つれづれ…なるままに。211。
【学校図書館と貸出制限】
公共図書館だと、制限冊数いっぱいに好きな本を借りることができます。
しかし、学校図書館は『教育に寄与する』うえで、いろいろな制限をかける場合があります。
例えば
・借りられる冊数のうち、1冊は物語を入れること。
・絵本ばかり、図鑑のような本ばかり『〇〇ばっかり』にならないように選ぶこと。
・シリーズものは、1冊だけにすること。
などなど…担任や学年全体で決めておきます。
貸出手続きのときは、私がチェックして
「はい!選びなおし~」となることもあります。
1年生などは、読みやすい本をいくつか並べて「ここから、こういう本もあるからね~」と、自分にあったレベルの本を選ぶ練習をすることもあります。
そうしないと、いつまでも簡単で安易な絵本ばかりになるからです。
また、1年生だと「大きいお兄さんやお姉さんみたいな本を借りたい」という、ちょっと背伸びした考えを持ちます。
でも、何がいいかわからない。
分厚い本を、選んだことで満足してしまう場合もあり
「中をちゃんと見て~読める?」
と、個別に声かけをします。
すると「……漢字ばっかりで読めない…」となるので、「これくらいは?」と、テーマは似ているけど簡単な本をすすめます。
さて、夏休みには特別にいつもより多く貸出をします。だいたい通常冊数+2冊くらい。
そのときも「『ばっかり』はやめてね~」と言い続け、貸出手続きのときにチェックします。
特別なので『上下巻ものならOK』にしています。
が、この間、他校で「全部、同じシリーズばかり」貸出た話を聞いて、他の子が「ずるい」と言っている…と言う話を聞きました。
これは!いけません!
何がいけないか?と言うと「ずるい」と思わせてしまったことです。
子どもの「ずるい」と思う心は根が深いです。
学校図書館や、そこにいる学校司書の信用も落とします。そして混乱を招きます。
「あの子はいいのに~」
「このシリーズいつもない~」
「だって、読みたいもん」
となります。
そこに対応する能力があれば別ですが、私はしません。
余計なもめ事はお断りです!
(他校のことなんで…私には関係ないのですが)
貸出に制限をかけることに対して、いろいろ意見があるかも知れませんが、あまり好き放題にするならば、公共図書館へどうぞ!と送り出したい気持ちです。