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街で偶然お見かけして思わず涙がボロボロこぼれたあの日

今朝のニュースで三笠宮妃百合子様がご逝去されたニュースを見ました。

数日前からご容態が思わしくないとの
報道が出ていて気になっていたのですが、
そうか、残念だなと思います。

101歳で皇室では最高齢だったとのこと。

昭和天皇の弟、三笠宮様のご結婚相手でいらしたんですね。

ニュースで拝見したお姿が80代の頃だと思いますが、
気品に溢れた方だなと思いました。

昭和天皇の弟君の奥方だとしたら、
かなり激動の時代を渡って来られたのではないでしょうか。

謹んでご冥福をお祈りいたします。

皇室関係で思い出すのは、7年前の夏。

私はその頃体にちと悪いものがあり、
手術をしないといけなくなりました。

初めての手術、初めての入院。

不安だらけの日々で、
その日も手術前の診察で御茶ノ水の病院に行き、
待ち時間の間にお昼を食べようと外を歩いていました。

歩いているとやたら警備の警察官がいる事に気がつきました。

「なんだろう?」と思いながらキョロキョロと周りを見ると、
スマホを手に何かを待ち構えているような十数人くらいの集団が、
曲がり角の信号の所にいました。

「誰か来るのかな?」そしてこの警備体制、ただならぬ雰囲気。

「あぁ、皇室関係の人かもな」と直感しました。

病院の待ち時間はたっぷりあったので、
せっかくなら誰が来るのか見てみようと私も
その集団から少し離れた所に立っていました。

しばらくすると「キャー!」と集団の色めき立つ声が響き、
みんなスマホを掲げて手を振ったりしています。

黒塗りの車が目に入りました。
集団の声が一層大きくなります。

私は圧倒されてしまって集団の後方からその光景を眺めていたのですが、
その車は信号の角を曲がって私の目の前にやってきました。

車の中にいたのは当時の皇后様の美智子さまでした。

ぽつんと離れた場所に立っている私に向かって手を振ってくださいました。

私はなんだか手を振るのは失礼な気がして、咄嗟に会釈をしました。

すると美智子さまも私に合わせて会釈をされました。

「こんなちっぽけな一庶民に合わせてくれるんだ!
しかも頭を下げてくれるなんて!」
心の中で私は驚きました。

車はそのまま坂を上り、山ノ内ホテルに入っていったようでした。

私はしばらく呆然としてしまったのですが、
美智子さまから発する何とも言えない優しさ、
慈悲深さみたいなものを感じ、
涙がボロボロ止まらなくなってしまいました。

手術への不安とかもあったせいかもしれませんが。

でも、テレビで見るだけではわからない何かがあった気がします。

美智子さまがこれまで背負ってきたもの、国民へのリスペクト、
そんなものがダイレクトに伝わってきた気がしました。

美智子さまも最近骨折、入院された報道がありました。

テレビで拝見する度にあの日の事を思い出します。

美智子さまもご高齢ですが、
いつまでもあのお優しいお姿を見せていただきたいと切に願います。


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