見えなくても読書, 2, ~見えなくても変態認定, ?!, ~
先日何と、全開投稿した「見えなくても読書」をクラブハウスでお世話になっている
「膝枕リレー」の朗読者さんが朗読してくれました。
https://note.com/nyaf/n/ncb168018e243
私が書いた、膝枕二次創作「BL膝枕」も一緒に読んでくださったのですが、美しい声
できれいに読んでいただけると、大したことない話がすごくいい話に聞こえる朗読の
魔法を実感しました。
以前、声優の上坂すみれさんのラジオに、
エモいBGMに乗せて、上坂さんがどうでもいい内容のお便りを美しく読むというコー
ナーがあったのですが、それを思い出しました(笑)
たまたまクラハデビュー1年目の日だったのもあり、とても素敵なアニバーサリーに
なりました。
読んでくれたあつこさん、ありがとう!!
豚もおだてりゃ木に登る、ねこもおだてりゃスキューバダイビング。
すっかり調子に乗ったので、読書がらみで個人的な体験を書いてみることにしました
。
点字図書館に勤めている友人が、朗読ボランティアさんの研修のつかみにアホな盲人
のエピソードとして話してるとかそうじゃないとか・・。
私が見えなくなった頃はまだボーイズラブ(BL)というジャンルは確立していなかった
。「小説JUNEはあったけど、やおい」というくくりとしてコミックマーケットで同人
誌が売られていたくらい。
私は視力の低下とともにコミケとも縁がなくなった。
そんな中、類は友を呼ぶ?!読書や芝居、アニメが好きな視覚障碍者の友達とつるむよ
うになった。
そこで晴眼者も巻き込み、朗読グループの「こうばこの会」やら読書サークル「YAク
ラブ」ができて行った。
YAクラブにはBL好きのいわゆる腐女子と言われる晴眼者もチラホラ。私にCDドラマを
貸してくれたり、面白そうなBL漫画や小説の話をしてくれた。
CDドラマは尺が決まっているから、抜けているエピソードがあったり、長いシリーズ
でも1巻2巻までしか出なかったりする事も。
コミックは仕方ないとしてもせめて小説は読んでみたかった。
BLというと官能小説寄りに受け止められがちだが、本格的なミステリーもあればガチ
なお仕事小説もあり、ラノベ同様玉石混交のジャンルである。
これはもう個人で音訳ボランティアさんに頼むしかないか。
世の中はまだカセット主流でやっと少しずつデジタル音訳が始まったころだった。
音訳ボランティアグループの中には地域の定期刊行物や週刊、月間雑誌の音訳を常時
抱えていて、飛び入りの依頼はなかなか受けられない処もある。
その上、小説など娯楽物より、生活に必要な取り説や大学のテキストの音訳が優先に
なる。
BLなんてそれじゃなくても眉を顰められそうなジャンル。なかなか引き受けてくれる
グループが見つからなかった。
そんな中、「読みたい物を音訳します」と言ってくれた勇者なグループがあった。
私は晴眼の腐女子仲間と相談して何冊かの本の音訳を依頼した。
さすが大手の音訳グループ、できてきた音訳図書は大変クオリティーが高く、本当に
感謝感謝であった。
私は早速お礼のメールを書いた。そしてその返事は以下のような内容だった。
「今後とも取り説など音訳が必要なものがあったらご依頼ください。」
やっぱ不愉快だったのね、迷惑だったのね!(泣)
音訳ボランティアをやるような方はマジメで優秀な方が多い。。「膝枕」の作者、今
井雅子先生が言うところの「埋蔵主婦」が大半。
BLには馴染めなかったのだろう。
その後もそこの音訳グループのある地域の図書館で、こうばこの会がめっちゃまじめ
な子供向け朗読会をやる事になったのでお誘いのメールを出したがスルーされました
(涙)
え!?私、マジ変態認定された!?
以降私は二度とそこのグループに音訳を頼んでいません。
このエピソードをYAクラブのオタク仲間にしたら皆めっちゃ受けてくれたのが救いで
した。
しかし一方、読む本を選べないというのは深刻な壁。
好きな本、嫌いな本、良書悪書、全部読んでこそ選ぶ力が得られるし、自分の傾向も
わかるというものである。
障碍者はスプーンフィーディングで与えられたものだけを享受している傾向があるよ
うな気がする。
大人が与えた少年少女名作全集だけ読んできた子供がどんな大人になるか、そっちの
方がヤバいんじゃないかと私は思うのだがいかがなものだろうか。
そして今BLはキンドルで読み放題!
気になっていたシリーズや、新作も手が届くようになった。
デジタル万歳!!
こう書くと、かわいはBLばかり読んでいると思われそうだが、もともと読書好き、意
外と社会派のドキュメンタリーなんかも読んでいたりするんだよ。
蛇足
点字図書館でレファレンスを担当している視覚障害の友人、毎回テーマを決めてお勧
め音訳図書のリストのメルマガを出している。
ある時あまりいい候補が見つからず、ラブシーンがないからいいかとBL作品を紹介し
た。
適当にスルーされると思っていた所、めちゃくちゃ反響が!!
自分が紹介したとはいえ、どこにどんな需要があるかわからないと彼女は固まってい
ました。
YA(ワイエー)クラブのホームページへようこそ!
http://yaclub.sakura.ne.jp/
トークパフォーマンスグループ こうばこの会ホームページ
http://www.koubako.jp/