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ニンジャスレイヤーTRPGソロリプレイ【ビウェア・オブ・フィアス・ウィッチ】

初めに

ドーモ、みなさんnyamotomoです。先日公式で行われたTRPG体験会でのプレイ記録をまとめてみました。お手軽にニンジャアトモスフィアを楽しめるシナリオなので、まだプレイしていない方は是非自分でも遊んでニンジャを体感してみてください!

X上でのプレイ記録はこちらからご確認ください。

◆登場ニンジャ:マッドジョウ

ニンジャネーム:マッドジョウ 
【カラテ】:4 
【ニューロン】:4 
【ワザマエ】:5 
【ジツ】:0 
【体力】:4
【精神力】:4 
【脚力】:3 
装備など:
 ▶︎生体LAN端子lv1、◉頑強な肉体、ウイルス入りフロッピー
備考:
ふわふわローンの返済の為、万札12が必要。

コードロジスト崩れの下水道生活者にニンジャソウルが憑依。幼少期、メガコーポのコードロジスト狩りから逃れて地下に潜り、以来泥を啜りケチな犯罪を繰り返して生きてきた。長年の地下生活でその心身は荒み、手段を選ばぬ危険な電脳犯罪者と化した。

※今回のシナリオは簡易版なのでスキルの効果はなく、◉頑強な肉体の体力+2はオミットな。 

今回のシナリオに相応しいハッカーニンジャ!決してカラテやワザマエも低いわけではなくバランスの良いニンジャですね。ではいよいよスタートです!

プロローグ


ネオサイタマ屈指の治安最悪地帯、ツチノコ・ストリート。重金属酸性雨に濡れるビルディングの一つ、その中にデスシャドウ・ヤクザクランのデータセンターは存在した。禍々しいヤクザドクロのクラン紋章が刻印された強化ガラスドアの前には身長180cmの筋骨隆々なクローンヤクザが目を光らせている。そのデータセンターを、向かいのビル屋上から嗜虐心に満ちた目で見下している人影あり。ニンジャだ。

「ハッキング任務、実際アタシにぴっりな任務だなぁ」人影の服装は白装束にボロボロのローブ、口元はキバ模様のスカーフで隠し、頭上からは汚らしく乱れた髪が垂れている。だが目だけは異様にギラギラと輝いていた。名はマッドジョウ。ネオサイタマ最大の犯罪組織ソウカイヤの末端ニンジャだ。その目的はデータセンター内に収められた未公開株券の奪取である。

「まぁ、さっさと終わらせようかねぇ。」マッドジョウはそう呟くとビル側面を獣めいて駆け降りて行った。つい先刻、この任務を命ぜられた時のことを思い出しながら。
 
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「未公開株券…ですかぁ?」マッドジョウはソウカイヤのスカウト部門事務所で上司ソニックブームに呟いた。「そうだ、データーセンターに潜ってハッキングして株券盗んで帰る。実際ガキの使いみてぇな楽な仕事だ、流石のテメェにもな?俺様の的確な判断に感謝しろよ、エエッ?」そういってソニックブームは葉巻の灰を仕事に満ちたデスクの上、悪趣味な金色灰皿に落とす。

ソニックブームはソウカイヤの上級ニンジャだ。その姿形は実際ヤクザであり威圧的で、常に悪趣味な金糸縫いの装束を身にまとっている。スカウト部門の筆頭として多忙を極める彼の仕事にはこうした末端ニュービーニンジャへのビズの割り振りも含まれている。彼から下命された指令に逆らうことは、許されない。

「はぁ、どれどれ?」マッドジョウは手渡された指令マキモノをめくる。デスシャドウ・ヤクザクラン。ソウカイヤに楯突く命知らずのヤクザクランの一つだ。そのデータセンターの一つを襲い、未公開株券を奪って力を誇示する。別に株券が欲しい訳ではないので、奪ったアガリはそのまま自分の報酬になるらしい。

