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Atlassian(TEAM)2025/Q1決算発表(2024/10/31)


1.売上と収益

・EPS 予想 0.638 → 結果 0.77 〇
・売上 予想 1.155B → 結果 1.188B 〇
・次期EPS 予想 0.76 → 新ガイダンス (未発表)
・次期売上 予想 1.23B → 新ガイダンス 1.233B~1.241B 〇

2.企業情報

アトラシアン(Atlassian)は、2002年にオーストラリアのシドニーで設立されたソフトウェア企業で、主にソフトウェア開発者向けの法人向けソフトウェアを開発・提供しています。代表的な製品には、プロジェクト管理ツールの「Jira」や、コラボレーションツールの「Confluence」などがあります。

同社は、2022年1月に法人化され、2024年10月時点で従業員数は12,157人に達しています。

また、世界中で300,000社以上の顧客を持ち、13か国にオフィスを展開しています。

アトラシアンは、企業の社会的責任にも積極的に取り組んでおり、利益、従業員の時間、資本の1%をコミュニティに寄付する「1%の誓い」に参加しています。

また、2024年5月にはAIを活用した新製品「Rovo」を発表し、企業内の知識管理を効率化する機能を提供しています。

日本法人であるアトラシアン株式会社は、2013年に設立され、横浜市中区海岸通にオフィスを構えています。

3.決算概要(FORM8-K)

1.損益計算書

(1)売上高 ・アトラシアン社の2025年度第1四半期の総売上高は11億8780万ドルで、前年同期の9億7777万ドルから21%増加しました。
・特にサブスクリプション収益は11億3190万ドルで、前年比33%の増加を記録しています。

(2)営業損失と営業利益率 ・GAAPベースの営業損失は3200万ドルで、前年同期の1889万ドルから拡大しています。また、GAAP営業利益率は-3%と、前年の-2%から低下しました。
・一方、非GAAPベースでは営業利益が2億6810万ドルで、営業利益率は23%で、前年同期と同じ水準を維持しています。

(3)純損失と1株当たり純損失 ・GAAPベースの純損失は1億2376万ドルで、前年同期の3189万ドルから大幅に増加しました。
・1株当たり純損失は0.48ドルで、前年同期の0.12ドルから拡大しています​。

2.貸借対照表

(1)資産 ・2024年9月30日時点での現金及び現金同等物は20億5600万ドル、さらに市場性証券を加えた合計は22億ドルで、短期資産としては健全な水準にあります​。

(2)負債 ・流動負債は24億3616万ドルで、主な構成要素としては、繰延収益の17億4400万ドルが挙げられます​。 ・非流動負債には長期借入金9億8635万ドルが計上されています。

(3)株主資本 ・株主資本は10億2883万ドルで、前年同期とほぼ同水準を維持しています​。

3.キャッシュフロー計算書

(1)営業活動によるキャッシュフロー ・営業活動によるキャッシュフローは8050万ドルで、前年同期の1億6696万ドルから52%の減少となりました​。 ・減少要因として、従業員ボーナス支払いの増加が挙げられています。

(2)投資活動によるキャッシュフロー ・投資活動によるキャッシュフローは-1869万ドルで、前年同期の-5690万ドルから改善しました。

(3)財務活動によるキャッシュフロー ・財務活動によるキャッシュフローは-1億8675万ドルで、前年同期の-6587万ドルから悪化しました。主な要因は、株式の再購入によるものです​。

4.特記すべき事項

(1)新製品の発表 ・新たなAI対応製品「Rovo」の提供開始が発表され、企業の知識管理を効率化するための機能を搭載しています​。

(2)株式買い戻しプログラム ・アトラシアン社の取締役会は、新たに15億ドルの株式買い戻しプログラムを承認しました。

4.株主レター(抜粋)

5.カンファレンスコール要約

■業績のハイライト:
• クラウド収益は前年同期比31%増と、予想の27%を上回る成長
• 55,000以上のJira Service Management(JSM)顧客を獲得
• 100万ドル以上の契約を持つ顧客が524社以上に到達

■主要な戦略的成果:

