ニンジャスレイヤーTRPGリプレイ【タングルド・パッセージズ、マリシャス・アサルツ、イモータル・スピリッツ】(後半)
序
この記事は後半です。前半の記事があります。さきにそちらからお読みください!
ではスタートです!
これまでのあらすじ
本編
もう右側の扉の先に見るべきものは無いようだ。3人は元来た道を遡り、再び応接間へ、そして左側のオヤブン室に続くとあるドアを開ける。するとその先には長い廊下と複数の扉があった。「どこがオヤブン部屋かな?」「見分けがつきませんな。侵入者対策に名札も始末しているようです。」「じゃあ、シラミ潰しだ。」ナイトホーク達は一番手前のコンクリート製の威圧感ある扉に向かった。いよいよカチコミも大詰めだ!
・マップ
◆⑥の部屋
扉に手をかけると開かない。どうやら鍵が掛けられてるようだ。「オネイサン方に任せっきりもよくありません。ここは俺にお任せを…」ブルーアントはドアノブの前に立つ…。
「イヤーッ!!」ブルーアントの強烈なカラテパンチ!ロック機構無惨!バイオ手術で強化されているのはそのアリめいた大顎だけではない!単純な腕力もまた油断ならぬパワーなのだ!「シツレイシマス…『アーレエエエエエ!?』内部に入ったかと思うと途端に悲鳴!3人が驚いて飛びのくも中からは剣呑なアトモスフィアはない。ニンジャ達は慎重に内部に侵入する。
どうやらここは檻のようだ。部屋の奥にはオイランが鎖に繋がれている。オイランは突然のニンジャの出現に困惑・恐怖し、大声を上げたようだ。このオイランはどう見ても、ブラッドカタナ・ヤクザクランの所属ではないだろう。囚われてから日は浅いようで、衰弱はしていない。
◆チェインド・オイラン『スズリ』 (種別:モータル)
カラテ 1 体力 1
ニューロン 2 精神力 1
ワザマエ 2 脚力 1
ジツ – 万札 2
攻撃/射撃/機先/電脳 1/2/2/2
◇装備や特記事項 カルマ:善
オイランの正体 出目3
オイランを観察するとはだけた肩口に神秘的な「キョート・ガイオン」の文字と、菱形の紋章が刻まれている。これはキョート最大の敵対ニンジャ組織ザイバツ・シャドーギルドの紋章だ。彼女はザイバツが使役する奴隷オイランかもしれない。何故キョートのオイランがこんなところにいるのか?
「これは…ザイバツの…?」「気になるね…インタビューしてみる?」ナイトホークの目つきが鋭く歪む。インタビューとは拷問の隠語だ。「ま…待ってください!まずは落ち着かせて話を聞いてみましょう。怯えさせたらそれこそデタラメを言い出すかもしれないし…」ピッケルキックはそう言うと檻の側へと近づいていく。
「イヤーッ!」ヒキャク一閃!錠前が破壊され檻が開く。ピッケルキックはメンポを外してオイランの目を見、ゆっくりと話しかける。「ドーモ、私はピッケルキックです。安心してください、あなたの味方です。ほんの少しお話しできますか…?」
「ハ…ハイ、大丈夫です。」オイランは落ち着きを取り戻しスズリを名乗った。元々オイランには精神がタフなものが多い。早速キョートからここにやってきた経緯を聞いてみる。「そうですね…。キョートでのことはぼんやりとして余り…ここにきてからは時折正気に戻ることもありましたが私をここに連れてきたという異様な黒装束のヒトが放つ眼光に当てられるとまた頭がぼんやりして…」
