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不妊手術の徹底。猫の繁殖力を甘くみるととんでもないことになる。

猫の繁殖力はとんでもなく強いです。
増えて困る前に不妊手術を受けさせましょう。

ネズミ算ならぬネコ算

猫は一回の出産で平均4~5匹の子猫を生みます。多いときは8匹産まれることもあります。

出産シーズンは春と秋。地球温暖化や人間の生活スタイルの変化もあって、最近は年中出産しているようです。

猫は交尾排卵動物(交尾の刺激で排卵が起きる)なので、交尾をするとほぼ100%妊娠します。
1匹のメスに対して複数のオスが交尾するので、メスのお腹の中にはどんどん新しい命が宿っていくのです。

一回の妊娠期間は2ヶ月。出産して授乳が終わればまた妊娠できる体になります。
子猫たちも生後4、5ヶ月で発情し交尾できる体になります。

こうやって猫はあっという間に増えていくのです。
環境省の資料によると、計算上では1匹のメスが1年後には20匹、2年後には80匹以上に増えることも可能とのことです。

これはネズミ算ならぬ「ネコ算」と呼ばれたりします。

猫の繁殖力の強さの理由

増えて困る前に蛇口を閉める

猫の繁殖力の強さは、多頭飼育崩壊の理由のひとつにあげられます。

オスとメスを1匹ずつ、不妊手術しないまま同じ部屋で飼っていて気づいたときには子猫が産まれていた。
手術が間に合わず、親猫も子猫も妊娠出産。
これを繰り返して、世話ができなくなるまで増えてしまった。

最初のオスとメスに手術を受けさせていれば、ここまで増えることはなく多頭飼育崩壊になるのを防げたのです。
手術代も最初の2匹分だけで済みました。

計画的に繁殖させるつもりがなければ、不妊手術は必ず受けさせましょう。
それが蛇口を閉めることであり、人も猫も悲しい思いをせずに済みます。

野良猫がいつの間にか増えているのも同じ理由です。未手術のオスとメスがいれば、そこには必ず子猫が産まれます。
そこにエサがあれば、なおさら繁殖を促してしまいます。
子猫が増えて困るのであれば、先に手術をしてからエサをあげてください。

飼い主のいない猫への不妊手術の費用の補助制度、不妊手術専門の動物病院

野良猫を減らすべく、各自治体や獣医師会、動物愛護団体さんなどが不妊手術代の補助をしています。
対象となる条件や補助額はそれぞれ異なりますので、ご自身で確認してみてください。私の住む福岡では、県の獣医師会さんが飼い主のいない猫への手術の費用補助を行っています。

スペイクリニック(不妊手術専門の動物病院)も増えてきています。過剰繁殖問題をどうにかしたいという獣医さん方のご厚意で、低価格で手術をしていただけます。

保護活動をされている方は、「子猫が産まれてるからどうにかして」と相談がくることに悩まれています。増える前に相談に来てよ、と口を揃えて言われます。
猫が増えた後に頭を抱えても遅いです。増える前にしっかり蛇口を閉めておきましょう。

今回もお付き合いいただきありがとうございました。


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