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番外編SP「みんなで踊ろう」 音楽のハナシ

カズオハッチャケからの〜青さんトバッチリっていう古典的かつ本作番外編定番のギャグパターンですが…やっぱり自分で笑えるのを描いてると楽しいモンです。

カズオにロカビリーも演らせようというネタはだいぶ前からありました。
察しのいい方は前回の番外編「植松のラブドール!?」でフラグが見えてたかもですね。

青さんに髪をあげるのも連載前から作ってあったエピソードです。

なので、後編冒頭では長髪カズオを一旦描き納め…的な。
このあと本編で4tのエピソードに戻るのでまだロン毛描くんですが。


ザック・ワイルド氏とジョン・サイクス氏

ザック・ワイルドさんファンの方すみません、悪気はないんです…カズオが衣装もマネるくらいサイクスさんにハマった設定で、同じブロンド長髪速弾きレスポール使いでもキャラが真逆なので引き合いに出しただけです…m(_ _)m

ザックリなザック・ワイルドさん

実は最近オジー聴きだして(今頃かい)、あの半音以上下げてるという(Wikiで読んだ知識)重厚なサウンドも結構イイなと思ってます。
焦げ猫は楽器オンチでチューニングがどうとか機材がどうとかってのはわからないんですが、音に性格が出るってのはわかる気がします。

それにしてもこのお2人、対照的すぎてオモロイ。
お2人とも若い頃はあまり区別がつかんようなアイドルライクなルックスですが、サイクスさんは「レスポールの貴公子」と呼ばれエモーショナルなバラードも多い…で、歳取って貫禄が出たので「貴公子→現・殿」だそうです。
植松がカズオを殿と呼んだのはソレです。
ワイルドさんは歳取ったら野獣っぷりに磨きがかかったようですが、ヒゲ面でも憎めないお茶目な表情が変わってないですね。

今は焦げ猫はまだサイクス氏の作品もLoveLandとブルーマーダーのNothin’ But Ttouble、Bad Boy Live!の一部しか持ってませんがヘビロテ中。

ワイルド氏在籍中のオジーでオススメあったら教えてくださいませ。
とりま「No More Tears」は聴いてます。

ちなみにカズオが唯一サイクスさんをマネてパーマをかけなかったのは、伸ばしてる途中で青さんがああなったので伸ばす目的が変わったから。
ウイッグ用の髪は持ち込み人毛を受付けているウイッグ専門店ではダメージがひどくなければブリーチヘアやパーマヘアでもいいそうですが、やはり両方やると髪の毛切れちゃいますと美容師さんに言われたことがあるので…。

今回の番外編後編より

ギターサウンドのオノマトペ


今までカズオのギターの音を、

「ギャギャギャギャ」(リフ)
「ピロピロピロ」(速弾きソロ)
「チャララ〜ン」(甘めのメロディ)
「シャランシャラン」(アンプラグド)

…とかいう感じで書いてたんですが。

番外編3作目「植松のラブドール!?」より

今回は、

「ペケペケ」「ペンペン、ベンベン」「チャンチャン」「ペラペラ」

今回の番外編後編より、佐竹さんの部屋

コレがなにを表したかったかといいますと、パンクやメタルのノイジーで重たい音とは違う、ロカビリーのグレッチの軽快でクリアな音のつもりなんです(笑)。
ストレイ・キャッツやソロになってからのブライアン・セッツァー氏の音をオノマトペにしようとした結果、「三味線弾いてるのか」みたいになってしまった(爆)。
コレがリッケンバッカーだと「ベンベンベランベラン」かな?

ウッドベースの音はブーンとかボーンとかでイイと思うんですけど、ギターの音っていろいろだから難しいですわ…。



明るく楽しいロカビリー

日本でのロカビリーの歴史は暴走族とくっついちゃったんで(クールスやキャロルのせい、という説濃厚)、今でも「リーゼント」というだけで「ヤンキー」「不良」をイメージする人も多いと思います。
ロックンロールと乗り物は古今東西ジャンル問わず結びついてるんですけどね。
まぁ今の子は乗り物好きでもヒップポップ聴くのかな。

だけど音楽としてロカビリーの文化を見ると、「純粋に楽しもう!」というのが焦げ猫が抱いているロカビリーのイメージです。

焦げ猫は雑食性なので、気に入ればなんでも聴いてきました。
いちばん長い間好きでいるのはいわゆる「オルタナティブ」にカテゴライズされてしまうUKのニューウェイヴやエモパンク、ゴシックパンクだと思うんですが、歌詞が難解だったり病み(闇?)が深い曲だったりが多いんですよね。
仕事のBGMとしては、疲れてると「重くてかけられない」こともあります。

デヴィッド・ボウイ(コレはグラムロックか)、マイ・ケミカル・ロマンス、パティ・スミス、ジャパン、ザ・キュアー、スージー&ザ・バンシーズ、レディ・ガガ…etc。(年代順不同)

正直メタルと言えるモノだと若い頃から聴いてるのはガンズ&ローゼス(実はアクセルのダミ声苦手なんですが、スラッシュのギターで相殺)くらいで、あとはHR(ハードロック)どまりだったんですよ。
ヴァン・ヘイレン、エアロスミス、ハート、KISSとかボンジョヴィとか。
それはともかくメタルやハードロックも、わりと悲しい曲がとことん悲しかったりしますよね。

でもロカビリーにそういう曲はない。
もちろん失恋の曲や怒りの曲もあるんだけど、聴いてて深刻にならないというかあんまり感情移入せずに済むというか…。
なんでだろ?