ナイトホークはその言葉に鋭く反応する。「なるほど眼光…どうやら敵のニンジャの使うジツはカナシバリとやらのようだな。相手の精神に作用するジツだよ。」彼女はスカウト部門に所属しておりニンジャと接する機会も知識も多い。そしてジツ情報に加えてどうやらブラッドカタナはザイバツとも関わりがあるということもわかった。後でハッキングデータを精査する必要があるだろう。スズリはあとでソウカイヤの回収班に回収させることにして3人は檻の中に彼女を残し先に進むことにした。
◆⑦の部屋
次の扉を開けると畳部屋にフートン。ここはヤクザの仮眠室か何かだろう。疲れ果てたヤクザがフートンに包まって熟睡している。部屋の隅にはタンスがあり、その上にはダルマが置かれている。「アバっ」ナイトホークは無造作に仮眠ヤクザの胸を踏み潰して殺すと、懐を探った。
「しけてるなぁ…」サイフ一つという成果物にがっかりするナイトホークの一方でピッケルキックはタンスの上のダルマを探る。中にはへそくり程度のカネがあるのみだ。そこそこな収穫ではあるが略奪を繰り返すたびにもっといいものが欲しくなってくる。「先に行こうか」「「ハイ」」
◆⑧の部屋
次のドアを開けるとここはヤクザたちが用いる簡易キッチンのようだ。部屋の隅には大型冷蔵庫があり、嫌が応にもスシの存在を期待させる。「うわぁ中には美味しそうなスシですよ。」「オーガニック…それに毒の類はなさそうですね。」ピッケルキックとブルーアントは目を輝かせ美味しそうにスシを食べる。スシはニンジャにとっての完全栄養食だ。
「ナイトホーク=サンは食べないんですか…?」「アタシは持ち帰らせて貰うよ。まだ何があるかわからないから。」ナイトホークはそういうとバイオ笹に好きなネタを選んで包み、懐に入れた。
◆⑨の部屋:ボス戦
いよいよ残すは突き当たりの最後の部屋となった。「おそらくここがオヤブン室…」ピッケルキックがごくりと唾を飲む。「途中傭兵ニンジャとやらはいませんでした。おそらくオヤブンのそばに控えているのでしょう。ここまで順調ですが勝ってメンポの緒を締めよ、ともいいます。」「そうだね、油断はよくない。……入ろうか。アンブッシュに気をつけて。」ナイトホークはそういうと脚をドアに向け…蹴り抜いた!「イヤーッ!」
CRASHUUUUU!!ドアが弾き飛ぶと同時に三筋の色付きの風が部屋の中に雪崩れ込み、アイサツした!「ドーモ、ブラッドカタナのみなさん!ソウカイヤのナイトホークです!」「ピッケルキックです!」「ブルーアントです!」「本日はキヨシ=サンの首を頂きに参りました!」中は見事なヤクザデスクが置かれたこの紫絨毯敷きの部屋で、カタナを持った重サイバネ・グレーターヤクザのキヨシと、何やらブツブツと呟き続ける黒づくめの傭兵ニンジャ、そして数名のクローンヤクザがいた。
ブラッドカタナは不意をつかれたようだがすぐにアイサツを返す。「ド…ドーモ、わざわざご丁寧に!俺がブラッドカタナのキヨシだ!」キヨシに続いて傭兵ニンジャもアイサツする。その顔は頭巾の影となりよく見えない。「……ドーモ、ブラックマンバです。」キヨシはNRSを払いのけ顔面を真っ赤にしながら力の限り叫ぶ!「ザッケンナコラーッ! もはやソウカイ・シンジケートなんざ恐るるに足らねえ! ブラックマンバ=サン! やっちまってください!」
ブラックマンバと名乗るニンジャはそれまで虚空を眺めていたが、目線をソウカイヤに向け辿々しく話し始めた。「……あぁ…良かろう。サンシタが何人来ようと…私のコブラ・カラテの前に敵はない、俺は無敵だ…」ブラックマンバからコブラめいてのたうつ蛇めいた無数の影オーラが吹き出、完全に全身を覆い尽くした!影の向こうから鋭い眼光のみがこちらを見据える!負けじとソウカイヤ側もブラッドカタナを睨みつけ、ニンジャ達の殺気がぶつかり合い、空気が淀む!最終決戦開始!