  1. AI戦略の進展
    • Atlassian Intelligence:既存製品全体にAI機能を組み込み、利用率は年初から10倍に増加
    • Rovo:新しいAI特化製品を一般提供開始、早期の顧客フィードバックは良好
    • バーチャルサービスエージェントの導入による効率化

  2. クラウド移行の進捗
    • 大手金融機関との3年間のクラウド移行契約を締結
    • データセンターからクラウドへの移行は、今後3年間のクラウド収益成長率に中高一桁台の貢献を見込む
    • 移行は複数年かけて段階的に実施

  3. 製品開発
    • Jira Product Discovery Premium、Compass Premium、Guard Premiumの導入
    • Atlassian Focusの発表
    • JSMの継続的な機能強化

■経営体制の強化:
• 新CROのBrian Duffyを採用
• エンタープライズ向け市場開拓戦略の強化を推進

■今後の見通し:
• マクロ経済環境の不確実性を考慮し、保守的なガイダンスを維持
• クラウド移行とAI機能の展開を継続
• 価格戦略として、従量課金モデルの段階的導入を検討

■課題と対応:
• マクロ経済環境の不確実性
• 米国大統領選挙や地政学的リスク
• エンタープライズ向け販売戦略の進化に伴う実行リスク

全体として、Atlassianは短期的な市場の不確実性に対して慎重な姿勢を取りながらも、クラウド移行とAIを軸とした長期的な成長戦略を着実に実行している状況が示されました。特にAI機能の展開と大手企業のクラウド移行において具体的な成果が表れ始めていることが強調されました。

6.カンファレンスコール詳細

司会: こんにちは。Atlassianの2025年度第1四半期決算説明会にご参加いただき、ありがとうございます。

このカンファレンスコールは録音され、後ほどAtlassianの投資家向けウェブサイトで視聴可能となります。

それでは、Atlassianの投資家向け広報責任者であるMartin Lambにマイクをお渡しします。

Martin Lamb: Atlassianの2025年度第1四半期決算説明会へようこそ。
本日はご参加いただき、ありがとうございます。

本日の説明会には、AtlassianのCEO兼共同創業者のMike Cannon-Brooks、そしてCFOのJoe Binnsが参加しています。

本日早くに、2025年度第1四半期の業績と解説を含む株主向けレターとプレスリリースを公開しました。

株主向けレターはAtlassianのwork-lifeブログと投資家向けウェブサイトでご覧いただけます。そちらには、決算プレスリリースや投資家向け補足資料など、決算関連の資料も掲載されています。

いつも通り、株主向けレターには経営陣の見解と投資家向けの解説が含まれていますので、本日の説明会では冒頭の挨拶の後、質疑応答に時間を割きたいと思います。

この説明会には将来の見通しに関する発言が含まれます。

将来の見通しには既知および未知のリスク、不確実性、前提が含まれています。そうしたリスクや不確実性が現実のものとなった場合、あるいは前提が誤っていた場合、実際の結果は将来の見通しで示された結果と大きく異なる可能性があります。

将来の出来事の予測として将来の見通しに依拠すべきではありません。

将来の見通しは、発表時点での経営陣の信念と前提を表すものです。

見通しが変更されたり最新でなくなったりした場合でも、それを更新または修正する義務は負いません。

当社の事業パフォーマンスと財務結果に影響を与える可能性のあるその他の要因については、最新の年次報告書や四半期報告書の「リスク要因」セクションを含め、証券取引委員会に提出している文書をご参照ください。

本日の説明会では非GAAPベースの財務指標についても説明します。

これらの非GAAPベースの財務指標は、GAAPに準拠した財務業績指標に追加するものであり、それらに代わるものや優先されるものではありません。

GAAPベースと非GAAPベースの財務指標の調整表は、投資家向けウェブサイトに掲載されている株主向けレター、決算発表、投資家向けデータシートでご覧いただけます。

参加者の皆様への配慮から、できるだけ多くの方に質疑応答の機会を提供したいと考えておりますので、質問は1回につき1つとさせていただきます。

それでは冒頭の挨拶のためにマイクをMikeに渡したいと思います。

Mike: 皆様、本日はご参加いただきありがとうございます。

株主向けレターでお読みいただいた通り、2025年度は好調なスタートを切りました。

先日バルセロナで開催されたTeam24 Europeでは、Vodafone、Lloyd's Banking Group、Mercedes-Benzといったお客様が、チームの生産性向上と優れたサービス提供のために当社の製品をどのように活用されているかについてお話しいただきました。

