どう振る舞うかをキャラ毎に描いていたりとか)、特にいじめっ子側のキャラ、植野さんが非常にリアルだった。まあ西宮さんには合わないよな。 7巻最後の成人式の場面は、まるで挙式の扉のように描かれていてグッときた。映画コンテストであんなボロクソ言われることはまずないが…(基本賞賛中心+課題点くらい)
あと…現実的な話として、小学校時代の石田君のようなDQNタイプは、あんな風に反省して変わることはほとんどないだろう…。基本は大人になっても、色々着飾ろうが倫理を纏おうが…残念ながら基本的人格(というか性分)はそのままだと思う。。残念だが。 #聲の形
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