見えない上にシャルル・ボネ症候群

シャルル・ボネ症候群?!

何それって思う人がほとんどだろう。

眼科の先生でも知らなかったりする。

当然私が知るわけはなかった。

私はほとんど目が見えないのだが、ある日クリーム色なはずのお風呂の壁が青いシダ
植物みたいな映像で覆われていてびっくりした。

その前からも変なものがおぼろに見えていたので飛蚊症の一種と思って無視していた


それからもずっと気持ち悪い映像が見え続け、しかもそれはカラーで動画で3Dなので
ある。

しかも、視野がないはずの中心部に見えている。

全体的に植物っほいのだが、何なのかはさっぱりわからない。

とにかくひたすら不気味なのだ。

私は他にも同じような症状がある人はいないかと思い、視覚障碍者の友人に聞きまく
った。

そしてある友人が自分の主治医の先生を紹介してくれた。

その先生は「それはシャルル・ボネ症候群でしょう」という事で専門に研究している
先生を紹介してくれた。

そこでPET検査やMRIの検査も受けて、いよいよシャルル・ボネ症候群が確定された。

しかし、確定されたからと言って治す方法はない。

しゃるる・ボネ症候群とは、網膜の細胞が死んでしまったため、網膜にやってくるべ
き刺激が脳に伝達されないのでおかしいなと思ってしまった脳が、「そんなら自分で
映像を作っちゃえ」と勝手に変な映像を送ってくる状態らしい。

脳が勝手に送ってくる映像なので、目を閉じても変な映像は見えているので厄介であ
る。

しかも3dなので道を歩いているときなどは遠近感がわからなくなってしまうので、目
で見たものは一切信用できない。

杖で触って確かめたもの以外を信じてしまうと確実に事故に遭いそうである。

基本的に治す方法はない。

抗うつ剤みたいなので脳の働きを低下させることによって幻覚も薄くなるかもと言う
方法はあるけれど、下手するとただ幻覚が見えるぼーっとした人になる可能性もある
というのでやめた。

これで視力が落ちるわけでも命の危険にさらされるわけでもないのだが、ただただひ
たすら不気味である。

動物や人や建物などが見える人もいるらしいので、せめてもっときれいだったり可愛
かったりするものが見えればいいんだけどな。

私の脳は一体何をやっているんだ!

シャルル・ボネ症候群、きっと知らない人がほとんどだろうから今回紹介してみた。


高齢者は緑内障などで目が悪くなるケースも多く、それと同時にシャルル・ボネ症候
群になる人もいるらしい。

高齢者の場合、認知症と勘違いされたりする事もあるようなので、幻覚が見えていて
も周りには言えなかったりという事もあるそうだ。

実際、ネットで調べていた時も、高齢者の幻覚の種類と言う中にシャルル・ボネもあ
った。

このような脳の暴走は視覚だけではなく、聴覚、嗅覚、味覚、触覚にもあるそうであ
る。

詳しい事は以下の本を参照してください。

私のインチキ説明とは違ってきちんと解説してくれています(笑)

オリバー・サックス著 「幻覚の脳科学 見てしまう人びと」

この本の中ではお化けも臨死体験も全部脳科学的に解明してくれてしまっています。


とにかく変な幻覚に悩んでいる人がいたら、可能性の一つとしてシャルル・ボネ症候
群というのがあるのだという事を頭の片隅にでも置いておいてください。

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