ワンヘルス~人の健康と動物の健康と環境の健全性は一体のもの~
皆さまは「ワンヘルス」という言葉をご存知でしょうか?
”ワンヘルス(One Health)とは、 「人の健康」「動物の健康」「環境の健全性」を 一つの健康と捉え、一体的に守っていく という考え方です。“
福岡県ワンヘルス推進ポータルサイトより引用
私の住む福岡県では、ワンヘルス推進のための条例が全国初で制定されており様々な活動が盛んに行われています。
ワンヘルスの6つの基本方針
ワンヘルスには
・人獣共通感染症対策
・薬剤耐性菌対策
・環境保護
・人と動物の共生社会作り
・健康作り
・環境と人と動物のより良い関係作り
の6つの基本方針があります。
この中の「人獣共通感染症」と「人と動物の共生社会作り」は愛玩動物(ペット)との関わり方に関する項目です。
人畜共通感染症
人畜共通感染症とは、人と動物両方に感染する病気。人から動物、動物から人両方の感染経路があります。
人獣共通感染症はたくさんありますが、代表的なものは狂犬病ですね。
狂犬病の予防接種率と鑑札着用率の低下
以下は動物愛護管理センターを見学した時に職員さんから聞いたお話です。
ワンちゃんも室内飼いが多くなって、狂犬病の予防注射を受けてないコが増えているらしいです。鑑札を付けてないワンちゃんも多いとか。コワイコワイ((((;゜Д゜)))
狂犬病予防注射と鑑札は法で定められた飼い主の義務です。日本では(今のところ)撲滅された狂犬病ですが、海外では猛威を振るっています。海外を行き来する人や動物や荷物にくっついていつ狂犬病ウイルスが入ってくるかわからないのです。
狂犬病は人にうつります。そして発症するとほぼ100%死にます。発症したワンちゃんは動物愛護管理センターに連れていかれてガスで殺処分となります…(噛まれたら危ないので獣医さんによる注射での殺処分は無理です)。
狂犬病の予防注射は必ずしてくださいね‼️
※猫も狂犬病になるらしいです。犬ほど発症例がないのと、犬への感染を防げば他の動物への感染を防げるという考えで、猫への予防注射はしなくてよいことになってます。でも気を付けないといけませんね。
人と動物の共生社会づくり
人と動物の共生社会作りには、ペットの飼い方や保護犬・保護猫、野生動物のと関わり方の項目があります。
最期まで責任をもって飼う、きちんと世話をする、繁殖制限をする、うかつに野生動物に手を出さないなど昔からずっと言われてきたことが挙げられています。
ここに挙げられているということは、守れていない人がいるということです。人間界に動物を引き入れたのは人間。ならばその責任は人間が取らないといけません。
やはり動物の飼い主さんには動物愛護法(とその関連法規)をきちんと学んで理解してほしいものです。
「ワンヘルス」を通じて、人と動物の関係&飼い主のモラルが向上するといいなと思います。