お客様やパートナーの皆様から、当社のイノベーションに対して寄せられる期待に、私たちは大変励まされています。

ここ数ヶ月、私は最大手のお客様のCIOやCEOの方々と数多く面談し、彼らが直面している課題についてお話を伺いました。

テクノロジーはあらゆる組織の成功にとってますます重要になってきています。

そして現在、ソフトウェア、IT、ビジネスチームにまたがるプラットフォームを持つAtlassianは、業務システムを通じてこれらのチーム間のサイロを打破する独自のポジションにあると考えています。

業務システムについてもっとお知りになりたい方は、AtlassianのIRウェブサイトに投稿したLoomをご覧ください。Loomの使い方がわかり、ご感想もいただけます。

もちろん、AIも仕事の進め方に重要な役割を果たすことになります。

20年以上にわたる研究開発の蓄積と、チームが仕事の計画、追跡、実行をどのように行うかについてのデータを持つ当社は、AI時代に大きな競争優位性を持っています。

そして私たちはAIをマーケティングするだけでなく、実際に提供しています。

Las Avisで開催されたTeam24で発表してからわずか5ヶ月で、最新のAI搭載製品であるRovoを全てのお客様にご利用いただけるようになりました。

Rovoは当社の強力なチームワークグラフを通じて、お客様が既存の組織知識をこれまで以上の規模とスピードで活用できるよう、差別化された価値を提供しています。

また、既存の全製品のプレミアム版とエンタープライズ版にAtlassian Intelligenceを組み込むことで、クラウドプラットフォーム全体にAI機能を展開し続けています。

これにより、高付加価値版の採用が進み、もちろんクラウド移行も促進されています。

この勢いを活かし、最新のクラウド製品にさらに高度なエンタープライズグレードの機能を追加するため、Jira Product Discovery Premium、Compass Premium、Guard Premiumを導入しました。

最後に、エンタープライズ向けの取り組みを強化する中で、エンタープライズ戦略・計画ソリューションの最新製品としてAtlassian Focusを発表しました。

この継続的な製品イノベーションにより、最大規模で複雑な要件を持つお客様がAtlassianクラウドプラットフォームから大きな価値を引き出せるようになっています。

お客様は、Atlassianの究極の体験はクラウドにあることを理解し、クラウド製品の採用への意欲をますます高めています。

エンタープライズ向けサービス、AIイノベーションの提供、業務システムを通じたチームの効率向上という最重要戦略的優先課題に対する進捗は、お客様から非常に高い評価を得ています。

この勢いを活かし、Atlassianの前に広がる素晴らしい機会を捉え、全てのチームの可能性を解き放つという使命の実現に向けて、さらなる前進を遂げていきたいと考えています。

それでは、質疑応答に移りたいと思います。

司会: これより質疑応答を開始いたします。

ご質問のある方は電話機の1を押してください。質問を取り消す場合は2を押してください。

最初の質問は、Golden FactsのKash Rangan様からです。どうぞ。

[音声不明瞭]

Kash Rangan: AIが開発やサービスの仕事を奪うのではないかというウォール街の懸念に対して、どのような証拠を示すことができますか? お客様との会話から、むしろ逆の可能性があることを示す事例はありますか? もしそうであれば、ご教示ください。

Mike: Kashさん、質問の冒頭が聞き取れませんでしたが、主にAI製品のリリースとその証拠についてのご質問だったと理解しました。

非常に深い洞察に富んだ、まさに時宜を得た質問だと思います。

ご存知の通り、私たちにはAIに関する2つの戦略があります。

1つは、既存の全てのクラウド製品にAI機能を組み込むAtlassian Intelligenceです。

もう1つは、AI時代のために構築された独立した製品であるRovoです。

これらは全て一般提供を開始しており、研究開発部門を通じて四半期ごとに改善と機能追加を続けています。

証拠という点では、Atlassian Intelligenceのお客様とRovoの早期アクセスプログラム参加者の双方が、毎週の時間節約やビジネススピードの向上など、ビジネスに大きな恩恵をもたらしていると報告しています。

