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ただメイクイベントをやりたいわけじゃない。ありたい自分でいるために必要だった。
2019年11月9日、REING主催で<mirrors>というイベントをすることを決めた。
ざっくり言うとメイク、スキンケアのビューティーイベント。でもただそれだけのイベントではないのです。
なぜやりたいと思ったのか、そのきっかけやmirrorsに込めた想いをこのnoteで書いていきます。
長文になりますが、お付き合いいただけますと幸いです。
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昔からふと気付くと、周りの目を気にして好きでもなくきらいでもない自分をつくりあげていることがあった。
好きな服を着て、メイクをして、髪型をばっちりキメて、とっておきの靴を履く。
その行為が果たす役割は人それぞれでちがう。
テンションを上げるため、自分を表現するため、自分を守るための武装として。
そもそも好きな服なんてない、メイクもしない、髪もセットなんてしない、靴は必要最低限!という人だっている。
自分の外見をどうするかは、それにこだわるこだわらないを含めて誰だって自由のはずだ。
もちろん“時と場所”を選んでの自由。冠婚葬祭などその場にふさわしいとされるものがある。(これだってもっと自由になっていいのにな、と思うこともあるけれど)
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自分の場合は、昔から外見に気を遣うことが好きだった。
好きだったし、そうやって周りへ与える印象をつくってきた。
誰かに会う可能性があるのならば気を抜かない!近くのスーパーに行くにしても!という意気込みで。
会ったことのある人ならもう存分に伝わっているだろうが、こんな感じの人間なので一般的に“変わった”服も着るし、アクセサリーもつけるし、靴も履く。
そうすると絶対に遭遇するタイプの人がいる。
「それどこで売ってるの?」
「また今日もすごいね」
大体語尾には(笑)がつく。
単純な興味や褒め言葉で言ってくれる人はよいのだけど、(笑)がつく人は笑っていなくても伝わってくるし、心の中のヤンキーがケンカを売りそうになることもある。
そんなことを言われる度に思っているのが、もっと自由でよくない?という気持ち。
今まで自分の中になかった概念に遭遇すると、つい否定したくなる気持ちはわかる。
でもそれを他人に強要するのもお互いに違う。
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世間一般でいう“男らしさ”、“女らしさ”。
日本の教育の現場がそれを示唆する場面は多くあるし、それで育ってきたのだからそういうものなのだと考えるのも、ある種仕方のないことだと思う。
「女子力高いね」と言われることが多いのだけど、そもそも「女子力」って言葉はなんだろうなとよく感じる。
ただそれを“苦痛”に感じる人がいることも知ってほしい。
性志向は関係なく、かわいくなりたい男性もいるし、かっこよくなりたい女性もいる。美しくなりたい人もはじけたい人もいる。
その人が“ありたい自分”をもっとナチュラルに表現できる世の中になってほしい。
自分と違う人間を受け入れることは簡単にはできないけれど、そういう人がいることを知って否定だけはしないでほしい。
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と、随分大きな話になったけれど、もっと自然にみんなが“ありたい自分”を楽しめたらいいよねという想いから、mirrorsというイベントを企画しました。
今まで食を中心に仕事をしてきた西村がどうしてビューティーイベント?と思う方も多いと思いますが、自分の中では自然な流れでした。
一貫してる想いは“新しい価値観を共有したい”
食が好きだったからご飯が残されるのが悲しかったし、食に興味がないという人にも振り向いてほしかった。
それなら自分の得意なデザイン、アートを食と掛け合わせて新しい側面を持たせて提供したら、食に興味を持つきっかけになれるんじゃないかと思い活動を始めました。
mirrorsはその想いの延長。
メイク、ファッションだけじゃなくて、自分を磨くためにすること、自分を良くすること、自分のことをもう少し好きになるためにすること、それを他人の目を気にしてできないなんて、そんなことってすっごくかなしい。
もっとたくさんのことが自由であってほしい。
そうしたら嫌いだった自分を好きになれるかもしれない。新しい誰かとの出会いがあるかもしれない。
息苦しいことだってたくさんあふれた世の中だけど、気兼ねなく好きな自分でいられる場所をつくりたいのです。
Beautiful in our mirror, beautiful in all mirrors.
