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【シティリーグS3Best4】全員攻撃ネオリバーサル型ドラパルトの解説(無料3,700字、全文13,700字、リポスト割引あり)
自己紹介
ポケカ歴1年5ヶ月、オオタチと申します。
Gレギュレーション環境にも徐々に慣れてきましたね。お手軽なサーチ手段が削り落とされ、縦引きサポートを軸としたデッキが強い印象です。環境初期らしく、毎週驚きの構築が飛び出してくるのは面白いです。
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今回でシティリーグ4回連続トーナメント進出できました。とても安定しているのは良いのですが、一度も優勝がなく、決めきらないのが悩みどころ。
・2024シティリーグS4_ベスト4、
・2025シティリーグS1_準優勝、S2_ベスト4、
S3_ベスト4
・現在CSP205、60位(2/2時点)
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環境考察(GーIレギュ初期)
ミロカロス襲来、サーナイト復職、そしてオーダイル爆誕。G-Iレギュ初期環境は全プレイヤーのアンテナが高くなっており、メタが回るのが早いです。
今の環境は、テラスタルのみ、ポケモンexのみなどの単一アタッカーを咎め、網に絡めとるように詰みへと持っていくメタデッキが一定数のシェアを取っています。
代表的なところでは、ミロカロス、ミミッキュ、闘オーガポン、ギルガルドで、それらを複数組み合わせたメタバレットも好成績を収めています。
相手の攻撃を無力化しつつ自らダメカンを生み出せるデッキにおけるマシマシラも相当強いです。
アドレナブレインによる防げない狙撃とロックを組み合わせることで急上昇したオーダイルのように、まだ見ぬギミックがこれからも生まれるでしょう。
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新環境のTierは概ね上記のシェアなので、見ての通りですので割愛します。ミロカロスは流行り枠なので、今はオーダイルへ変遷中。
ジャミングタワーという違法建築によるポケモンのどうぐの無効化。スボミーによるグッズの使用禁止、クレッフィーによるたね特性の無効化、これらに加えてダメージ自体の無効化という最悪の妨害が加わっている、それが今の環境です。
ハッコウシティにNの城など有用なスタジアムが増えたことに加えて、サーナイトのシェアが減った今、ジャミングタワーの刺さりが弱くなり少し採用が減りつつあります。
この妨害の数々を乗り越えるには、サポートや特殊エネルギー、進化ポケモンの特性によってデッキを安定させるしかありませんが、メタへの対抗札を採用せざるを得ずデッキ持つ本来の100%の力が出しにくくなっているという印象です。
では、そもそも環境における強い要素とは何でしょうか?
環境における強い要素
今の環境に強い要素は次の通り。(あくまで私見)
① 1ターン目に理想盤面が作れるほど展開力が高い
② グッズロックの影響を受けにくい
③ 複数のアタッカーが即起動するバレット要素
④ サポート、特性、特殊エネでデッキが回せる
⑤ 序盤中打点以上、終盤は280超ダメージを出せる
⑥ 2面取りまたは追加サイド取得ができる
⑦ 手札干渉に強く、継戦能力が高い
⑧ マシマシラを違和感なく採用
⑨各種妨害能力に秀でている
⑩対抗札を入れすぎず本来の力を再現性高く出せる
例えば、通常のヨノワール採用型のドラパルトは多くの要素を満たしています。(要素の②,④,⑤,⑥,⑦,⑩)
一方で、ファントムダイブとカースドボム一辺倒では要素③のバレット要素が足りず、ミロカロスで詰み、マントミミッキュやギルガルドに苦しめられます。
一戦一戦苦労して何とか勝てた・・・としても再現性の低いゲームが多くなります。
結果的に、○○ドラパルトという形で、リザドラパ、イバラドラパ、サフゴドラパ等の複数のアタッカーを使い、より対応できる範囲を増やすバレット構築の方が勝率アベレージを保てる結果になっています。(要素の③を満たすが、やりすぎると⑦や⑩が低下する)
今回の構築で意識したのは、いかに本来の力を落とさずに非エクの中打点アタッカーを増やせるかでした。
リバーサルエネルギーのみだと捲りプランの中でサイドを取る選択肢が取れないことが致命傷になりえます。具体的には、フトゥー博士のシナリオによる回収、眠りによる行動制限による追加1ターンを作られた時など。
当たり前ですが、サイドは取れる時には取ったほうが強いんです。
