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2021年マザーズ 今後の展望とダブルバガー候補
1 はじめに
日経平均株価が、1990年8月以来30年半ぶりに、3万円台を回復し、過熱しているというアナリストもいれば、まだまだ上昇すると強気の専門家もいて、個人投資家にとっては、悩ましい限りです。
はっきりしていることは、今後の株価がどうなるかなんて、誰にも分からないということです。
しかしながら、予測はできます。
例えば、GPIFを抜いて日本最大の株主になった日銀は、株高により含み益が前年度末の3081億円から半年間で5兆8469億円へ大幅に増加し、最終損益に当たる当期剰余金は9288億円と言われています。
日銀がETFを買い、株価が下支えされ、日経平均の高騰を演出している状態となっています。
また、日銀をはじめとする主要国中央銀行の一斉金融緩和が、世界株式市場を暴騰させています。根底にあるのは、世界の中央銀行が市場にばら撒いた過剰なマネーです。日本も同様で、過剰なマネー流出の蛇口を閉める時、つまり、金融緩和を引き締める時が、コロナバブル崩壊時期と囁かれるているのは周知の事実です。
これらを踏まえ、個人投資家にとって最も重要かつ知りたいことは、それはいつなの?ということだと思います。
日経の話ばかりになってしまいましたが、本題に入りたいと思います。
2 そもそもマザーズとは?
読者の中には、初心者投資家の方もいるかもしれないので、一応、紹介しますが、「そもそもマザーズとは何?」と質問された時、どの様に回答しますか?
その回答によって、個人投資家の能力が分かると筆者は考えています。
マザーズとは、正式には東証マザーズと呼ばれ、東京証券取引所が運営する株式市場の1つですが、簡単に言えば、ベンチャー企業向けの市場です。
現在、マザーズには345社(2021年2月23日時点)が上場しています。
主な内訳は、
情報・通信業(129)
サービス業(115)
医薬品(21)
小売業(21)
不動産業(18)
建設業(5)
その他(36)
となっていますが、
注目すべきは、
情報・通信業が圧倒的に多く、
サービス業と合わせると全体の70%を占めているという点にあります。しかも、サービス業の多くは、情報・通信業と密接な関係にあります。
つまり、マザーズ上場企業は、
成長性のある情報・通信業の集合体
といっても良い状態になっているということです。
マザーズ の展望を知るには、
情報・通信業の今後を予測する
ことが重要となります。
3 2021年のマザーズの展望
本題の2021年のマザーズの展望について記述しますが、その前に、2020年のマザーズの動向について解説します。
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