2024/6/16(日)
「"何がなんでも"生きろよ!!!」
日比谷野音。けたたましい慟哭めいた絶叫が鳴り響く。
俺はとんでもないライブを見てしまった。
生涯この光景を忘れることはないだろう。
心底そう思えた。
CRYAMYを認知したのは約一年ぐらい前。
丁度時速とかPKとかにハマっていて、それを聴いている人たちは同じくCRYAMYというバンドをよく聴いているみたいだったので俺も聴いてみることにした。
初めて聴いたのは「テリトリアル」という曲だった。ずっと叫んでいるような魂を揺さぶる声とサウンドに、魅力されるにはそう時間はかからなかった。
なんというか、自分がこうなりたいバンドマンの理想像がCRYAMYだったのだと思う。
俺は早々に諦めた側の人間なので憧れてしまった。
そんなこんなで迎えた今日の日比谷。
さまざまな憶測は飛び交っていたのだと思う。
日比谷公園に入った瞬間、リハーサルの音が響き渡り高揚感が頭を支配した。
時間まで缶ビールを飲んだりしたあとで会場に向かう。
しばし後輩と世間話をしたあとで"彼ら"は現れた。
「WASTAR」
始まった時の高揚感は筆舌し尽くしがたかった。ああ、俺の憧れが今目の前で絶叫しているんだ。引き込まれるわずか数秒足らず。轟音が脳内を支配する。
「まほろば」
めちゃくちゃ最近起こった辛かったことを思い出して涙が止まらなかった。
年始からずっと気を病んでいて、しんどかった。一時期は本気で死んでしまおうかと思ったぐらい。生で聞く「人間のクズだろうが、生きている価値がなかろうが、どうせ死ぬならいや消えるなら。それまであなたと生きたいのだ」
グサグサと音を立てて刺さりました。
ありがとう。報われました。
「GOOD LUCK HUMAN」
『僕は人間になれました』そのMCから始まったこの曲。わかるんだよな。すごく上からなものいいかもしれないけど俺もわかるんだよ。ずっと化け物みたいな扱いされてきたから。
だからこそ。俺だっていつかそう言いたい。
そう思ってしまったんだ。人間になりたいのだ。
「テリトリアル」
「鼻で笑うぜ」
流れが完璧だった。俺の考えるかっこいいバンドマンを体現していた。
ここまでかなりの曲数をこなしてカワノはずっと叫び続けていた。
技術とかそんな話でなく、並々ならぬこの日に向けた気迫を感じたしビリビリときた。
「マリア」
個人的に1番刺さった。
「死ね」と言い続ける歌詞のところを「"何がなんでも"生きるんだよ!!!」に変えてましたね。俺はもう何回も死のうとしたダメな人間です。信頼できる人は周りにいるのだけどそういう人も裏切ってしまったダメな人間です。
でも面と向かってそう叫んでいるのを見て、明日もどうにか生きていこうって思えた。
本当にありがとうと思いながら見てた。
「世界」
正真正銘この日最後の曲。本当にありがとうございます。CRYAMYに救われました。歌詞にある「誰にも愛されなくたってあなたが生きていてほしい」
そう。俺はきっと愛されない側の人間かもしれません。
それでもあんなに絶叫してる彼らを見て何も感じないはずないっす。
理解が追いついてない的なところもあるのだけどただ目の前ですごいことが起きていて。言葉をかけてくれてみんなに向けて歌っていてとにかく胸が熱くなりました。
本当に今日彼らをみることができて心の底から感謝してます。
ありがとう。
いろいろあったけど頑張っていこうと思えました。
いろんな憶測がある中、"熱い"の一言じゃ終わらせられないライブでした。
ロケーション的に見上げると半月も見えてそれもまた綺麗で。
こちらの席からはあまり表情までは見えなかったけど、XのTLの情報によるとギター掲げて壊そうとしてやめた時、カワノが笑ったみたいなことがあったらしく。その時の表情が良かったとか。
ジャズマスターを掲げた時「やっぱそうなのかな。これで全て終わらせるんかな」そう思った自分もいたのだけど。
でもまた何か見せてくれるんだろうか。
そういうことなんだろうか。
俺は何度でも彼らを見たいと思えた。
「長生きしてください」
「悪い人はたくさんいるけど、いい人もいっぱいいるよ」
「健康に気をつけて」
MCで言っていたあの言葉。
彼らの歌詞を見るととうに絶望を通り越した感じがしていたのですが、何か希望めいたことが見えた気がする。
俺はなんも知らないしわからないけど。
絶望を乗り越えた言葉に勝手に聞こえてしまってそう解釈した。
本日は本当にありがとうございました。
目の前で起きた衝撃は生涯俺の頭の中で生き続けます。
彼らと同じ時代に生きていて本当によかった。
また会える日まで。