これらの投資に対するROIは非常に高いものです。

Atlassian Intelligenceの利用は年初から10倍以上に増加しており、その結果としてお客様はより多くのAtlassian製品を採用するようになっています。

さらにROIが向上しているのです。

また、これはプレミアム版やエンタープライズ版へのアップグレードだけでなく、当社の事業の進化において重要な要素である移行も促進しています。

世界最大級の投資運用会社の1社が最近、今後3年間でデータセンターからクラウドへ移行する契約を締結しました。

これは当社にとって非常に大きな契約であり、移行の主な理由の1つがAtlassian IntelligenceとAnalyticsでした。

ご質問の中に、AIが仕事を奪うのではなく逆の効果をもたらすという含意があったと思いますが、その通りだと考えています。

私は人間の創造性には基本的に限界がないと考えています。

AIは、その創造性をより速く引き出すための素晴らしいツールです。

AIと当社の製品を採用する企業は、他社との競争で優位に立つことができ、それが全ての企業にAIの採用と効率性の獲得を促すことになるでしょう。

現時点では、シートの食い合いは全く見られません。

これは慎重に考える必要がありますが、現時点で見られるのは、お客様の期待と採用意欲だけです。

お客様はこれらのツールを試し、使い方を学び、制約の多い時代にビジネスの速度をいかに上げるかを真剣に検討しています。

私たちは大きな期待を持ち続けています。

また、仮想サービスエージェントやRobo、ITインテリジェンス機能の価格設定に見られるように、従量課金制の要素も複数導入しています。

将来どのような展開になろうとも、私たちは十分な準備ができていると考えており、AIがお客様にもたらす変化と当社のミッション達成を支援する効果について、引き続き強い確信を持っています。

司会: ありがとうございました。

次の質問は、Morgan StanleyのKeith Weiss様からです。どうぞ。

Keith: ありがとうございます。素晴らしい四半期をお祝い申し上げます。

私の研究プロセスについて、少し自分勝手なお願いをさせていただきたいのですが。

昨年、私は以下のような仮説を立てました。クラウドへの移行により、アップセルとクロスセルのプラットフォームが向上し、より幅広いソリューションポートフォリオを持つことで、純増収益(NRR)が拡大するだろう、という仮説です。

今四半期のクラウドの好調な業績について、シート数の拡大や移行の効果についてお話しされましたが、これは環境が安定化または若干改善しているためなのか、それともクラウドプラットフォームに移行したことでNRRが拡大する、あるいはクラウドプラットフォーム上でのアップセルやクロスセルのマーケティング施策がより効果を発揮しているためなのか、その内訳を教えていただけますか?

これはどの程度が御社の積極的な活動によるものであり、どの程度が市場によってもたらされたものなのでしょうか?

