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味覚の思い出

ちょっと美味しいお菓子や料理を、旅先で食べると、ものすごく美味しかった、と記憶してしまうことがあります。

恋人や、友人と楽しく食べたものは、とても美味しいと記憶します。

次の機会に1人でたべると、「あれ、味落ちたかな?」なんて思うこともあります。

落ち込んだ気持ちの時に、思い出の味を食べ、幸せな気持ちを蘇らせ、頑張る力が湧いてくることもあります。

だから、食事は楽しく食べたいですね。

何もご馳走でなくて、いいのです。

普通のご飯でも、相手を想って作ったものなら、思い出の味になるのです。

聞いた話ですが、ご夫婦で、お蕎麦屋さんに行き、ご主人はけんちんうどんを召し上がりました。

「これ、ウチのお袋の味だ。」と思い、お店の方に聞いたら、先代のお母様が同じ町の出身だったそうです。その町の郷土料理のようなものだったのでしょう。

最後に食べたのは、40年も50年も前。 

思い出と結びついて、懐かしく美味しく思ったのだと思います。

奥様は、料理自慢の方でしたが、その様子を見ていて 「お袋の味には、勝てないって思ったわ」とおっしゃっていました。

お袋の味は、幾たびも食卓に上り、沢山の思い出と結びついているのですね。









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