ニンジャスレイヤーTRPGソロリプレイ【スティール・ヴェノム・アンド・ファイアー】後編
ドーモ、nyamotomoです。今回のシナリオは三宅つの=サンの【バーニング・アップ・ザ・タウン】を少し弄ったものを遊ばせていただきました。この記事は後編になっております。前編をご覧になっていない方はまずそちらからお読みください。↓
では本編スタートです。
◆本編
1.ファイアドリフト
◆ファイアドリフト (種別:ニンジャ) DKK:0 名声:1 所属:ソウカイヤ
カラテ 3 体力 3
ニューロン 3 精神力 2
ワザマエ 4 脚力 2
ジツ 3 万札 0
攻撃/射撃/機先/電脳 4/4/3/3
回避/精密/側転/発動 5/4/4/6
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇ジツ
『☆カトン・ジツLV3』
◇サイバネ
▶︎テッコLV1
◇装備
カタナ
2.ヘブンリム
◆ヘブンリム (種別:ニンジャ) DKK:0 名声:2 所属:ソウカイヤ
カラテ 4 体力 4
ニューロン 4 精神力 4
ワザマエ 6 脚力 5
ジツ 0 万札 0
攻撃/射撃/機先/電脳 4/6/4/4
回避/精密/側転/発動 7/6/6/0
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇サイバネ
▶︎ヒキャクLV1、
◇スキル
『◉常人の三倍の脚力』、『◉知識:カチグミエリア』、『◉ランスキック』、『◉疾駆』、
◇生い立ち
○元ヒキャクパルクール
3.ブラックゾーン
◆ブラックゾーン (種別:ニンジャ) DKK:0 名声:2 所属:ソウカイヤ
カラテ 3 体力 5
ニューロン 3 精神力 3
ワザマエ 3 脚力 2
ジツ 0 万札 4
攻撃/射撃/機先/電脳 3/3/3/3
回避/精密/側転/発動 3/3/3/0
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇スキル
『◉頑強なる肉体』、『◉知識:旧世紀地下道網』、
◇アイテム
オーガニック・スシ
◇装備
タカハシマスターツールキット
4.ウォーゲイザー
◆ウォーゲイザー (種別:ニンジャ) DKK:0 名声:1 所属:オムラ
カラテ 5 体力 5
ニューロン 6 精神力 6
ワザマエ 5 脚力 3
ジツ 0 万札 −12
攻撃/射撃/機先/電脳 5/5/7/8
回避/精密/側転/発動 6/5/5/0
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇サイバネ
▶︎生体LAN端子LV1
◇スキル
『◉kill9』
◇アイテム
ZBRアドレナリン注射器
3階
2階に上がって傭兵達と別れ、ニンジャ達は3階に足を踏み入れた。廊下には赤いカーペットが敷かれており下階よりは高級で上品な雰囲気を醸し出している。しかしよく見ればカーペットの赤に交じって血やワインのシミがあることに気づくだろう。客は一人もおらず数人のマシンガンバラクラバが警備しているのみ。
警備のバラクラバを手早く片付けながら進むと四人は巨大な扉にたどり着いた。扉には観覧室と書かれ関係者以外立ち入り禁止のカンバンがかけられている。「さて皆さん、多分ここに親玉がいるっス。」扉の前に立ったウォーゲイザーは皆を振り返った。
「おそらく下のエツ=サンと同じく手下と連携してくることが考えられるっス。まずは手下から片付けて孤立無援のところを囲んで棒でたたく。このプランでいくっスよ。」三人は無言でうなづく。それを確認するとウォーゲイザーは扉に手をかけてゆっくりと開いた。
中はタタミ張の座敷のようになっていた。4人程のバラクラバやオイラン、酒を注ぐオイランドロイドなどがいる。そして一番奥の回転椅子にはこちらに背を向けて全面ガラス張りの観覧用の窓を眺める男が座っていた。男は豪華なキモノをきたオイランドロイドに酒を注がせこちらを見ることはない。
「ん〜?」酒瓶や灰皿の散乱する机の上に突っ伏していたチャイナ服のオイランが顔を上げた。腕が巨大なテッコに置換された重サイバネアサシンだ。「ン…ン〜?」オイランはニンジャ達に気付くと、男に声をかけた。「イビルフィースター=サン、アンタに客だよ。」「きたか!」男はそう言うとグラスを放り捨て椅子を回転させニンジャ達に向き直った。
「ドーモ、オムラ・インダストリのニンジャ、ウォーゲイザーです。本日は我が社重役の令嬢サラナ=サンの身柄及び貴方の爆発四散を目的にまいりました。こちらは今回協力していただいたソウカイヤの皆さんです。」「ドーモ、ソウカイヤのブラッグゾーンです。」「ヘブンリムです。」「ファイアドリフトです。」「我々もまたオムラ社と同じくここに放火に参りました。」四人は一斉に手を合わせて礼!