Joe: Keithさん、ご質問ありがとうございます。

まず全体的な観点からお答えし、その後Mikeからも補足させていただきます。

マクロ環境は安定しており、第4四半期の傾向が第1四半期も概ね継続しました。

中小企業のお客様セグメントとBotox販売チャネルでは、引き続き安定化の兆しが見られました。

中小企業の有料シート拡大率は前年を下回るものの、第4四半期から安定しており、新規顧客獲得も順調です。

これらは良好な状態を示しており、その前提として安定したマクロ経済環境が必要でした。

エンタープライズの全体的な傾向も健全で、第4四半期と同様でした。

年間契約・複数年契約、移行、プレミアム版・エンタープライズ版へのアップセルで好調な結果を残しました。

これも安定したマクロ経済環境の影響を受けています。

また、四半期を通じて販売実行も着実で、それも結果に反映されています。
Mike: そうですね。Keithさん、あなたは決して自分勝手な人ではないと思います。
マクロ環境は依然として要因の1つであることは間違いありません。企業は引き続きコスト削減を図り、予算を精査しています。
中小企業はマクロ環境の影響をより受けやすい傾向にあります。当社は依然として中小企業の比率が高いため、その影響は続いています。
私たちはこれを、今ある環境として捉えています。その中で実行し、成長を続け、対処していかなければなりません。
いつもそうしているように、私たちは多くの時間をお客様との関係に費やしています。
当社のメッセージ、つまり業務システムの哲学と私たちがお客様のビジネスに貢献しようとしていることへの共感は非常に高く、Atlassianを戦略的パートナーとして見る傾向が強まっています。
また、Joeも言及したように、クラウド上でのAtlassianプラットフォームへの統合という要因も追い風となっています。
中長期的な成長要因は私たちのコントロール下にあると、私たちは明確に認識しています。
マクロ環境のような要因は、Atlassianの時間軸で見ると比較的短期的なものだと考えています。
Joeが述べた通り、エンタープライズデータ市場への取り組みは進化を続けており、お客様との対話は非常に活発で、現在世界最大級の企業となったお客様の組織全体への展開機会は引き続き大きいものです。
業務システムは効果を発揮しており、有料シートの拡大を促進しています。これは組織全体への展開を容易にし、また技術チームとビジネスチームを結びつける効果があります。
そして、これらの大企業のビジネスチームには、はるかに多くのナレッジワーカーが存在します。
AIは、先ほど述べた通り、引き続き成長を牽引しています。
これは移行、Atlassian Intelligence機能を求める新規顧客の獲得、Rovoによるサードパーティ製品の統合と大きな付加価値の提供など、様々な要素が組み合わさっています。
そしてソリューションのクロスセルによる成長モメンタムも続いています。Jira Service Managementは引き続き好調ですが、この1-2年で投入したJira Product Discovery、Compass、Rovoなどの新製品も、初期の導入状況とフィードバックが非常に良好で、成長の初期段階にあります。また、Loomは素晴らしい製品で、お客様の採用も順調に進んでいます。
私たちは組織として、四半期ごとにこれを継続する方法を学び続けています。長年にわたってそうしてきました。
したがって、世界の厳しい環境にもかかわらず、結果を出し続ける能力には、現時点で非常に強い自信を持っています。
司会: 次の質問は、Raymond JamesのAdam Tindall様からです。どうぞ。
Adam: はい、ありがとうございます。こんにちは。
チームコールですので、自分勝手な質問は避けるようにします。
AIの話題に戻りたいのですが、Mikeさん、2つの質問があります。
AtlassianのAI戦略を、製品に組み込まれたAtlassian Intelligenceから、Rovoとして分離して収益化するという決断をされた転換点は何だったのでしょうか?
また、価格設定についてはどのようにお考えになりましたか? AIエージェントとしてはこの価格帯は珍しくありませんが、御社の主力製品ポートフォリオと比べると、かなり高めの価格設定となっています。
そしてJoeさんへの簡単な確認ですが、Rovoはクラウドセグメントでレポートされ、ガイダンスにもRovoが含まれているという理解で良いでしょうか。
Mike: では私から回答し、最後の部分はJoeに譲ります。
Adamさん、私たちは確かにチームとして取り組んでいます。
転換点については、実際には転換点というものはなかったと思います。
これは重要な点です。ここでは2つの異なる源泉があると考えています。だからこそ2つの戦略として捉えているのです。
まず、既存製品についてです。ConfluenceとJiraは20年以上の歴史を持つ製品で、今でも素晴らしい成長を続けています。
AIとAtlassianクラウドプラットフォームの全ての機能は、テキスト生成やよりスマートな検索など、様々な形で既存製品の価値を高めることができます。これらは、既存製品向けにAtlassian Intelligence機能として構築してきたものです。
