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【第10話】3/30中山11R・ダービー卿CT(にゃむ師匠)

ピエール瀧が逮捕されてから2週間が経過した。

振り返れば、逮捕のショックよりも、どちらかというとそれを受けた周りのリアクションや施策のほうが目に付いた。

出演していたドラマや映画は、現在過去にかかわらず放映自粛へ。楽曲は配信・発売停止。世間が180度見方を変えて一斉に敵視。もはやあの人は「いなかったこと」、あの作品は「なかったこと」となる様は、罪の重さをはるかに超えた「脅威」さえ感じた。だって、あまちゃんまで配信停止だよ。寿司屋の大将っていうチョイ役が「潮騒のメモリー」をなかった事にしちまうんだから…理不尽であり神経過敏にもほどがあると思わないかい?

おまけに「賠償責任」へ発展したり、もう悪人とわかったら徹底的に吊るし上げ、集団でのボロッカス扱い。飛び散る火花はいつしか火柱へ…。いくらコンプライアンス重視の世の中でも、悪人が現れた途端というか、善人が悪人に変わったら、この周り一気の変わりように、若干ではあるが「いじめ感」すら垣間見える。そこに人権などなく、決して許されざる空気感。

平成の初め、勝新太郎が同じコカイン所持で逮捕された時は、別に座頭市が闇に滅した訳でもなく、世間から「アイツオワタ扱い」されたかというとそうでもなく、むしろ妻である中村玉緒の必死のお詫び会見から見える「内助の功」の美しさや、すっとぼけた勝新太郎本人による「パンツはもう穿かない」会見での名言が皆の脳裏に焼き付いた。ビートたけしのオールナイトニッポンでも「勝新パンツ合戦」なるコーナーが誕生し、深夜にしこたま大爆笑を提供してくれたことから、ウイットとか洒落とかではないものの、悪しきニュースでも笑いに変えられる、そんな「器量」が社会全体にあったと思う。

だが、わずか30年でこの変わりよう。平成の初めと終わりで、これだけの「格差」というか「乖離」が発生しようとは…コンプライアンスの息苦しさが生んだこの乖離は、まさに平成が生んだ「悪しき産物」の一つであろう。
みんな横並び、みんな優等生。はみ出し者は熱い頑固オヤジによる教育や指導ではなく、初めからいなかった事に…社会全体がアサシン化って、すごいね。

さて、もうすぐ新時代。小生にとっては二度目の「元年」。どんな文化・風潮となるかは大変興味深いが、人口減少に伴う日本経済の縮小問題や、高速道路や水道管など、二つ前の時代に造られた各インフラ設備の老朽化が引き起こす諸問題等とは、必ず向き合わなければならないだろうし、小生のサキヨミでは、年齢が若ければ若いほど重宝・尊重され、歳をとるごとに会社や社会からも「卑下」されていくという、トランプの大富豪ばりの「年功序列の大革命」もあり得ると読んでいて、であれば小生あたりは死ぬまで敬語を使い続けるという数奇な現実もある程度覚悟している。
…と、妄想いろいろ。まあ、さしあたって、このコンプライアンスの息苦しさについては、当面続くだろう。

一連の「作品の自粛連鎖」も一段落といったところだが、「彼に罪はあっても、作品に罪はない」と説いた映画人・音楽人が多々。小生もそっち側の人間であれば当然擁護。で、この「罪の有無」だが、これは馬券の世界にも共通するところがあり、その回答や稟議に「正解」「不正解」はあるものだが、唯一、罪のない部分が馬券には、ある。

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