「資料は読んだか?ならとっとと出発しろ。俺様は忙しい。」マッドジョウは自身を小間使いのように扱うその態度に対し、不満げに目を細める。(……コードも読めないクズが調子に乗りやがって〜!!いずれ寝込みを襲って端子を埋め込み、ウイルスを仕込んで屈服させてやる!)もはや自分と目線すら合わさぬソニックブームから見えぬよう背面でファックサインしながら返事を返す。「…ハイヨロコンデー」

マッドジョウはそう吐き捨てると足早にソニックブームの事務所を出ようとした。「おいちょっと待て」「ハイ?」「気づかねぇとでも思ったのか?」「えっ?」ソニックブームが指差した先を見れば、新品の悪趣味な金装飾縁クリスタルガラスドア、そして少し離れた先にこれまた悪趣味なカラクサ文様入り壁掛け鏡が!!そして鏡めいたガラスドアにはくっきりと自分の姿が写っている!

光の反射角を計算すればこれは巧妙な監視罠!先ほどの背面ファックサインもバッチリと反射され、壁掛け鏡を介し、ソニックブームの目に入っていたに違いない!「インパルス達には無駄遣いと言われたが…早速役にたったなエエェッ??」マッドジョウは恐る恐るソニックブームに向き合うとぎこちない笑み。「や、やだなぁ旦那ァ。ほんの冗談で…」「イヤーッ!!」「グワーッ!!??」……

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◆ここは重金属酸性雨が降り注ぐツチノコ・ストリート。デスシャドウ・ヤクザクランのデータセンター事務所が、その一角の雑居ビル内に存在していた。お前の目的は、このヤクザクランのデータセンター事務所に忍び込んでUNIXをハッキングし、コケシマート社の未公開株券を奪い取ってくることだ……!◆

「しっかしイテェ…」データセンタービルの階段を登りがら、殴られた頭部をさする。実際人二人分は余裕で死ぬ威力の拳であったが、長年の過酷な地下生活と度重なる鉄拳制裁によりマッドジョウの肉体は細身ながらに頑丈だ。「…まぁいいさ。コードの読めない猿のシステムなんざ、たかが知れてる。楽な仕事だよ、ホント。」瞳に宿る異様な輝きが凄みを増す。あのヤクザ、威張り散らされるのはムカつくが任務の采配には一定の能力があると認めてやろう。

「でもそうなると」そう呟きながら懐の自作ウイルス入りフロッピーをイジる。「こいつは使えないかもなぁ。自信作だったんだけどね」マッドジョウはコードロジスト、すなわちインターネットのプログラムを構成するシステム言語コードロジーを理解する『魔女』達の一人だ。彼らは既にロストテクノロジーとなっているはずのコードロジーを用いて新たなウイルスやプログラムを作成する、電脳の刀鍛冶とでもいうべき存在だ。

マッドジョウはその中でも私利私欲の為にその力を使う、所謂ローグ・ウィッチと呼ばれる存在である。だが、コードロジストは企業・市民に恐れられる迫害対象。それゆえ普通の犯罪者以上に身を隠す生活であった。ニンジャとなるまでは。「キヒヒ…ニンジャになってからウイルス作りも捗ってる気がするよ…おっとここか」ウイルスフロッピーを撫でている間にデータセンターのエントランスまで到達していたようだ。

エントランスではクローンヤクザが見張を続けている。Y-10型の旧式モデルだ。「アッ?猿モドキぃ〜?」マッドジョウは眉根を寄せてエントランスのクローンヤクザを見、懐のフロッピーを撫ぜた。せっかくの新作お披露目にあんな小物は勿体あるまい。即ちスリケンでお手軽殺だ。

◆ドーモ、モーターロクメンタイです。大丈夫、私がしっかりナビしますよ。あなたは今、データセンター事務所のすぐ近くにいます。エントランス前には、チャカガンを装備したクローンヤクザY-10型が1体立って、警備を行っているようです◇

◇ここを突破しなければ、あなたは目的のUNIXにたどり着けません。悠長なことをしている暇はないので、さっそくクローンヤクザに向かってスリケンを投げてみましょう! あなたの【ワザマエ】値に等しい個数のダイスを用意し、振ってみてください(ダイスが足りない場合は何回かに分けて振ります)◇