インディーズのロカビリーバンドのライブにも何度も行きましたが、なんせ楽しいんですよ。
音楽のノリがシンプルなオールドロックンロールだからですかね?
リーゼントに革の上下の人がたくさん居てもぜんぜん怖くない。なんなら焦げ猫も植松スタイルで行ったこともあります。
みんなテキーラ飲んで楽しそうに踊ってます。

ドリフのオチみたいですな

ここだけの話、焦げ猫の弟がバンドやってたときはジャンルが微妙だったので、前座というか他のバンドが雰囲気よくなくて集団心理なのか客が悪ノリしすぎたってコトもあったんですが、ロカビリーのライブでそういうことが無かったのは年齢層の問題もある…?ロカビリー好きはオトナが多いから?単に焦げ猫の経験値?

ストレイ・キャッツや、日本のだとザ・マックショウ聴いてもらえるとわかっていただけるかと。

今回の番外編はそういう楽しさを描きたかったんですよね。
パンクやってたときのカズオの「ファッキンおもんねーわ!!」的な暴れかたもおもしろいんですけど、今回はみんなで明るくバカ騒ぎという感じ。
音楽はまんまストレイ・キャッツのコピーを演った体(テイ)で、マンガ記事冒頭で紹介した「Wicked Whisky」ももちろん「She’s Sexy and 17」から始まり「Fishnet Stockings 」「Rock This Town」等、踊れる定番演ったと思ってくだされば。

マンガってBGM流せないのがシャクだなぁと思う今日この頃。

あー、ストレイ・キャッツも1曲だけダークというかガチにシリアスなの(?)演ってますね。
実はソレがいちばん好きだったりするんですが…。

Drink That Bottle Down」です。

コレほどカッコいいブルースを焦げ猫は知りません。
歌詞の大意としては「悩みすぎてどうにもできなくてボトルを空けるしかない…」みたいな。
アル依経験者としては今でもコレがいかに深刻な事態か胸に響くんですけど、演奏の出来がよすぎてヘビロテしちゃいます。
CDやDLで聴けるのはこのライヴとは別のテイクです。

ちな、ブライアン・セッツァーバージョンもありますが、そっちはジャズです。

カズオがリーゼント作るのに使った「クールグリース」と櫛。佐竹さん世代だと柳屋のポマードでしょう

槍杉さんのパラパラ

焦げ猫はジュリアナトーキョー世代ですが、パラパラってもう少し後だったと思うんですよね。
槍杉さんは焦げ猫よりもう少し若い設定なので…。

パラパラはちゃんと曲ごとに振り付けがあってそれこそ「みんなで踊る」のが楽しいらしいので、リズム音痴の焦げ猫にはそもそもディスコ(言い方が古い)で踊るのがムリで、パラパラ踊る気にはなれませんでした(爆)。

なので槍杉さんがJive Into The Night踊ってんのも、振り付けはわからないで描いてます…すみません。

今回の番外編前編より

ユーロ自体は運転のBGMとして聴きました。
本来ユーロじゃないアーティストもこぞってストック・エイトキン・ウォーターマンをプロデューサーにしてた時代、「またこの感じか…」はあったけど懐かしいですわ。

槍杉さんはユーロも好きですがロックよりテクノポップが好きというインテリっぽい設定にしています。



カズオの音楽性

カズオはグランジパンクからギターを弾くことにハマり、マイケミみたいなパンクバンドなのにうまいギタリストがいるバンドとか、メタルなのにパンク寄りなガンズとかに影響されて早弾きテクニックを追求するようになり、パンク演ったりメタル演ったりです。

今回佐竹さんにグレッチを頂いてから、自分の好きなジャンルも演りつつ1年かけて植松のためにロカビリーも仕上げました。
今はグランジにこだわってないですが短髪になってもメタル・パンクは演ります。

ノンポリって言っちゃそれまでですが、焦げ猫自身が「いろいろ聴くけど楽器は弾けない」ので、カズオにはまだ若いんだしいろんなジャンルを演ってほしいと思って描いています…個人的願望を作品に入れられるのはアマチュアならではの愉しみかなぁ。

実は、「グランジの神様」プロットの段階では、カズオは運送会社に就職はしますがギターの才能を見出されそっちのプロになって…っていう案だったんです。
でもそれじゃあんまり陳腐だし続けて運送会社のマンガ描いたほうが、ネタがあるから話も続くな…と思い、「カズオの運行日報」の企画ができたのでした。

リーゼントも似合うと描いてて初めて知りました

トラックドライバーの業務の話を描くと同時に、その楽しさも知ってもらいたいので、たとえばこうした趣味を持って思わぬ繋がりができた話なんかも実際にあったので、描いていこうと思っています。

あっ、そうそう!!
ココだけの話(多いなソレ)…、くだらんおしゃべりをここまで読んでくださった方にだけ…。
社長も実は家に帰れば毎日ギター弾くのです。アコギですが。
KNロジって運送会社なのに音楽好き率多すぎね?(笑)
でも実際多いですよ、トラックドライバーの音楽好きは。
眠いときに唄う人、ラジオでなく自腹でオーディオ取り付けて好きな曲をかける人(焦げ猫はこのタイプ)、楽器持ち込んで演奏する人…。

まぁ、社長はカラオケのない時代に新宿で「流し」をやってた焦げ猫の父がモデルなんでね…。
そのエピソードはいずれまた。



次回の「カズオの運行日報」更新は市場のお話から描く予定ですが、文書記事が書き溜まっているのでしばらく更新がそっちばかりになり遅くなると思います(汗)。

マンガを楽しみにしてくださっているかた、どうぞしばしお待ちを…。

「カズオの運行日報」マンガ本編はこちらのマガジンで(^^)↓

カズオ幼少時代、お祖父さんとの出会いから就職まではこちら「グランジの神様」。今見返すと今以上に絵のクオリティがひどいですが(爆)。↓


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焦げ猫
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