戦闘開始
・マップ
・ブラックマンバ
◆ボス級◆ブラックマンバ (種別:ニンジャ)
カラテ 4 体力 7
ニューロン 4 精神力 4
ワザマエ 4 脚力 3/N
ジツ 3 万札 10
攻撃/射撃/機先/電脳 7/7/4/4
回避/精密/側転/発動 4/7/4/10
◇装備や特記事項
カナシバリ・ジツLV3:効果はPCたちが使用するものと同様。発動判定はダイス10個。
ニンジャソウルの闇(3):反映済み。
ダークカラテ・エンハンスメント:近接攻撃およびスリケンのダメージが2(1+無属性1)となる。
・キヨシ
◆ボス級◆グレーターヤクザの『キヨシ』 (種別:モータル/重サイバネ)
カラテ 3 体力 3
ニューロン 3 精神力 3
ワザマエ 3 脚力 3
ジツ – 万札 4
攻撃/射撃/機先/電脳 4/3/3/3
回避/精密/側転/発動 4/-/-/-
ボス級モータル: 回避判定の難易度+1
◇装備や特記事項
▶︎テッコLV1
チャカガン: 銃器、連射1、ダメージ1
ヒートカタナ: 近接武器、ダメージ2(1+火炎1)
『◉突撃』
キヨシははじめブラックマンバに戦闘をまかせ後方からチャカで支援するが、
ブラックマンバが不利になると自らもヤバレカバレとなり、
ヒートカタナを構えて無謀に『突撃』してくる。
◆クローンヤクザY-10型×3 (種別:モータル/バイオ生物/クローンヤクザ)
カラテ 1 体力 1
ニューロン 1 精神力 1
ワザマエ 3 脚力 2
ジツ – 万札 1
攻撃/射撃/機先/電脳 1/3/1/1
◇装備や特記事項
チャカガン: 銃器、連射1、ダメージ1
※ボス級が2体いるため乱戦モード発動中!
1ターン目
「「「イヤーッ!」」」まずはソウカイヤ側が動いた!一放たれたクナイとスリケンが部屋の隅で不意打ちを狙っていたクローンヤクザを瞬殺!だがブラックマンバもハヤイ!クナイがヤクザ達に突き刺さる間の一瞬でナイトホークまで距離を詰めると、蛇めいてのたうつ怨念を纏ったチョップ!見るからに危険!ナイトホークは咄嗟にブラッドカタナを抜き放ち受け止めようとするが…「グワーッ!?」命中!
ナイトホークの体はまるでチェーンソーの直撃を受けたかのように強烈な衝撃を受け引き裂かれた!無視できないダメージ!「手応えがないな…サンシタ」「……ンン…かすり傷くらいでいい気にならないことだな!」二人のニンジャが火花を散らす中、後方から様子を伺っていたキヨシはナイトホークの手のブラッドカタナを発見!「ダッテメコラー!それ家宝じゃねぇかッコラーッ!」ナイトホークめがけてチャカを発射!
「イヤーッ!」だがナイトホークは銃弾を見せつけるようにブラッドカタナで切断!「悔しいか!?貴様のクランも命も誇りも全てアタシ達に奪われるのだ!」「アーッ!!」もはやキヨシは怒りで言葉も発せられぬ!「よそ見たぁナマルベッケコラー!!」ナムサン!声の主はブルーアント!既にキヨシの眼前にまで迫っている!カラテ炸裂か!?
「イヤーッ!」だがブルーアントは明後日の方向に掌を向けると、体内からグンタイアリ達を解放!アリ達はニンジャのイクサを冷徹に監視しチャカを構えていた最後のクローンヤクザに飛びつき瞬く間に骨とした!「アバーッ!?」これで残るはニンジャとオヤブン!「ワ…ワザ外すたぁソマシャッテコラー!?」キヨシが凄むとブルーアントは威圧的に触覚を揺らし睨み返す!「イシバシ叩きついでのデモンストレーションよぉ…テメェも生きたままウチのテッポダマ共のエサだぁ!!」
2ターン目
ナイトホークはサイバネアイで相手の隙を伺いながら反撃のカラテを構え…正確無比な機械義肢刺突!「イヤーッ!」「アバーッ!?」ブラックマンバの股間粉砕!「先ほどのお返しだ。これでタマナシだな、いや貴方が男かは知らないが…」「ハハ…もはや僕にも…わからないのですよ….イヤーッ!」ブラックマンバは宙返りして距離を取るとナイトホークめがけてスリケン投擲!スリケンは空中でオーラを纏い、アフリカ投げナイフじみた邪悪なスリケンに成長する!