【ワザマエ】3,3,5,1,1,1成功

「イヤーッ!」マッドジョウが放ったスリケンがクローンヤクザの首筋にぶち当たる!「アバーッ!?」ヤクザは喉元を食いちぎられたかのように血飛沫を吹き出し倒れた!「アッブネ…」本当は額を狙ったのだが。まぁ死んだならヨシ。

◇振った中に出目4以上のダイスが1個でもあった場合、スリケンは命中です!◇ 「イヤーッ!」「アバーッ!?」クローンヤクザの額にスリケンが突き刺さり即死!次のチェックポイントに進めます!

一仕事を終えてニンジャ聴力を澄ませれば周囲からは同様のカラテシャウトが聞こえる。そういえばコードも読めない偉そうなヤクザ…もとい上司のソニックブームが今宵はニュービー研修を兼ねた大襲撃があると言っていた。おそらくそのシャウトだろう。「ヒヒヒ…まぁアタシには関係ないなぁ」

マッドジョウはそう呟くとクローンヤクザの死体を踏みつけ、跨ぎ、データセンターの入り口まで来た。強化ガラス製の扉は髑髏のクラン紋が威圧的だ。「ヒヒヒ…生意気にもロックがかかってるなぁ…猿知恵だよぉ、それは…」マッドジョウは首筋の生体LANを手近な差し込み口に差し込んだ。

◆あなたは目的のデータセンター前に来ました。強化ガラスドアには威圧的なデスシャドウ・ヤクザクランの紋がプリントされているので、ここで間違いありませんね。あなたはロックドアのノブに手をかけますが……開きません。当然ながら、鍵がかかっているようです。どうやって開けましょうか?◇

◇では行動を選択しましょう。どれか1つ、しかも1回だけしか判定できませんので、よく考えて。 選択肢1:【カラテ】で強引に破壊する(目標出目5以上)。 選択肢2:【ワザマエ】で物理錠前を破る(目標出目4以上)。 選択肢3:【ニューロン】で論理錠前をハッキングする(目標出目3以上)

【ニューロン】2,6,1,6,成功

ガコン、プシュー!固く閉ざされた扉はVIPを迎え入れる自動ドアめいて開いた!「アハハ…システムが骨董品すぎる」マッドジョウは嘲笑いながらそれを潜り抜ける。手製のウイルスをLANごしに叩き込まれ制圧された自動扉の回路が、死前の咳き込みめいて火花を散らした。

今頃ほかのニュービー達はドアノブをこじ開けたり、ハッキングしたりしているだろうか?だがコードロジストたる自分は一ミリの労働もなく手製のプログラムが目的地へエスコートするのだ!「クヒヒ…」マッドジョウは非コードロジストの苦労を思い描き悦にいる。

◇さあ、結果はどうなりましたか? ニンジャスレイヤーTRPGの判定では、出目を合計しないことに気をつけてくださいね。見事成功した人は、次のチェックポイントに進めます! 判定に使った能力値に応じて、どのように突破したか想像してみると楽しいですよ◇

◇この手の判定は、通常1回だけしか行えません。あなたのニンジャは自信満々でその判定に望んでいるからです。この判定に失敗したニンジャは、その不甲斐なさを深く恥じ入り、家に帰ります。よって初版ではここでGAME OVERでした。しかし時代は変わり、2版となりました◇

◇あなたが引き返そうとしたその時、仲間が到着しドアノブを破壊してくれたのです! あなたの苦戦を見越したソニックブームが、同格を1人派遣してくれていたのですね。 どのニュービーニンジャが助けに来てくれたかは、好みで自由に決めてください。一緒に次のチェックポイントに行きましょう! 

1:キツネビ
2:デッドローニン
3:マインドシーカー
4:サイコダガー
5:キルフィスト

成功したので増援はないが折角なのでダイスを振るって決めてみる、3!マインドシーカー!