「ハッハッハッ!これはこれはご丁寧に!ドーモ、イビルフィースターです。」ニンジャ達のアイサツに対し回転椅子の男も座ったままアイサツを返す。「アンタがこの悪趣味な施設の首魁っスか?」ウォーゲイザーの問いにイビルフィースターは笑いながら返答した。「そうとも!俺こそがブラッド・フェスタ・クラブの長にしてここの支配人!俺の祭り、楽しんでくれたかい?」ヘブンリムはその言葉を聞き唾を吐いた。「…胸糞の悪い催しばかりだっぞ…反吐が出る。」「ハッハッハッ!それは残念だ!」
ウォーゲイザーはここで一方の壁に二人の人間が磔にされているのに気がついた。片方は大学生くらいの若い娘、もう一人は重サイバネのニンジャ。間違いないサラナとバッリステラだ!「サラナ=サン!?バッリステラ=サン!?返事をしてくださいっス!」
サラナ
バッリステラ
二人はぐったりとしており返事はない。周りの壁には銃跡や突き刺さったクナイが散見する。バッリステラのサイバネボディはボロボロ、サラナの方もところどころに切り傷やアザができている。さらにサラナの横にはモーターチビが打ち付けられていた。チビも所々の舗装がはげ装甲に凹みが見られ弱々しく光を明滅させている。
「…二人に何したんスか!」「ハッハッハ!どうもオムラのお嬢さんと重サイバネの彼は俺の催し物がお気に召さなかったようでね。それならばと別のアトラクションを楽しんでもらっていたんだよ!」
チャイナ服オイランがゲラゲラと下卑た笑い声を上げた。「アーハーハー…流石いいとこのお嬢ちゃんだね。悲鳴も可愛らしくてタノシイだったよ…?私も張り切っちゃってサッ!ゴメンね!」「………。」ウォーゲイザーは怒りのあまり声も出ない!
ファイアドリフトはそのやり取りを見て静かにカタナを抜いた。「僕もさ、正義の味方ってわけじゃない。でも君みたいな奴を野放しにしておいてスヤスヤ寝れるほど吹っ切れてる訳じゃないんだよね…。」静かな怒気!
「ハッハッハッ!犯罪組織と暗黒メガコーポの皆さんの言葉は説得力が実際凄い!ヤタイにスモウ!火事にケンカにオイランにスシ!俺は皆にタノシイな祭りを提供してるだけさ!!何ら悪行ではないぞ?」
「な〜に、言ってるんスか!カス以下の言い訳っス!確かにオムラ社にもグレーな部分はありますけどシンカンセンへのマシンガン提供やモーターヤブの暴徒鎮圧派遣なんかで社会貢献してるんスよ!」ウォーゲイザーは反論!あんまりな理論にいくらか冷静さを取り戻していた。
ブラックゾーンも助け船を出す。「ソウカイヤも確かに一種の暴力装置ではある…しかし野放しにしては危険なニンジャを組織・管理することで、一定の秩序を作り出していることもまた事実だ。貴様のような唯の堕落者とは違うぞ。」
「アッハッハッハ!中々口が達者なことだ!…まぁいい、話はこれくらいにしよう!決着はイクサでつけようじゃないか!ケンカと血飛沫は祭りの華!来たからにはアンタらも楽しんでくれよ!」イビルフィースターが立ち上がって指を鳴らすとオイランドロイドがカラテやチャカガンを構え、チャイナ服オイランもテッコの電磁サイバネ・ブレードを展開!バラクラバ達も素早く編隊を組み一斉掃射の構え!一触即発!