そこで、リバーサルエネルギー+ネオアッパーエネルギーによって、サイドレースが逆転した後でも全ポケモンが攻撃を繰り出せるようにしました。そのため、実質縛れるポケモンがいない構築となっています。
ひおくりソウブレイズで磨き上げた全員がアタッカーという考え方を取り入れています。小さな変更で最大の多様さを生み出すデッキであり、2進化ポケモン4種類による攻撃の再現性をピジョットで担保しています。
そしてなにより、2作目のボムドラパルトのnoteにおいて、不利対面と明記したタケルライコを完璧に克服しており、確殺に近いコンボを作れました。これは流石に有料部分でないとお見せできません。シティリーグ当日も含めてまだ負け無しです。
ここは戦い方にTipsがあるので、構築の解説の中で記載します。それでは5作目のnoteにお付き合いください。
〈参考、前note〉
デッキレシピとコンセプト
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・サイドの進め方において自由度が高いのがドラパルトの特徴。1-2-3、2-2-2、3-3、1-5などサイドを取るのに決まったルートは無く、相手の盤面を見ながらルートを決定。
・従来のドラパルトを押し付け続ける戦い方はせず、スボミー→レントラーorヨノワール→ドラパルト→ドラパルトという戦い方を選択肢に持つ。
・盤面にドロンチを残してドロー力を保つ。マシマシラや狙撃で圧をかけられたら早めに進化。
・ピジョットは優先度高く完成させる。ドラメシャよりポッポ優先でも良い。マッハサーチで展開し、次のマッハサーチでドロンチを持ってくることは普通にやる。
・初動のドローエンジンは、スボミーが倒された際のさかてに取るの3枚ドローを活用。準備が整わなければスボミー×2でもOK。2体目のスボミーはポフィンやボウルタウンでついでに出せて、エネもいらないので最適解まである。まけんきハチマキを付けて圧をかけることで無視されにくくする。
・スボミー2取られた後のナンジャモ+さかて+ていさつ指令+マッハサーチで相手にとって厳しいカウンターを繰り出す。上振れてヨノワールが完成していたら宇宙を目指せる。
・アカマツやメロコを使って、レントラーやヨノワールにリバーサルエネルギーを貼りながらドロンチにも基本エネを付けて育てられることも覚えておく。
・特に基本エネ+ネオアッパーによって、サイド先行していてもかげしばりが出来る凶悪コンボは覚えておく。敷居は高いが決められたらリーサル。
デッキ構築と採用枚数
以下の有料部分では、まず構築と採用理由について詳細を解説します。その後、シティリーグ当日のマッチをあっさり目に振り返りした後、練習時点で研究していたTipsを記載します。
当日は残念ながらメタデッキとはマッチがなく、リバーサルの真骨頂は発揮できませんでしたが、タケルライコに対してスボミー単という絶望的な盤面からでも捲れているのはレントラーやヨノワールがエネ1枚で攻撃できたためです。
ドラパルト2でちゃんと回るの?不安なんだけどという疑問についても触れつつ、さらに解説していきます。
ポケモン
・ドラパルトライン2-3-4
・ピジョットライン2-1-2
・キチキギス1
コンセプト上必須のポケモンたち。
メタデッキにおいて偉大な大樹の採用が多いため、ピジョンも採用していますが、ここは環境次第で抜いても良い枠。かつてロトムVだった枠は、スボミー2採用になりました。
・ドラパルト2が不安じゃない?
とはよく聞かれます。まずリザドラパやイバラドラパの入賞デッキを見ていただければ、2採用であることが多いです。
ただこれだけでは回答になっていないので、レントラー+まけんきリバーサルで210打点だして最初のサイド2を取れる(またはサイド2相当のダメージを刻める)ので、概ね問題なし、という回答も添えます。
但し、120回に1回はドラパルト2枚がサイド落ちするので、その時はポーカーフェイスを決めつつ、残りの3体でサイドから掘り起こしましょう。
・スボミー2
無エネグッズロック、逃げエネゼロ、ダメージ10。ドラパルトにとっては、すべてが強い。素のスボミーも強いですが、2体目のまけんきハチマキをつけたスボミーで攻めるのがおすすめ。
スボミーにおける「いつスボミーで殴るのをやめて攻撃に転じるのか」という問題ですが、
①基本は倒される(無視させない)
②相手のアタッカーを枯らせるタイミングなら逃がす
だと捉えています。こちらのキチキギスはスボミーを食べて3枚ドロー出来るので、スボミーはバトル場で倒されたほうが好都合。マシマシラとドラパルトはできるだけ中盤のおやつにしようと残してくるため要注意ですが、基本は倒されてからカウンターすることで一気に流れを持っていきます。
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