変数とリストの基礎がわかるゲーム作り3レッスン -Scratchでプログラミングを学ぼう
はじめまして。ニャアと申します。
Scratch(スクラッチ)を使った親子や初心者向けのプログラミング基礎レッスンを配信しています。
(※Scratchは、MITメディア・ラボのライフロング・キンダーガーテン・グループの協力により、Scratch財団が進めているプロジェクトです。https://scratch.mit.edu から自由に入手できます。)
以前理系教育のアフタースクールで子供達にプログラミングを教えたこともあります。
プログラミングのレッスンでは子どもたちの学びも多く、ただ単純にプログラミングの方法を学ぶというよりも
・物事を色々な面から・深く考えること
・問題を解決しようとする姿勢・集中力
・わからないことに対する挑戦心・好奇心
・最後までやり遂げたいというモチベーション
など、どんな分野にも共通して役立てられる人間力を育むのに効果的だと感じました。
プログラミング的思考を通して子ども達自身が将来に役立てられる力を身につけたり、自ら考え創作することを通して楽しさや達成感を感じてほしいと思い、レッスンを作っています。
プログラミング必修化への準備として、自宅でできる学習として、親子のコミュニケーションのひとつとして活用していただければ幸いです。
このレッスンは親子でいっしょに取り組むことを想定して作っていますが、スクリプト画像、動画も載せているので、子どもだけでも進めることができると思います。(対象年齢の目安は8歳以上)
「Scratchを触るのが初めて!」という場合は、こちらの基本操作編も合わせてご覧ください。
それでは、楽しみながら学んでいきましょう🐾
LESSON 1:ガレット・デ・ロワで運だめし(クローン/乱数/変数)
LESSON1 では、ガレット・デ・ロワというお菓子をテーマにして、クローンの使い方やいくつかの変数を組み合わせてできることを解説します。
ガレット・デ・ロワはフランスで新年に家族や友達と集まって食べるパイのようなもので、ピースのどこかに”フェーブ”という当たりが隠されています。
フェーブを引き当てた人はその年1年間、幸運が続くと言われています!
Scratchでガレット・デ・ロワを作って運だめしをしてみましょう。
まずは作るもののイメージをするために、こちら(Scratchのプロジェクトページ)からプレイしてみてください。
1-1. 背景とスプライトをアップロード
まず最初に、お皿の画像(背景)とガレット・デ・ロワの画像(スプライト)をアップロードしましょう。
お皿はイラストACからダウンロードできます。(このほかにも色々なフリー素材があるので、"お皿"と検索してみてください。)
ガレットはこの画像をこちらからダウンロードしてください。
それぞれ自分のパソコンにダウンロードしたら、スクラッチ上にアップロードします。
<背景をアップロードする方法>
1.「背景を選ぶ」メニューの「背景をアップロード」をクリックし、背景にしたい画像を選ぶ
<スプライトをアップロードする方法>
1.「スプライトを選ぶ」メニューの「スプライトをアップロード」をクリックし、スプライトにしたい画像を選ぶ
1-2. ガレットのピースを8ピースにするスクリプト
さて、お皿とガレットの準備が整ったところで、ガレットを8ピースにしてきれいな円形にしてみます。
以下のようなスクリプトをガレットのスクリプトゾーンに作ってみましょう。
「隠す」はクローン元のスクリプト本体を隠すために入れます。
45度回転しながらクローンを生成するのを8回繰り返すことで、円形になります。(45度×8=360度)
スクリプトができたら旗を押してみましょう。
・
・・
・・・
あれ?綺麗な円形になりません!
ここで大事なのが、ガレットの中心と角度を決めておくことです。
次のような手順でガレットのスプライトのコスチュームを編集しましょう。
1. ガレットの「コスチューム」タブを開く
2. 背景のグレーと白の四角に合わせて、縦をまっすぐにする
3. スプライトの中心を探す(画像の下に隠れていたり、とても小さかったりするのでよく探してみましょう。)
4. この中心にガレットの先っぽを合わせる
この状態でもう一度旗を押してみましょう。綺麗な円形になりましたか?
1-3. フェーブをどこかに隠すスクリプト
次に、クローンしたガレットの8ピースのうちの1ピースに、フェーブ(当たり)を隠す仕掛けを作ります。
どこに入っているか分かっていたら面白くないので、ゲームをスタートするたびにランダムでどこかに隠されるようにしましょう。(「変数」を使います!)
1. 「新しい変数を作る」で「番号」を作る
※「このスプライトのみ」にチェックを入れること!そうしないとプログラムが動きません。通常は「すべてのスプライト用」でOKです。
2. 「新しい変数を作る」で「あたり」を作る
この2つの変数を使って、先ほど作ったスクリプトにピンク枠のスクリプトを追加しましょう。
ガレットをクローンするごとに「番号」が1ずつ変わるようにし、これによってガレット1つずつに1〜8番までの番号が振られます。
そして「あたり」が1〜8番のどれかのガレットにランダムになるように「1から8までの乱数」を使っています。
1-4. 選んだピースは当たり?はずれ?
次に、選んだピースの当たりかはずれが分かるスクリプトを作ります。
ガレットのスクリプトゾーンに以下のスクリプトを追加します。
<番号=あたり>の部分は、「演算」にある<○=○>というブロックの○に変数の「番号」と「あたり」を入れています。
たとえば1〜8までのうち4番目のピースが当たりになっていた場合、「4番目のピースをクリックすると当たり!」という意味のスクリプトです。
当たりを引いたことがわかるように、次はフェーブを用意しましょう。
1-5. フェーブが現れるスクリプト
ガレット・デ・ロワの「ロワ」は王様という意味で、フェーブを引いた人は王冠をかぶったりして楽しみます。
なのでニャアはフェーブを王冠にしてみました。
自分の好きなものでOKなので、Scratchのスプライトから選んだり、フリー素材をアップロードしたりしましょう。(この画像をこちらからダウンロードしてもOKです。)
フェーブのスクリプトゾーンには、以下のようなスクリプトを作ります。
当たりのガレットを選んだ時だけフェーブが出てくるように、
・「メッセージ1を受け取ったとき」→「表示する」
・「旗が押されたとき」→「隠す」
が重要になります。
このメッセージ1はガレットのスクリプトから繋がっていますね。
しかしこのままだと当たりのガレットを選んでフェーブが現れても残りのガレットが表示されたままなので、ガレットのスクリプトにも以下のスクリプトを追加します。
ガレット全体のスクリプトはこのようになりました!
緑の旗ボタンを押して、うまく動くか確かめてみましょう。
LESSON1 のおさらい動画とプロジェクトページ
今回作ったスクリプトを改造して「くじ引き」など自分の好きなものにアレンジしてみましょう。
クローン、変数、乱数などを使いこなせば色々な種類のゲームやプログラムを自分で作ることができるようになります。
このレッスンで作ったスクリプトはこちらのScratchプロジェクトページから確認できます。("中を見る"をクリックしてください)
動画も合わせておさらいしてみましょう。
🐾
無料部分はここまでとなりますが、レッスン2と3では変数や乱数に加えて「リスト」も使いこなしながら
・LESSON2:今日のごはん占い
・LESSON3:英単語ドリル
を作ってみます!
課題も交え、考えながら身につけられるレッスンになっています。
難易度も徐々に上がっていくので、この3つのレッスンでリスト・変数・乱数の基礎がわかります。
よかったらご購入のうえ(お気に召さなかった場合、返金も可能です。お気軽にどうぞ!)、この先もおたのしみください🐾
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