戦闘開始
イビルフィースター
◆イビルフィースター (種別:ニンジャ)
カラテ 6 体力 8
ニューロン 7 精神力 12
ワザマエ 6 脚力 4
ジツ 5 万札 20
攻撃/射撃/機先/電脳 8/8/8/9
回避/精密/側転/発動 8/8/6/13
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇ジツ
『☆カナシバリ・ジツLV3』『★ドク・スリケン』
『★★サモン・オイランドロイド』:
【精神力】を3消費し、「その他の行動」として『発動判定:U-HARD』を行う。
発動に成功した場合、術者本人がいる部屋のドアのうち、術者側初期配置エリア側に最も近いドアからオイランドロイド2体が出現し、このターンから即座に行動を開始する。
戦闘終了までこれらのオイランドロイドは味方とみなされ、終了とともにオジギして帰っていく(マップから取り除かれる)。
◇サイバネ
▶︎クロームハートlv1
▶︎ヒキャクlv1
▶︎生体LAN端子lv1
◇スキル
『★◉毒液塗布』『◉◉グレーター級ソウルの力』『◉ニンジャソウルの闇』『◉邪悪なサディスト』『◉暗殺者の眼」
記憶スロット:『◉交渉:誘惑』『◉交渉:超然』
◇装備
アサシンダガー
◇アイテム
トロ粉末
サイバネオイラン「モノノメ」
◆ボス級◆重サイバネ・オイランアサシンの「モノノメ」 (種別:モータル/重サイバネ)
カラテ 3 体力 3
ニューロン 3 精神力 3
ワザマエ 3 脚力 3
ジツ – 万札 4
攻撃/射撃/機先/電脳 4/3/3/5
回避/精密/側転/発動 4/-/3/-
◇装備や特記事項
ボス級モータル: 回避判定の難易度+1
▶︎生体LAN端子LV1、▶︎テッコLV1
チャカガン: 銃器、ダメージ1
電磁クロー内蔵型テッコ: 近接武器、ダメージ2(1+電磁1)、攻撃難易度:EASY
警護型オイランドロイド
警護型オイランドロイド(種別:戦闘兵器)
カラテ 4 体力 6
ニューロン 4 精神力 –
ワザマエ 6 脚力 3
ジツ – 万札 3
攻撃/射撃/機先/電脳 4/6/4/6
◇装備や特記事項
ハンドガン: 銃器、連射1、ダメージ1
機械の体: 近接武器、ダメージ1
『◉違法戦闘チューニング』:
この戦闘兵器の攻撃はまとめて回避できない。
『◉捨て身の警護』:
これは1ターン中何度でも使用できるが、警護対象にできるのは事前に決められた対象1人のみである。(ソバメの場合はイビルフィースター
警護対象と隣接状態にある場合、オイランドロイドは警護対象の受けるダメージを自動で肩代わりできる。
強制移動を伴うようなダメージを肩代わりした場合、警護対象のマスを起点として強制移動させる。
殺人型オイランドロイド
殺人型オイランドロイド(種別:戦闘兵器)
カラテ 6 体力 8
ニューロン 4 精神力 –
ワザマエ 3 脚力 3
ジツ – 万札 3
攻撃/射撃/機先/電脳 6/3/4/6
◇装備や特記事項
ハンドガン: 銃器、連射1、ダメージ1
機械の体: 近接武器、ダメージ1
『◉違法戦闘チューニング』:
この戦闘兵器の攻撃はまとめて回避できない。
『◉絞殺攻撃』:
殺人オイランドロイドは無表情や笑顔で攻撃対象に近づき、押し倒し、馬乗りになって首を締め上げる。
もしくは両手で首を掴み、ネック・ハンギング・ツリーの要領で高く掲げる。
このオイランドロイドは『拘束攻撃(脱出:HARD)』ルールを持つ。
次の自分の手番まで拘束状態を維持できていた場合、
自分の手番開始フェイズにその敵に回避不能の1ダメージを自動で与える。
バラクラバ×4
マシンガン・バラクラバ・ギャングスタ×3(種別:モータル)
カラテ 3 体力 2
ニューロン 2 精神力 2
ワザマエ 3 脚力 2
ジツ - 万札 2
◇装備や特記事項
◆マシンガン:連射3、ダメージ1
●射撃スタイル:掃射3 難易度HARD、標的が互いに隣接していればマルチターゲット
1ターン目
「ハッハッハッ!まずはこれだ!イヤーッ!」イビルフィースターは懐から極彩色のクナイを取り出して投擲!「ウッ!」ファイアドリフトは身をかがめ回避する!クナイは壁に深々と突き刺さりジュウジュウと煙をあげた!「毒か!」「ご名答!オリジナルブレンドだ!キくぞ!!」
「チッ!厄介なジツっスね…イヤーッ!」ウォーゲイザーはスリケンをバラクラバに投擲する!「グワッ!」絶命には至らず!「イヤーッ!」「アバーッ!?」ヘブンリムもロケット弾めいて斜め跳躍しバラクラバ小隊に追撃!一人を蹴り飛ばしてガラスに叩きつけて殺す!