「イヤーッ!」ナイトホークはブラッドカタナでスリケンを切り落とす!鈍い響き、カラテ同様に強烈な威力だ!一方事務所の別の地点では飛び込んできたピッケルキックがキヨシにカラテを繰り出す!「イヤーッ!」「ス…スッゾコラー!」キヨシは機械音を鳴らしながら蹴りのカラテを辛うじて躱す!「避けた!?重サイバネ!?」「ドクサレッガー…ブラッドカタナは俺が守る…俺のファミリーなんだよぉ!敵はみんなコロス!」
「特にテメェ!ザッケンナコラー!家宝もっと大切に扱えコラーッ!」キヨシは再びナイトホークを漆塗りチャカガンで狙う!「タマッタルケン…アーッ!?」ナムサン!タマが出ぬ!代わりに吐き出されのは無数のアリ!ブルーアントのスウォームが先んじてキヨシの拳銃に齧りつき無力化していたのだ!「グワーッ!?」そのままアリ達はキヨシに纏わりつき肉を食いちぎる!無惨!
「今楽にしてやる…タマッタルケンノーッ!!」そこにブルーアントが追撃!大顎バイオサイバネでキヨシの首切断を狙う!「テ…テメセッゾコラー!!」だがキヨシも歴戦!赤熱するヒートカタナでバイオサイバネを防ぐ!「…ッ!!」ブルーアントは高熱でバイオサイバネ生体組織が破壊される前にバックステップで距離を取る!「いけねぇ、急いだヒキャクがカロウシした……だが仕留め損なうとはな。どうやらじわじわ嬲られるのがお好みかぁ!?」
3ターン目
「イヤーッ!」ナイトホークは逆手に持ったカタナで速さを重視した振り抜き斬撃!「グワーッ!?」ブラックマンバに命中!オーラ蛇が数匹切り裂かれて宙を舞う!「さすがはクラン家宝!よく手に馴染むよ!」「ブラックマンバ=サン!」キヨシが絶望的に叫ぶ!だがこの極限状況で敵から目を逸らすのは危険だ!「いいんですか?貴方の相手は…ワタシです!」ナムサン!キヨシ眼前に再びピッケルキック!ブレイクダンスじみたキック!
「ザッケ…「イヤーッ!!」「アバーッ!?」キックカラテ炸裂!鋭利な踵サイバネが構えたヒートカタナごとキヨシの首を跳ね飛ばした!「大将首、トッタリー!!」「チェ、間に合わなかったみたいね…」ピッケルキックが耳元で聞こえた言葉に驚き、天井を仰ぐと…そこにブラックマンバがいた。キヨシのピンチにナイトホークに背を向けて跳んできていたのである!(シマッタ!!ここまで近づいて…)「でもせめて…イヤーッ!!」
シャウトと共に二体のブラックマンバ影法師が本体から飛び出し、射程圏内のピッケルキックとブルーアントにチョップを仕掛ける!「イヤーッ!」「イヤーッ!」二体のニンジャは咄嗟にカラテを返し、影法師を切断!しかしその肉体は崩れ落ち黒煙となって床面に蔓延!キヨシの肉体を貪っていたアリ達は皆悶えて全滅した!「テ…テメェ、最初からウチのワケぇ衆が目的か、ザッケンナコラー…」ブルーアントは苦々しげに吐き捨てる!
「死体を食わせるのも忍びないからな…それにあのジツは厄介そうだったからネ。」ブラックマンバは虚無的に床に転がったキヨシの首を見た。「ハッ、だが、もう貴方の雇い主は死んだよ。これ以上無様に戦うつもりか…?」「あぁ確かにキヨシ=サンは死んだだが……だが?…AAAAAGGGG!!」ナイトホークの挑発に対し、ブラックマンバは突如頭を抱えて唸り始めた!
「キヨシ…ヤツはオレの幼馴染…否アタシの奴隷…否否単なる路傍石!!…否否否否々否否否々否否否!!アーッ!!!!!」異様なアトモスフィアに相手が致命的な隙を晒しているにも関わらずソウカイ・ニンジャ達は蛇に睨まれたカエルのように固まった!思えばこのニンジャは先ほどから一人称や口調、用いる戦法などがコロコロと変わっている。明らかに狂人!下手に手を出せば危険!
だがブラックマンバの狂乱は突然ピタリと収まった。そして一瞬の沈黙後、そのニンジャは口を開いた。「……だがどちらにせよ、もはやワシには関係がないのぉ。ここは引かせてもらうとしよう」そういうとブラックマンバは掌から蛇めいたオーラを伸ばし、遠く離れた窓枠に噛みつける!すわロープアクションじみた脱出体勢か!?
