ウガンダでよみがえった「ビバリーヒルズ青春白書」の記憶
皆さん、こんにちは!
ウガンダ在住のamiです。
先日、長女がやっと高校の卒業式を迎えました。
長女はとにかく勉強が嫌いで、授業中に先生から言われるほとんどが理解できず、なんとなくこんなことを言っているのだろうと自分なりに解釈し、それが合ってるかどうかの確認もないまま、決められたテーマに沿ったレポートをインターネットで集めた情報を元に無理矢理まとめるという作業を繰り返しておりました。
時々長女から、「この内容でレポートを書かないといけないが、どうやって書けばいいのか分からない。」と相談され、私から、その内容で書くならこういうことや他にもこんなことが考えられるけど先生はどう言ってたの?と聞くと、
「分からない」
と、何を聞いてもこの言葉の繰り返しでした。
「分からないことは先生に聞くのが1番だから先生に質問してね。」と言っても、
「どうやって聞いたらいいか分からない。」
と、全てが、分からない、分からないの繰り返し…。
こんなことでは大学どころか、高校卒業も危ういなと、ずーっと卒業できるのか、できないのか心配な日々でした。
とは言え、先生方もなんとか長女のレポートを書き上げさせねばと必死にご指導をいただき、卒業式の際には、長女に根気よく付き合ってくださった先生方に頭が下がる思いでいっぱいになりました。
ウガンダ移住後、長女はこの学校に小学校4年生で転入してから、高校卒業までずっとこちらの同じ学校に約9年間も通っていたため、この学校とももうお別れなのか思うと、私も少し寂しい気持ちにもなりました。
この学校はイギリス式のインターナショナルスクールで、卒業式の後、夕方にはプロムパーティが開かれました。
プロムパーティに縁のない学生生活を送った私は、長女からプロムパーティにドレスが必要だと聞かされ、普段貧乏生活をしている私は、長女のドレスはレンタルドレスでいっかぁと思ってあちこち探し回りました。
でも、身体の大きな長女が着れるドレスがなかなかない!
ウガンダ人女性ってすご〜く身体の大きい方が多いんですよ。それなのに長女が着れるドレスがあまりにも少なくてびっくりしました。
長女より身体の大きなウガンダ人女性ってい〜っぱいいるのに、それでもない!
みんなどんなドレス着てるんだろう?って不思議に思いましたwww
そして長女からひとこと、
「クラスのみんなはオーダーメードのドレスを着てくるから、私もオーダーメードのドレスが欲しい!」
はっ???
既製品のドレスも高いからレンタルドレスにしようと思ってたのに、オーダーメードのドレスなんて一体幾ら掛かるんだ???
と、目が点になりました。
でも、いつも行っているスーパーマーケットのショッピングモールに新装開店準備中の洋裁店をたまたま見つけたので、相談をしてみました。
このテーラーさんは、イギリスのHUGO BOSSで修行し、高度な裁縫技術を身につけ、修行時代に世界各国に紳士用のスーツなどを作っては送っていて、現在独立してウガンダに店を構えているとのことでした。
生地はイギリスから取り寄せているとのことで、こりゃオーダーメードドレスをお願いしたところで、絶対に私では手が出ないだろうと思いながらも、とりあえず長女の気に入ったデザインのドレスで見積りをお願いしました。
翌日見積もりが送られてきましたが、値段は300ドル、でも値引きして250ドルで大丈夫です。と書かれている。
ん〜、5000円程度で借りれるレンタルドレスを探していた私にはやっぱり高い!
ごめんなさい、せいぜい出せても1万円ぐらいなんで、今回は諦めますって返事を返しておきました。
そしたら、またそのテーラーさんから返信があり、じゃぁ、(日本円で)18000円程度でどう?って書いてありました。
長女が作ってとお願いしたドレスがこちらです。
いやいや、このドレスをオーダーメードで作る場合、多分日本なら250ドルでも安い方なんじゃない?
それが18000円ぐらいでどう?って書いてあったので、そのぐらいならなんとか頑張るかと夫と相談して、ドレス作成をお願いしました。
でも、このレベルのドレスが18000円なんてどうみても安すぎるだろうし、それを3日で作ると言われたけど、陳腐な布をテキトーに縫い合わせて作るのかなぁなんて、大きな期待はしてませんでした。
そして3日後、出来上がったドレスがこちら。
おー!凄い!
ちゃんとまともな布がたっぷり使ってある!
しかも、サンプルで渡した画像のドレスとほぼ同じ!
テーラーさん、めちゃくちゃ頑張ってくれました。
とっても素敵なドレスに仕上がり、長女も大満足。
このドレスを着て、長女は喜んでプロムパーティに出掛けていきました。
プロムパーティの会場に着くと、きらびやかに飾り付けられた会場には、本当に素敵なドレスに身を包んだ大人顔負けの卒業生達が集まっていて、普段見かける結婚式などのパーティとは何ランクも上に感じました。
これがプロムパーティか!と、長女に無理矢理気に入らない安いレンタルドレスを着せなくて良かったなと感じた瞬間でもありました。
親はプロムパーティには出席しないため、後で送られてきた写真や動画でその様子を確認しましたが、それを見て、これはまさに私が昔観ていた「ビバリーヒルズ青春白書」じゃないか!と、すっかり忘れていたそのドラマを思い出しました。
プロムパーティを経験したことのない私には、「ビバリーヒルズ青春白書」のプロムパーティを観ても、本当にこんなパーティが行われているのかと、当時は半ば不思議な気持ちになって観ていましたが、まさにそれをうちの長女が経験したのかと思うと、私まで嬉しい気持ちになりました。
大学に行くことを断念している長女にとってはこれが最後の学生生活。
良き思い出となって終わってくれてたらいいなぁ〜。
と、思いましたが、レポートがまだ書き上がってないとかで、卒業後も更に居残りで学校に通ってます( ´•д•` )
いつになったらレポート提出が終わるのか・・・。
イギリスに送られる予定のレポートの結果発表はまだ2ヶ月ほど先とのこと。
まだまだすっきりと終わらない学生生活の余韻を、長女は苦しみながら過ごしております・・・。