キックの反動を殺して回転着地したヘブンリムに対しイビルフィースターの傍に控えた警護型ドロイドが発泡!「銃殺ドスエ。」ヘブンリムはこれを難なく回避。そこに殺人型ドロイドの追撃!「絞殺ドスエ。」しかしこれも紙一重回避!ヘブンリムは不敵な笑みを溢した。しかし!
「アブナイ!ヘブンリム=サン、後ろだ!」バラクラバにスリケンを放っていたブラッグゾーンが叫ぶ!しかし時すでに遅し!「グワーッ!」ドロイドの影から飛び出してきたのはチャイナ服オイランアサシン!電磁クローの一撃がヘブンリムの肉体を焼き切った!「「お見事ドスエ。」」ドロイドが同時に賞賛!「ドーモ、あたしの名前はモノノメ。ニンジャつっても大したことないね!」
「グッ…貴様!」怒りに燃えるヘブンリム!反撃のケリを放とうとした次の瞬間、眼前にファイアドリフトがインターラプト!攻撃中断!
「イヤーッ!カトン!」ファイアドリフトは右手から火の玉を連続発射!モノノメとオイランドロイド、そして後方からヘブンリムに狙いを定めるバラクラバ部隊を焼き尽くさんとする!「「「アバーッ!」」」バラクラバ小隊は全滅!「チッ!」モノノメは咄嗟にオイランドロイドを盾にして火の玉を回避する!「ピガーッ!」オモチシリコンが焼け焦げる嫌な匂いが室内に立ち込める!
これは実際ファイアドリフトの判断ではなくウォーゲイザーの指示であった。ヘブンリムに対する連続攻撃の本命がバラクラバ小隊のサンダンウチ・タクティスにあると見抜いた彼女は即座に判断、ファイアドリフトに対してカトンによる即時焼却を命じたのだ。『ヘブンリム=サン、大丈夫っスか!?今回は敵の数が多い…油断は禁物っスよ!』『すまない!頭に血が上っていた…。』『冷静に対処すれば勝てない相手じゃないっス!さ、次っスよ!』
2ターン目
「ハッハッハッ!派手なハナビだな、ファイアドリフト=サン!ウチのエツをやったのもそれだろ?……そんなの見せられちゃあ俺も負けちゃいられないなぁ!イヤーッ!」イビルフィースターは再びファイアドリフトにクナイ投擲!「イヤーッ!クソッ!さっきのイクサを見られてたのか!?」カタナでクナイを弾き落とす!
さらに焼き焦げた殺人型ドロイドがファイアドリフトに狙いを定める!「火気厳禁ドスエ。」ファイアドリフトがドロイドに気付いた次の瞬間、突如ドロイド頭部が爆発した!「ピガーッ!?」ウォーゲイザーのkill9コマンドがドロイドを自壊させたのだ!