◆マインドシーカー

そんなマッドジョウの畳数枚後方。マッドジョウの様子を伺う人影あり!「うわぁ気持ち悪い笑顔…」そう呟いた人影はパンクス少女、あるいは少年めいたニンジャ、マインドシーカーである!ここまでマッドジョウを尾行してきていたのだ。「ソニックブーム=サンに様子を見てこいって言われたけど、ちょっと近寄りたくないな、マウントとられそう…」だが命令には逆らえない。渋々追跡を続行する。

そんなことは露知らず、マッドジョウは調子はずれの鼻歌を歌いながらデータセンターを我が物顔で進む。実際チョロいデータセンター。どうやら新作ウイルス披露の機会は真面目になさそうだ。そう考えていた矢先、物陰からクローンヤクザがアンブッシュ突撃!「スッゾコラーッ!」

◆中に入り、データセンターの中を進みます。「スッゾコラーッ!」あっ! 物陰から警備ヤクザが1体、ドスダガーを構えて飛び出してきました! 【ニューロン】2以上の人は【カラテ】で判定して殺してください。目標出目は4です!◇ 【ニューロン】1の人は先手を取られるため、判定せずに次へ!◇

【カラテ】6,5,2,1成功

「イヤーッ!」だがマッドジョウはニンジャの速度で反応!ドスダガー到達前にクローンヤクザの顔面を掴み取る!「イヤーッ!」そのまま長く薄汚れた爪で顔の皮膚を剥ぎ取った!「アバーッ!?」倒れ伏すヤクザ!死亡!

だがマッドジョウは即死したヤクザの死骸を乱暴に蹴りつける!「猿、が、調子、に、乗るな!死ね!」バキボキと折れていくヤクザの骨格!「えええ…こわぁ」物陰マインドシーカードン引き!執拗な死体蹴り攻撃はなおも続き、クローンヤクザ死体があらぬ方向に手足の曲がった無惨な姿となったころ、ようやくマッドジョウは蹴りを止めた。

「ハァー、ハァー、落ち着いた」落ち着いたマッドジョウは床面にサイフを発見した。蹴りつけ踏みつけるうちにヤクザから飛び出たのだ。「チッ、まぁこれに免じて許してやる」マッドジョウはサイフをすっかり乱れたローブ装束の中にしまうとズル剥けとなったヤクザの顔面をもう一度蹴り付けて先に進んだ。

◇さあ【カラテ】判定の出目はいくつでしたか? これは近接攻撃と呼ばれる判定です。振った中に出目4以上が1個でもあった場合……「イヤーッ!」「アバーッ!」あなたは見事なカラテでクローンヤクザを殺すことに成功!次のチェックポイントへ!◇ 失敗した人や先手を取られていた人は、次へ!◇

◆ドスダガーヤクザを殺せた人は、【万札】1を拾い、先に進みます◇

万札1入手、ローン全額犯罪まであと万札11

廊下を進み、マッドジョウは遂に目的のモノリスめいたUNIXまでたどり着いた。「キヒヒ…何て無防備な」ご馳走の前めいてヨダレが出そうだ。はやる心で首筋から伸ばした生体端子を繋ぐ。「あった!これだな、株券。ん?これは?」マッドジョウは何か気づくと目をナイフめいて細めた。そして新作のフロッピーを取り出すと静かにUNIXに差し込んだ。

◆さあ、あなたは生き残っているでしょうか? いよいよ本日最後のチェックポイントとなります。データセンターの敵は全て排除しました。目の前にはハッキングを待つだけのUNIXがあります。これをハッキングして未公開株券をゲットすれば、ミッションクリアになりますよ!◇

◇選択し【ニューロン】で判定してください。なお今回「kill-9」「ウイルス入りフロッピー」「生体LAN端子」のどれかを持つ人は、目標出目を1だけ下げられます◇ 選択肢1:必要最低限のデータだけを抽出する(目標出目4) 選択肢2:さらにヤクザクランの銀行口座をも狙う!(危険!:目標出目6)

ヤクザの口座を当然狙う!目標出目は一つ下がって5!【ニューロン】5,4,1,4,成功!