鏡に映る自分の悩みや、それぞれが持つアイディアをリアルに持ち寄り、話す場があったとしたら。「本当は興味があるけれど、どうすればいいかわからない...」と迷っている男性も。「いつの間にかメイクを覚えたけれど実は自分に何が合うのか、よくわからない」という女性も。一緒に知り、学ぶことで「ありたい自分」を楽しめる世界、それぞれがもつ美しさで、美しい世界を広げていける場を目指します。
mirrorsという名前にはいろんな意味を込めた。
鏡は自分の姿を見ることのできる唯一のもの。
初めてのメイクが幼い頃、こっそりとお母さんの鏡台で、という人もいるだろう。
鏡を見て、自分を見つめる場はある種の“秘密の場所”であり、プライベートな空間だからこそ自分を表現できることもある。
鏡に写る姿が“ありたい自分”に近づくほど、毎日がきっと楽しくなる。
そして、そうなるためには世の中の人たちが“それぞれ”を否定せず認めてあげることが必要だ。
そんな風に世の中を大きく変えることは、きっと長い長い時間が必要になる。そのきっかけになれるようなmirrorsという場所をつくりたいと思った。
その場所でなら、皆が安心して“ありたい自分”になろうとすることができるし、そうなるための話をすることができる。
わかりやすいところで言うと、男性のメイク。
昔に比べたら随分と広まってきたけれど、まだまだ特別なことだと位置付けられてる。男性がメイクすることの男性自身のハードルも下げたいし、それに対する女性のハードルも下げたい。
誰もが周りの目を気にせず、メイクをして、好きな服を着て、靴を履いて、それぞれのことを認め合うことのできる場所。
そんな場所になってくれたらいいなぁと思っています。
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そう言いつつも、そんな場所は求められてるのかな?という不安も多少ながらあったのも事実。
みんなの反応も知りたいし、そのためにはまずは今までと違う自分を体験してもらおう!ということで、mirrorsプレイベントとしてカラーメイク体験イベントを開催しました。
まったくメイクをしたことがなく、最初は控えめに…と言っていた男性も、いざやってみると最高の笑顔になってくれたり、
今まで使ったことのなかったカラーを初体験して、次の日からメイクをガラッと変えた方もいたり。
なにより印象的だったのは鏡を見て、パァっと晴れやかな笑顔にみんながなってくれたこと。
いつもと違う自分になるってすごく楽しい!なんだか自信も湧いてくる気がする。
このイベントがmirrorsをやっていこうという決意に繋がりました。
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mirrorsではビジュアルディレクションもしているので、ロゴの話も少し。
ロゴの文字はmirrorsの名前の通り、曇った鏡に指で文字を書いたイメージです。もしくは口紅で書いた文字。
どちらにも捉えられる文字のイメージは世間のいわゆる男性的、女性的のイメージには当てはめず、ニュートラルな印象を与えつつ、「鏡に文字を書く」という行為が秘密でプライベートな内緒話をするようでどこかわくわくしてくる気がします。
丸のモチーフは鏡、鏡台をイメージ。
鏡から文字がはみ出すように配置して、みんなの個性もどんどんはみ出していってほしいという願いを込めたロゴです。
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つらつらと長文を書きましたが、この想いに共感して集まってくれたみんなのおかげでイベント開催までこぎつけました。
REINGのあすかちゃん、アボちゃん、エドくん。
ヘアメイクアップアーティストのあゆみさん。
美容師であり「オトナ男子LABO」を発信するえいとくん。
ネイリストのまゆこさん。
AGILE COSMETICS PROJECTさん。
BARTHさん。
BOTCHANさん。
FIVEISM×THREEさん。
誰が欠けても、mirrorsを形にすることはできませんでした。
この場を借りて最大の感謝を。
mirrorsはこれからも仲間を集めていきたいと思っています。
みんなで一緒に育てていけたら嬉しい限りです。
(イベント参加者さんへのお土産セットの袋はみんなで気持ちを込めて手作業!)
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長文にお付き合いいただきありがとうございました!!
11/9のイベントの様子は後日レポートとしてアップします!
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