「イヤーッ!」さらにヘブンリムのランスキックがドロイドに直撃!柱に叩きつけられるドロイド!「ピガーッ!重篤なダメージを検知。」『オイランとドロイドは私ら二人に任せるっス!お二人は親玉に攻撃を!』
「「了解!!」」ドロイドとモノノメはファイアドリフトとブラックゾーンを追撃せんとするがヘブンリムとウォーゲイザーに阻まれる!その間にブラックゾーンはイビルフィースターにスリケンを投擲した!「警護ドスエ!」しかし傍に控えていた警護型ドロイドが突如動き出しイビルフィースターを庇う!「ピガーッ!」「ドロイドに庇わせるのか!?大したオマツリ野郎だ!」「そういうな!すぐに終わったらつまんないだろ!?」
「ボスをやらせるかよ!」ブラックゾーンに追いついたモモノメが後方より襲いかかる!だがこの攻撃をブラッグゾーンは難なく身体を傾け回避!「バカメ!お前の攻撃なぞドロイドとの連携がなければカス以下だ!」「チィーッ!」
その隙にファイアドリフトは柱を蹴り渡り、観覧室最奥に立つイビルフィースターに向けカトンを放つ!吹き飛ぶ回転椅子!やけつくガラス!「防護重点…ピガガガーッ!」しかしまたもやドロイドが庇う!火の玉の嵐に晒され炎上するドロイド!
3ターン目
「はっはっは!君のハナビは実際スゴイ!今度は俺の番だな!」イビルフィースターはクナイを取り出し掌を傷つける!(…自傷!?…何かヤバイ!)次の瞬間イビルフィースターの掌につけられた傷から極彩色の毒血が飛沫となって放たれた!「イ…イヤーッ!?」ファイアドリフトは腕をクロスして顔面を隠す!しかし少し吸い込んでしまった!「ヌゥー!!」体内で毒物を分解!これが奴の隠し玉か!?
「ピガーッ!?システムダウン…」「何ですかアレ…。」kill9コマンドで殺人ドロイドを完全沈黙させたウォーゲイザーはイービルフィースターのジツを見て驚愕する。「あんなジツまで持ってるんっスか…囲んでも油断ならなそうッスね…。」
「よそ見厳禁!」モノノメがチャカガンでウォーゲイザーを狙う!だがそこヘブンリムが飛び蹴りランスキック!ヒキャクがモノノメの腹に深々と刺さる!「アバーッ!?」モノノメは体をくの字に曲げイビルフィースターを目掛けて吹き飛ぶ!「おっと!」飛びのくイービルファスター!
イビルフィースターに避けられたモノノメはそのままガラス窓に激突!「アバーッ!?」ガラスの一面が粉々に割れホールへと落下!顔面が床に叩きつけられトマトめいて潰れる!死亡!「…さっきのお返しだ。」ヘブンリムはヒキャクを振って血を飛ばす。
「「イヤーッ!!」」一方ブラッグゾーンとファイアドリフトはスリケンで残るドロイドを始末!「ピガーッ!」忠実なる警護型ドロイドは遂に崩れ落ちた!残るはイビルフィースターのみ!「さぁ、あとは大将首一つ!全員キアイ入れてかかるっスよ!」
4ターン目
観覧室はもはやジゴクと化していた!無残な死体やドロイド残骸が転がり、カトンの火が燃え移ってアチコチで火の手が上がり始める!死人の怨念めいた黒い煙があたりに立ち込め、アトモスフィアが一段と深くなっていく!
今やイクサは4対1。圧倒的な人数差にもイビルフィースターは余裕の表情を崩さない!「おやおや、モノノメ=サンまでやられたのか?大分人数が減ってきたな!ほ〜ら増援だ!」イビルフィースターが指を鳴らすと背後のドアが開き2体のオイランドロイドが出現!「「ドーモ、暴徒鎮圧ドスエ。」」
◆ボディガード・オイランドロイド (種別:戦闘兵器)
カラテ 4 体力 6
ニューロン 4 精神力 ー
ワザマエ 3 脚力 3
ジツ ー 万札 ー
◇装備
ハンドガン:『遠隔武器』、『ダメージ1』
機械の体:『近接武器』、『ダメージ1』
「別室のドロイドを呼び出したのか!?」驚愕するファイアドリフト!イビルフィースターはハッカーの技能まで有しているというのか!?「クソッ!これじゃあキリがないっス!無視して、親玉をボコるっスよ!」
ウォーゲイザーは後方よりイビルフィースターのLAN端子にkill9コマンドを発射!!さらにそれに合わせるように跳躍で距離を詰めたヘブンリムのランスキックとブラッグゾーンのスリケン、ファイアドリフトのカタナがイビルフィースターに殺到する!