4ターン目
「まっ、待て!!皆殺し任務、みすみす逃すか!!」ナイトホークはそう叫ぶとブラックマンバに向けて飛び掛かろうとする…もふらつき!初撃の切り傷からコブラめいた小さなオーラが噴き出し動作を妨害!感染系のカラテだ!「ちっ、せめて、イヤーッ!」だがそれでもナイトホークはクナイダートを発射!窓枠の一部を粉砕し、ロープめいたコブラオーラ接続を挫く!
「覚悟!イヤーッ!」さらに間髪入れずにピッケルキックの回転蹴り!しかしブラックマンバは連続致命打ヒキャクの爪先を肉体ギリギリで掠めつつピッケルキックの脇を蛇めいてすり抜ける!さらに走り抜けながらオーラを収束させ、巨大黒蛇頭部を形成!すれ違いにナイトホークへけしかける!「SHHHHH!!」「チッ、イヤーッ!」更なる追撃を狙っていたナイトホークはそれを避けざるおえない!
「前門のタイガー、後門のバッファロー!イヤーッ!」さらにブルーアントが追撃じみた飛びかかり噛みつきを放つも、これもまたすり抜けるようなステップで回避!「ハハッ、中々逃しちゃあくれないな…」ブラックマンバは虚無的に笑う!ソウカイ・ニンジャ達はその台詞を聞いて殺意を高める!戦場のアトモスフィアがさらに濃くなる!
5ターン目
6ターン目
「「イヤーッ!!」」ナイトホークとピッケルキックは連続側転!それぞれ窓とドアの前に陣取りブロッキング!逃げ道を断ち完全に逃さぬ構え!「「イヤーッ!」」二人はクナイとスリケンを飛ばす!しかしブラックマンバはヘビめいた影オーラをフィールドめいて広げ、侵入してきた投擲物を劣化・減速させる!そしてそれらをカラテで砕く!「塞がれたなら強行突破するまでですよ?イヤーッ!」
ブラックマンバは出口めがけて連続側転するが…眼前にバイオサイバネ!ブルーアントが先回りして迫っていたのだ!しかしブラックマンバは瞬時に股割りし急ブレーキ!そのままとびかかる蛇めいた股間破壊アッパー!劇的カウンター!「イヤーッ!」ドクン…。だが次の瞬間ブルーアントの主観時間が泥めいて鈍化!バックステップにてこの致命打を紙一重で回避!ニンジャ第六感とバイオ触覚空気探知の合わせ技!「イヤーッ!」さらにすかさずの反撃!ブラックマンバのワンインチ距離からのバイオサイバネ噛撃!!
「アバーッ!?」ブラックマンバの肩口が食いちぎられる!すぐさま蛇めいた闇が傷を覆い隠すが、アトモスフィアはごまかせない!見た目を繕っただけで実際のところ大ダメージだ!ナムサン!何たる一瞬の攻防!「もう諦めろ、ドクサレ!!リー先生のラボは案外快適らしいぜ?」「嘘つけ….直接行ったことはないが…記憶だけはあんだよ…」ブラックマンバは死に瀕しながらも更にオーラの闇を深める!
「「イヤーッ!!」」出口をブロッキングし続ける二人は容赦のない投擲攻撃!「グワーッ!?」ブラックマンバは避けきれぬ!「イヤーッ!」さらにブルーアントのバイオサイバネ攻撃も再度来る!「ヌゥーー!」ギリギリで回避!だがもはや戦闘開始時ほどの体力は残っておらずその動きも相手に見切られ始めている…だがそれは互いに同じ!イクサはデッドリーな最終局面に移らんとしている!次が決着だ!
7ターン目
「「イヤーッ!!」」ブルーアントを目隠しにして残る二人のニンジャは…跳んだ!これ以上の長期戦はこちらも危険、ブロッキングを捨て一気に勝負を決める構え!「イヤーッ!!」まず到達したのはナイトホーク!サイバネ内の予備電源までも一気に消費し、本日最大最高速度のイアイを放つ!一方のブラックマンバも片腕のコブラオーラを最大限に展開した破壊的チョップで迎えうつが…「アバーッ!?」腕部根本から切断!オーラも炸裂せず腕ごと霧散!絶体絶命、もはや次の一撃をくらえば爆発四散必至!
