親切に潜むもの
私がまだ新採用だった20年前、技術職ということもあり、女性職員は全体の5%もいなかった。
職場が華やかになるね!とか、女性の新しい視点を!とか何とか言って、
職場のおじ様たちは、私たち女性職員にとても親切だった。
組織もそんなに大きくなく、なぜか皆、野球にいそしみ、酒を飲む。
年々恰幅が良くなっていくからなのか、
ユニフォームは皆ピチピチだった。
若かった私は、ピチピチユニフォームを見ては、
なんちゅーアットホームな職場なんだ!と思ったものだった。
たぶん、アホだったんだと思う。
そんなアホな私にも転機が訪れた。
昇任し、部下ができたのだ。
昇任したら裁量が大きくなり、できることが増える!
先輩たちと一緒にいろんな課題を前に進めたい!
意気揚々と新年度を迎えた。
ところが、
昇任すると、一気に景色が変わった。
なんだか急に
あぁ、仲間と思われていないんだな、と感じることが増えた。
同時期に昇任した女性の先輩の口調はどんどんトゲトゲしくなった
なんだろう、この感じ。
女は俺らと同じステージに来るんじゃないと言われているみたいだ。
下に見ていたから親切だったのか。
自分の立場を脅かすことはないと思っていたから親切だったのかなぁ。
話に聞いていたけど、うちの職場には関係ないぜーって思ってた。これかー!
先輩は先輩で一人戦っているのかもな。。
あぁ、今まで甘やかされてたのかもなぁ。
考えるとしんどくなるので、もう考えないようにしている。
自分は自分のすべきことをやるだけだ。
被害妄想・・かもですが。