「フハハッ!」イービルフィースターは最小限の動きでこれをかわすが、避けきれずにスリケンが額に直撃!「グワーッ!」しかし頭蓋骨にヒビを入れるにとどまる!なんたるニンジャ耐久力!「いいねぇ!盛り上がってきたなぁ!」
「避けるッスねぇ…。」「オイランドロイドの背後からの銃撃も侮れんぞ。連携が重要だな。」ヘブンリムは掌から銃弾を落とす。乱戦の最中、オイランドロイド達がニンジャ達に発砲した弾をつまみ取っていたのだ!
5ターン目
イービルフィースターは掌の傷口を向け毒血発射の構え!「さてさて、今度は団体様のご到着!腕がなるなぁ!」SPLASH!今回は先ほどよりも広範囲に毒血をばら撒かれる!全員咄嗟に口元を覆って回避するがブラックゾーンが一歩遅れた!「アバーッ!?」ブラックゾーンの脳裏に浮かぶは極彩色のハナビめいた閃光の嵐!ニューロンが焼かれ血の涙が流れる!
ウォーゲイザーは冷静にkill9コマンド!ヘブンリムはオイランドロイドの銃弾を蹴り落とした勢いのまま飛び蹴り!幻覚より復帰したブラックゾーンはカラテパンチ!しかしこれらを最小限の動きで躱すイビルフィースター!「ハッハッハッ!」
一方ファイドリフトは少し離れた位置で懐からトロ粉末を取り出し吸引!カトンの準備動作だ!全員で標的を取り囲んだ今こそ勝機!出し惜しみしている場合ではない!
6ターン目
「ハーハッハッハッ!!そらそらそら!」イービルフィースターは狂笑と毒血を放ち続ける!掌から放たれた毒血の飛沫が何らかのキネシスによってイービルフィースターの周囲を高速回転!極彩色の幻惑竜巻が出現し、辺りを巻き込んだ!
「二度も喰らうか!イヤーッ!」今度はブラックゾーン含めて全員飛びのいて回避!竜巻が収まるタイミングを見計らうと、即座に飛びかかる!ウォーゲイザーのチョップを避けてできた隙にヘブンリムがランスキックを叩き込む!「イヤーッ!」ワザマエ!柱に激突するイビルフィースター!「グワーッ!」
「まだまだ!イヤーッ!」立ち上がりかけたイービルフィースターに対してブラッグゾーンが突撃!この攻撃を避けさせることで体勢を崩させ、ファイアドリフトのカトンで確実にトドメを刺す必殺プランだ!
だかカラテの瞬間ブラックゾーンの視界が歪む!先程の毒血が分解しきれていなかったのか!?「ヌゥー!?」カラテパンチは空振り!「なっ!?イヤーッ!!」ファイアドリフトは困惑しつつもカトンを発射!しかし、イビルフィースターは悠々とジツを回避せしめた!「ハッハッハッ!幸運に助けられた!」
7ターン目
血の鉄の匂い、気化した毒血の匂い、床に燃え移ったカトンの炎の匂い。様々な匂いが入り混じったこの空間の空気はさらに濃く澱んでいく!
「アッ…アアァ…!」イビルフィースターは涙を流しながら身体を震わせる!「わかるか?このアトモスフィアが?あたりを満たす鉄と毒と火の匂いが!イクサの匂い、死の匂い、マツリの匂いが!どんなドラッグでも真似できないこの高揚感、今この場こそ真のオマツリだ!」手を広げ、血に濡れた壮絶な表情で笑うイビルフィースター!「く…狂ってるッス。」異様な気配に距離を取るニンジャ達!
「アーハッハッハッ!イヤーッ!」イビルフィースターは笑いながらファイアドリフトに滑るように近づくと懐から毒蛇の牙めいたアサシンダガーを引き抜いた!!「アバーッ!?」ファイアドリフトの肩に深々と突き刺ささるダガー!刃についた毒血が体内に侵入、意識が混濁する!「ムン。」ファイアドリフトは暫し痙攣するとその場に崩れ落ちた!