だがブラックマンバは即座に意識を戦闘に揺り戻す!更なる攻撃、続くはピッケルキック!さらに後方からブルーアント!(ここだ!!まだ俺には切り札がある!)実際この状況はある程度ブラックマンバの狙い通り!剛を煮やして近接カラテを仕掛けた3人にまとめてジツをかけ動きを封じ即座に逃走すべし!ブラックマンバは切り札のジツ、無数のオーラ蛇頭から放つカナシバリを3人に…「知ってるんだよぉーー!!!」ナムサン!最も近くまで迫っていたピッケルキックは寸前でブリッジ回避!スズリの助言の成果だ!
「バカナァァァー!!!???」視線にカラクリがあるなら目線を合わせなければ良い!そして敵を視界から離す隙は間髪入れぬカラテでカバーすれば良い!彼女はブリッジ体勢からさらに縦回転し…ムーンサルトじみたバック転蹴撃を放った!「アバーッ!?」思わぬ反撃を避けきれず、ブラックマンバの頭部がオーラごと弾け飛ぶ!そのまま首なしニンジャは爆発四散!「サヨナラ!」イクサ決着!
戦闘終了
「終わったな…」ナイトホークはブラッドカタナの血を拭い払う。「これで任務は完了ですかい?」ブルーアントは死骸となったアリ達を体内に残ったアリに食べさせていた。彼なりの弔いだ。「ま、まだですよ、キヨシ=サンの首を持ち帰らないと…」ピッケルキックは恐る恐るキヨシの生首を拾い上げると手持ちのメタリック・フロシキに包んだ。「これで、ヨシ!」『終わったみてぇだな』
「アッ!?なんだぁ!?」「この声、ソニックブーム=サン…だよね…」ナイトホークは恐る恐る懐からサイバーマキモノを取り出す。いつのまにかソニックブームからのビデオ通話が繋がっていた。『そろそろ終わる頃合いだと思ってな。ご苦労だった。後始末のためにソウカイヤクザを送った。テメエらはグレーターヤクザの首持って、とっとと帰ってこい。モタモタしてたらブッ飛ばすぞ』
それだけ言うと通信はブツンと切れる。上級ニンジャは多忙なのだ。「あの言い方はマジで殴られかねないね」「シツレイにならないウチにでましょうか。スズリ=サンは…」「すでにソウカイ・ネットの連絡版で伝えましたぜ。保護した上で我々の元に送り届けるようですな。まあ彼女の今後については後で考えましょう」ニンジャ達は慌ただしく窓から飛び出して行った。ビルの壁面などニンジャからすれば多少スリリングな脱出経路にすぎないのだ。
……後に残されたのは死体と爆発四散跡、そしてイクサの余波で荒廃し切った調度品や家具のみだ。動くものは一つもない。あと少しもすればここにはソウカイヤのヤクザが現れ、キヨシ達の痕跡を一欠片も残さず消し去り、自らの事務所へと改装するだろう。ネオサイタマではよくある光景だ。ソウカイヤに逆らうヤクザ達の事務所は恐るべき速度でニンジャ達に蹂躙され屈服され搾取され滅び去っていく。
重金属汚染雲の切れ間からヤクザ達の敗北のありさまを侘しげな月光が照らす。するとその時、何の予兆も無く唐突に、生きるものがいなくなった室内のアトモスフィアが一段と濃くなった。その気配はブラックマンバの爆発四散跡に収束していき、やがてそこから黒い煙が幾筋か滲み出し立ち上った。それらは蛇めいてのたうちながら、ニンジャ達が飛び出て行った窓から流れ出て行く。
(…ンバ…マン…バ…)煙は不明瞭な囁きを漏らし、質量を増やし、枝分かれしながらネオンの闇へと落ちて行った。それらは明らかに深い憎悪と生存への執着を含んでいるものもあるし、あるものは含んでいない。その煙達が何処とも知らぬ場所を目指して闇の中に消えていくのを、髑髏めいた月だけが見届けて「インガオホー」と呟いた。
【タングルド・パッセージズ、マリシャス・アサルツ、イモータル・スピリッツ】終わり
リザルト
余暇
・ナイトホーク
◆ナイトホーク (種別:ニンジャ) DKK:0 名声:4 所属:ソウカイヤ
カラテ 3 体力 6
ニューロン 4 精神力 3
ワザマエ 5 脚力 3
ジツ 0 万札 6
攻撃/射撃/機先/電脳 4/7/5/6
回避/精密/側転/発動 6/6/6/0