キャアバーン!!フロッピーから放たれたウイルスがUnixを蹂躙!瞬く間に株券だけでなくUNIXに記憶されていたヤクザ口座の全額がマッドジョウの口座に振り込まれた!非道!強欲なローグウィッチはヤクザの財産までも奪ったのだ!だが…「はっ?」

◇選択肢2を選び、成功した場合……キャバァーン!あなたは未公開株券を奪い、銀行口座ハッキングにも成功!【万札】を12獲得!ゴウランガ!!◇ しかし選択肢2を選び、判定に失敗してしまった場合……ハッキングを検知したUNIX筐体から毒矢が放たれ、あなたの胸に刺さりました(【体力】2失う)◇

万札12ゲット!ローン返済!

「はぁぁぁ!?」頭を掻きむしるマッドジョウ!「おっかしいだろ!なんでそこで終わってんだよ!?」ナムサン!マッドジョウが差し込んだのは自身の朧げな記憶で再現した故郷のカバル(共同体)秘伝のプログラム!本来ならばさらにクラン構成員個人の口座に連鎖感染し更なる情報吸い上げ…つまり万札略奪を行うハズなのだ!だが再現度が低かったのか…感染しない!

「…失敗かぉ…」マッドジョウはへたり込んだ。自信作ゆえに落胆激しい。しかもログを見る限り口座落としもかなりギリギリの攻防だったようだ。

「あぁぁ……」マッドジョウは天を仰ぐ。だがしばらくして再び顔を上げた。「……まぁ任務も成功、儲けも出た。今回はいいとするかぁ」マッドジョウはそう結論づけた。耳をすませば誰かが通報したのか、パトカーの音が聞こえる。潮時だ。マインドシーカーは豹変したマッドジョウに怯えて、既に帰還していた。

◆ファオンファオンファオン……騒ぎを聞きつけたのか、表通りでNSPD武装パトカーのサイレン音が鳴り響いています。潮時です。ハッキングに成功したニンジャも、そうでないニンジャも、生き残っていればアジトへと帰りましょう。あなたは(もしいれば仲間と共に)窓から脱出し、夜の街に消えます◇

◆エンディングこれでビズ完了です。お疲れ様でした! ……え? 一仕事終えて疲れたので、散財してリラックスしたい……? ネオカブキチョかニチョームに寄って行きますか? その場合は【万札】1を失いますよ。いいんですか?◇ マッサージに行く場合は次のツイートへ、帰る場合は次を飛ばします◇

折角だしマッサージに!万札1使用して残り万札0

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……「ヒヒ…まぁウイルスは改善すればいいさ。アタシはコードロジストだからね、猿とは違う」マッポを振り切ったマッドジョウはネオン看板の上で万札数える。ローン分は確保できた。「なんだか疲れちまった。久々にマッサージにでもいくかね…」

数十分後、マッドジョウはローブを翻してニチョームを堂々と歩んでいた。ヤクザやパンクスも恐れない、ニンジャだからだ。だがウキウキとした心持ちに反して、今宵のニチョームは閉まっている店が多い。「チッ、しけてるねぇ」結局初見の店で済ませることにした。「アリガトゴザイマス〜」出迎えたのはキョートから来たという好青年店主、シンイチ。

◇今日はいい店が空いていませんね……。彷徨った挙句、あなたはネオカブキチョ近くの雑居ビルで初見のマッサージ屋を見つけ、【万札】1を券売機に挿入して入店しました◇ 「アリガトゴザイマス〜」店長はシンイチという名前の好青年です。あなたはマッサージしてもらい、遥かに良くなりました◇

サービスは実際良く、ウイルス失敗の落ち込みも実際飛んだ。マッドジョウは満ち足りた気分で帰路に再び戻る。「ヒヒ…なかなか良かったよ。主人もいい感じだしね。」マッサージのおかげか頭が冴え渡る。マッドジョウは歩きながら新しいウイルスの設計を朧げに描き始めた。

…….マッドジョウのように新しいウイルスを作り出したり世に広めたりするコードロジスト、その存在は製品の品質や提供を独占しコントロールしたいメガコーポからは煙たい存在であった。