「ファ…ファイドリフト=サン!?し…シマッタ!」ブラックゾーンは倒れ込むファイアドリフトを見て狼狽!(お…俺がカラテを外したから!)イビルフィースターはファイアドリフトに近づきカイシャクせんとする!
「イヤーッ!」ウォーゲイザーがすかさずインターラプトしカイシャク阻止!「大丈夫っスか!?ファイアドリフト=サン!…チッ、気を失っちまったみたいっス…ウォッ!?」オイランドロイドの銃撃を避けるウォーゲイザー!
「おのれ!イヤーッ!」ヘブンリムのランスキックが笑い続けるイビルフィースターに直撃!「グワーッ!?」ワイヤーアクションめいて吹き飛ばされる!
さらにブラックゾーンが突撃し拳を握った!「ソウカイヤを俺を舐めるなー!汚名払拭!イヤーッ!」アッパーカットが顔面に突き刺さる!たたらを踏むイービルフィースター!
「ま…まだ終われないなぁ!…まだまだ死ねないなぁ!…もっと…もっとデカい祭りを起こしてやる…!」反撃のアサシンダガーを振り上げたイビルフィースターだったが、足に力を込めた際に足を踏み外し割れたガラス窓から転落!
「ウ…ウワーーーーッ!!!俺の祭りがこんなところでー!!!」邪悪なニンジャ、イビルフィースターは地に落ちるリンゴめいて地面に落ちていき、燃え盛る金網ドヒョーの中に墜落!爆発四散!暴虐を尽くせしニンジャに相応しい惨めな最後であった。「サヨナラッ!」
戦闘終了
……KABOOM!!「う…う〜ん。」ファイドリフトが轟音を聞いて目覚めるとそこはハウスの観覧室ではなく屋外だった。肩口を見れば包帯が巻かれ治療がされている。「よかった、意識を取り戻したっスね!」ウォーゲイザーが話しかけてきた。「あぁ、もう終わっちゃったの?」
「ハイ、イビルフィースター=サンは死にました。その後はハウスを脱出してオムラ社の別働隊と合流。ファイドリフト=サン、サラナ=サン、バッリステラ=サンの治療を行いました。今シラカワ=サン達と合流したのでハウスを爆破したところっス!」ウォーゲイザーが指さす先には燃え盛るブラッド・フェス・ハウス。どうやらここは小高い丘の上のようだ。
身を起こしてあたりを見ればニンジャや傭兵達、そしてオムラ社の施設兵隊と思われる軍隊がいた。少し離れたところには来る時に乗ったワゴンと居心地が悪そうなヨタモノ達が立っている。「意識を取り戻したか。」
声を掛けてきたのはブラックゾーン。「さっきのイクサ、アンタが死にかけた原因は俺のミスだ。本当にすまない。」頭を下げる。「いやいや、奴のカラテを避けれなかったのは僕自身の未熟のせいさ。そんなに気に負わなくてもいいよ。」「かたじけない。」
「いいって、それよりもサラナ=サンはどうなったんだい?」「ああ…今オムラ社の治療車で眠っているよ。バッリステラとモーターチビとやらも修復できるようなキズだったらしい。」「それはよかった。」「サラナ=サンの父ヒトジ=サンからも先程連絡があった。サラナとバッリステラ君の命を助けていただき本当に有難うございました、とのことだ。」
炎上するハウスからは時折り流星目当てハナビが飛び出してくる。恐らく娯楽として据え付けられたものに引火したのだろう。そうした光景を見ながらニンジャ達は今回の任務の終わりを実感していた。
(外道の要塞といえども爆発する姿は中々様になるッスね…。)ウォーゲイザーは燃え盛る火炎にモーター的破壊力の片鱗を見る。自分は強力な兵器や機動力は持ち合わせていない。いずれこのハッカーとしてのスキルを振るい強力な兵器師団を率いることが彼女の夢だ。(今回の任務、危ういとこが幾つもあったっス。もっと訓練を積まねばならないっスね。)
ブラックゾーンはファイアドリフトの肩口の傷にチラリと目をやる。毒は抜けたようだがそれでも深手には違いない。(…ソウカイヤのニンジャとして、このような失態は二度とあってはならない。)ブラックゾーンは拳を強く握り、今日の任務の記憶を戒めとしてニューロンに刻みつけた。