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇サイバネ
▶︎サイバネアイlv1
▶︎テッコLV1
▶︎生体LAN端子LV1
◇スキル
『◉頑強な肉体』『◉トライアングル・リープ』『◉知識:ヤクザの流儀』『◉知識:高級嗜好品』『◉交渉:威圧』
◇アイテム
タクティカルスーツ、*ブラッドカタナ*、オーガニック・スシ
◇ユウジョウ
ソニックブーム親密度2
・ピッケルキック
◆ピッケルキック (種別:ニンジャ) DKK:0 名声:2 所属:ソウカイヤ
カラテ 5 体力 5
ニューロン 4 精神力 4
ワザマエ 6 脚力 4
ジツ 3 万札 0
攻撃/射撃/機先/電脳 5/6/4/4
回避/精密/側転/発動 7/6/6/7
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇ジツ
『☆ムテキ・アティチュードLV3』
◇サイバネ
▶︎ヒキャクLV1
◇スキル
『◉滅多蹴り』『⭐︎◉瞬時の解除』『◉トライアングル・リープ』
『◉知識:ファッション』『◉知識:悪趣味な服』『◉交渉:鼓舞』
◇アイテム
オーガニック・スシ、トロ粉末
ソニックブーム親密度1
1:恐怖や諦観
・ブルーアント
◆ブルーアント(種別:ニンジャ)所属:ソウカイヤ 名声:2
カラテ6 体力7
ニューロン4 精神力6
ワザマエ4 脚力3
ジツ3 万札3
攻撃/射撃/機先/電脳 6/4/4/4
回避/精密/側転/発動 6/4/4/7
緊急回避ダイス:1 即応ダイス:4
◇装備や特記事項
⭐︎スウォーム・ジツlv3
▲▲戦闘用バイオサイバネlv1
伝統的礼装、ニンジャレガース
トロ粉末、、オーガニック・スシ、ZBRアドレナリン注射器、家族の写真
『◉知識:悪趣味な服』
ソニックブーム親密度1
⭐︎スウォーム・ジツ
使用タイミング:手番「攻撃フェイズ」
コスト:精神力1、1行動
ターゲット:術者を中心とした3×3マス、または隣接3x3マス
発動難易度:ニューロン+ジツ:NORMAL
効果種別:範囲攻撃(3x3)、効果継続(戦闘中)
発動に成功すると、指定したマスを中心にスウォームの大群が発生し、
3x3の効果範囲にいる敵に自動的に「群がり」攻撃を行う。
【ジツ】値1ならば、範囲内にいる敵の半数(術者が選ぶ。端数切り上げ)に対して自動的に1ダメージを与える(『回避:EASY』)。
【ジツ】値2の場合、『回避:NORMAL』となる。【ジツ】値3の場合、『回避:HARD』となる。
カトンなどと違い、スウォームはすぐには消滅しない。
自分の手番をこのスウォーム内から開始、もしくは移動を終了したモータルのモブ敵は、
環境効果としてフェイズ中のあらゆる判定難易度が+1される(モブからの攻撃/射撃を自動成功にしている場合は半数が自動失敗する)。
ボス級の敵は、スウォームの範囲内で移動を終了した場合のみ、この環境効果を受ける。
術者は、手番開始時にスウォームを維持することを宣言し、
移動フェイズに「瞬時行動」を消費することで、その中心点を術者の【ジツ】値まで通常移動させてもよい(障害物や敵を通過する)。
この移動終了直後に、スウォームは上記のダメージを再び与える。戦闘が終了した場合や、スウォームを維持しないことにした場合や、
カトン・ジツやカナシバリ・ジツ、火炎放射器やバズーカなどの範囲攻撃/爆発によってこの3×3マスを完全にカバーされた場合、
このスウォームはマップ上から取り除かれる。
なお、スウォームを維持している間、術者は『集中状態』に入れず、あらゆる『発動判定』の難易度が+1される。
また敵から1以上の【精神力】ダメージを受けた場合、フェイズの終わりに【精神力】を1支払わない限り、このジツの効果は終了してしまう。
1人のニンジャはスウォームを2個以上同時に操ることはできず、新たにスウォームを生み出した場合、既に存在しているスウォームが取り除かれる。
なお、敵の生み出したスウォームに自分のスウォームを重ねてフェイズを終了した場合、両方とも対消滅する。
◆おまけ名鑑