つれづれ…なるままに。133。
パートナー氏が「雑誌のこの特集だけ残したい。なんとかならんか?」というので。
「おやすいごようで!」
と承りました。
本の修理と同じ要領です。
① まず、見開き部分を表と裏表紙を丁寧に剥がします。すると、表紙は1枚の紙になります。
② 背の部分に、ページが糊で厚紙に貼ってあるので、1ページずつ外します。一度に何ページもやりたくなりますが、ページが破れるので、コツコツ丁寧に剥がします。
③ 途中で、やりにくくなったら背の部分の厚紙を、無理のない程度とります。
④ 全部ページを外したら(今回は特集の部分だけは剥がさなくてすみました)残っている糊を削り、ページをまとめて、寒冷紗テープをボンド(専用の糊もあります)で貼り、クリップで固定します。この時、ページの順番と上下に気を付けて、確認しながらやります。
⑤ 寒冷紗テープが乾いたら、表紙の背にボンドをつけて、またクリップで固定します。乾いたら出来上がり。
外したら、こんなふうになります。
今回は、いらないページは捨てるので、ちょっとスカスカになりましたが。
ざっくりと、こんな感じです。
厚みのある本はゴムで四ヶ所を固定します。
図書館で、ちゃんと本格的にやろうとすると、専用の道具などもあるので…もう少し丁寧な手順でやりますが。
学校図書館は時間がないうえに!人気の本ほど壊れます!
そのうえ、子どもたちから「まだ~」とか言われます!
なので、私は『最短で綺麗に仕上がる』やり方でやってます。
たまに、過去に修理したであろう「おいおい!」な状態の本は、最初からやり直しをすることもあります。
ページをブッカーで貼るのはやめてほしい!ページが飛び出して、そこがボロボロになるから!
酷いと、廃棄です。ちゃんとやれば、他は綺麗なのにアウトです。
意外ですが、司書の仕事の「本の修理」と「ブッカーをかける」というような、基本的な作業の講習は、なかなかありません。
口伝のようなもので、出来ないならば、出来る人に「教えてください!」とお願いします。
私もブッカーかけは、先輩や同僚に教えてもらいました。
修理は、以前の職場で研修があったので覚えました。
そのせいか、ブッカーかけはわりと皆さん、自分のやり易いやり方を見つけてやってます。
あと、これが…知らないんだろうな~と思うのは。
カバーをつけたままの状態で、ブッカーをかけるやり方を知らない?という学校図書館が多い時期がありました。
ある学校で同僚と書架を見て
「(通称)ムキ本ばっかりじゃん…」と唖然としたことがありました。
カバーには重要な情報があるので、むいてはダメなんです。
他にも、いろいろありますが。
だから、研修が大事なんです。
そこが、あまり理解されない仕事です。