ヘブンリムは燃えるハウスを見ながら傭兵二人と話していた。「二人は昔から友人なのか?」「うん。、まぁ腐れ縁ってやつだよ~。」「まぁね。色々対照的だが親友さ。コイツには何度助けられたかわからない。」「そうか、お互い良い友人を持っているな。大切にしろよ。」ヘブンリムはメンポに隠れた唇を曲げた。
そんな皆を見ながらファイアドリフトはオムラ社の兵隊に貰ったサケを煽る。アルコールが回り傷口の痛みが鈍っていく。(まぁ任務成功って感じだね。皆無事でよかったな~。)館はいよいよ崩れ落ち始めた。イビルフィースターの野望の城は跡形もなく灰塵に消えていく。それはネオサイタマで幾度となく繰り返された興亡の再現であった。
【スティール・ヴェノム・アンド・ファイアー】終わり
評価
余暇
1.ファイドリフト
◆ファイアドリフト (種別:ニンジャ) DKK:0 名声:3 所属:ソウカイヤ
カラテ 5 体力 5
ニューロン 4 精神力 4
ワザマエ 5 脚力 3
ジツ 3 万札 2
攻撃/射撃/機先/電脳 6/5/4/4
回避/精密/側転/発動 6/5/5/7
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇ジツ
『☆カトン・ジツLV3』
◇サイバネ
▶︎テッコLV1
◇装備
カタナ
◇アイテム
トロ粉末
2.ヘブンリム
◆ヘブンリム (種別:ニンジャ) DKK:0 名声:4 所属:ソウカイヤ
カラテ 6 体力 6
ニューロン 4 精神力 5
ワザマエ 6 脚力 5
ジツ 0 万札 6
攻撃/射撃/機先/電脳 6/6/4/4
回避/精密/側転/発動 8/6/6/0
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇サイバネ
▶︎ヒキャクLV1、
◇スキル
『◉常人の三倍の脚力』、『◉知識:カチグミエリア』、『◉ランスキック』、『◉疾駆』、
◇装備
ブードゥー
◇生い立ち
○元ヒキャクパルクール
ヘブンリムは【イッツ・タイム・トゥ・ハーベスト】へ続く。
3.ブラックゾーン
◆ブラックゾーン (種別:ニンジャ) DKK:0 名声:4 所属:ソウカイヤ
カラテ 3 体力 5
ニューロン 5 精神力 5
ワザマエ 4 脚力 2
ジツ 0 万札 3
攻撃/射撃/機先/電脳 3/4/5/5
回避/精密/側転/発動 5/5/5/0
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇スキル
『◉頑強なる肉体』、『◉知識:旧世紀地下道網』、『◉交渉駆け引き』
◇アイテム
オーガニック・スシ
◇装備
アサシンダガー、タカハシマスターツールキット
ブラックゾーンは【ブレイク・イントゥ・ピーシーズ!】へ続く。
4、ウォーゲイザー
◆ウォーゲイザー (種別:ニンジャ) DKK:0 名声:3 所属:オムラ
カラテ 5 体力 7
ニューロン 6 精神力 8
ワザマエ 5 脚力 3
ジツ 2 万札 2
攻撃/射撃/機先/電脳 5/5/7/8
回避/精密/側転/発動 6/5/5/7
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇ジツ
『⭐︎謎めいたニンジャソウルlv2』
◇サイバネ
▶︎生体LAN端子LV1
◇スキル
『◉kill9』
◇アイテム
ZBRアドレナリン注射器
今回初めて複数人のニンジャを使用するシナリオをやってみましたが、色んなデータが動かせて楽しかったです。(その分、遊ぶのも書くのも大変でしたが。)またこうした複数で挑むシナリオはやってみたいですね!最後まで読んでいただきありがとうございました!それではいつになるかはわかりませんが次のリプレイでお会いしましょう。