ベルーカ・スケベなどを筆頭とする邪悪なローグウィッチの暗躍やそれを恐れた市民達の感情の後押しもあり、メガコーポは度々コードロジスト狩りと呼ばれる虐殺行為を行ってきた。マッドジョウも幼少期、自身の属していたカバル(共同体)にてメガコーポの『狩り』を経験している。カバルは完全に滅びその時まだ子供だったマッドジョウは運良く一人だけ逃げることができた。

マッドジョウには夢がある。いつか自ら生み出したウイルスによりラオモトをソウカイヤを、ネオサイタマを征服し、その権力でコードロジーの全てを、自由に、何にも脅かされず解き明かすこと。「あの店主…カタオキとかいったか」夢の叶った暁にはあのマッサージ屋を側仕えにしてやってもいいかもしれない。そうマッドジョウは考えながら小うるさい上司ヤクザに任務成功を報告する為、夜道へと歩みを進めた。

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◇ネオカブキチョに立ち寄った人も、そうでない人も、アジトに戻って上役のソニックブームに報告を行ってください。これが体験ゲームでなく本式のセッションならば、きっとたくさんロールプレイの機会もあるでしょうね。今回のヤクザクエストは、これにて完了となります。お疲れ様でした!◇


「よう、道草とはナメた勤務態度だな。」「アイエ…な、ななななぜここに!!??」数分後!マッドジョウはソニックブームと路上で相対していた!マッサージ店を出てすぐに真正面から出くわしたのだ!店から出るところ完全に見られている!「他のクズニュービーどもの様子を見に来た帰りにたまたまだ。マキモノにはまっすぐ帰ってこいって書いてあったなぁ?」

「へ、へへぇ。いやぁこれは…」「イヤーッ!」「アバーッ!?」もはやすっかりウシミツのネオカブキチョに、1人のニンジャの悲鳴が響き渡った。

 【ビウェア・オブ・フィアス・ウィッチ】終わり

リザルト

◇ふわふわローンを借りていたニンジャは【万札】12を支払えば完全返済できますよ。足りない人は【万札】1を支払ってローン継続し、次回以降にがんばりましょう!【万札】1も持っていないという人は、残念ですがカニキャッチ装甲漁船に乗せられ帰ってきません(キャラロスト)◇

【ユウジョウとは?】 今回のシナリオの最後に出てきたのは、AoS次元のシルバーキー(カタオキ・シンイチ)です。ニンジャスレイヤーTRPGでは、ゲーム内で出会ったNPCたちとユウジョウ判定を行い、親密度を上げることもできます。公式データがまだないキャラも、マスターが自作できますよ。

・生存!ローン完全返済!万札は全部使ってしまったので残数0!さらにカタオキ(シルバーキー)と縁が出来た!

◆マッドジョウ

◆マッドジョウ (種別:ニンジャ)所属:ソウカイヤ 名声1
カラテ4      体力6
ニューロン4    精神力4 
ワザマエ5     脚力3  
ジツ0       万札0

攻撃/射撃/機先/電脳  4/5/5/6
回避/精密/側転/発動  5/5/5/0

緊急回避ダイス:0 即応ダイス:5

◇装備や特記事項
▶︎生体LAN端子lv1
『◉頑強な肉体』
ウイルス入りフロッピー

ウイルス入りフロッピーは特に説明がなかったので今回は消滅しなかったこととします。多分、また新しいのを作ったのでしょう。

終わりに

 久しぶりの体験会、大いに楽しませてもらいました!他の皆さんのプレイを横まで見ながら、自身のテキストを即興で書いて行くのはこういう大規模体験会ならではの楽しみですね。
 実際ニンジャスレイヤーTRPGは一人で遊ぶソロシナリオをはじめとしてファンメイドシナリオが充実しており、とりあえずやってみたい!という方にもだいぶ親切なシステムです。今回の体験会で初めて触れたというニュービーの方も、久しぶりに遊んだというベテランの方も是非自身の冒険を記事にしてみてください!皆さんの作品を楽しみにしています。ではまた次の記事でお会いしましょう!


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