これは決して方向転換したわけではありません。むしろ逆です。
Atlassian Intelligence機能の提供ペースを加速させています。
ただし、その収益化は別製品のアドオンとしてではありません。
AIの機能提供方法を学び、より低コストで提供できるようになるにつれて、それは製品の中核的な機能となっていきます。また、これらの機能の利用は10倍以上に増加し、お客様からは既存製品の利用効率が大幅に向上したとの報告を受けています。これはAtlassianにとって良いことです。
長期的には、お客様はプレミアム版へ移行しています。
Rovoに関して、これを転換点とは考えていません。
過去24ヶ月のAtlassianクラウドプラットフォームでの機能開発と、過去4-5年のチームワークグラフの構築により、これまでにない新製品を作ることが可能になりました。
だからこそ、この製品をAI時代のために構築されたと言っているのです。
AIがなければRovoは作れませんでした。これは単なる追加機能ではなく、製品の核心部分です。
お客様は、AtlassianのアプリケーションやGoogle Docs、Slack、GitHub、Figmaなどの他のアプリケーションに蓄積された知識に、チャットを通じてアクセスする機会が増えています。
これは、以前には構築できなかった非常に強力な機能セットです。
また、エージェントを通じて実際にアクションを起こし、バーチャルなチームメイトとしてチームの生産性と効率を高めることができます。
これは、1つから他へのシフトというよりも、Atlassian Intelligenceという素晴らしいツールの両方の領域に積極的に投資しているということです。
価格設定について、特にRovoに関して言及されていましたが、Jira Service Managementのバーチャルサービスエージェントにも従量課金の要素があります。
Rovoの販売戦略については、継続的な進化と学習が重要だと考えています。
この分野は非常に速いペースで動いていることは間違いありません。
しかし、Roboは中小企業とエンタープライズの両方のお客様セグメントに訴求します。
これは典型的なAtlassianのアプローチで、フライホイール駆動の大規模なプロダクトレッドグロース戦略と、ハイタッチのエンタープライズ戦略の両方を展開しています。
Roboでも両方のアプローチを取ろうとしています。
お客様からのフィードバックを継続的に学び、それに応じて適応していきますが、提供される価値は非常に大きいものです。
価格設定と収益化には常に実用的なアプローチを取っていますが、初期のお客様からのフィードバックと需要は強く、パイプラインは当初の予想を上回っています。
製品は数週間前にリリースされたばかりなので、もう少し時間をいただきたいですが、私たちは非常に期待しています。
Joe、お願いします。
Joe: ありがとう、Mike。そしてAdamさん、ご質問ありがとうございます。
Rovoの収益はクラウドセグメントに含めて報告します。
そしてMikeが先ほど述べた通り、現在の重点は、できるだけ多くのお客様に製品を展開し、使用していただき、エンゲージメントを高め、価値を感じていただくことです。
収益化は、これらが成功した結果として生まれるものです。
したがって、現時点の2025年度のガイダンスには、この初期段階の製品として慎重なアプローチを取り、Rovoからの収益は控えめな水準を見込んでいます。
そこから時間をかけて徐々に成長し、拡大していくことを想定しています。
司会: 次の質問は、Wolfway ResearchのAlex Zugin様からです。どうぞ。
Alex Zugin: 質問に答えていただきありがとうございます。
もう1つの大きな話題として、これはガイダンスを提供し始めて以来、最大のクラウド収益の上振れだと思います。
その業績の上振れ要因についてもう少し詳しくお聞かせください。当初のガイダンスが慎重で保守的だったのでしょうか?
具体的に予想を大きく上回った要因は何だったのか、拡大なのか、クロスセルなのか、移行なのか、投資家の理解を深めるために整理していただけますでしょうか?
また、新たに就任されたCROのBrian Duffyさんについて、営業・マーケティング機能をさらに成熟させる機会として何に期待されていますか?
Joe: はい、私から始めて、その後Mikeに引き継ぎます。
ご指摘の通り、クラウド収益は31%増加しました。これは第4四半期と同水準ですが、27%成長という当社予想を大きく上回りました。
先ほどKeithさんへの回答で触れましたが、第4四半期の傾向が第1四半期も継続しました。
予想との差は主に2つの要因によるものです。
1つは有料シート拡大が予想を上回ったこと、もう1つは移行です。
これは一部マクロ環境に関連する先ほどの質問に関係しますが、一部は販売実行の面で良好な成果を上げたことによるものです。
ビジネスのその他の成長要因、追加製品のクロスセル、高付加価値版の採用、新規顧客の獲得、顧客維持率などは、いずれも四半期初めの予想通りか若干上回る水準でした。
これがクラウドの業績の内訳です。マクロ環境、良好な販売実行、そしてビジネスの基本的な健全性が組み合わさった結果だと考えています。
Mike: そうですね、Joeの説明に同意します。
広範な要因が関係しています。Joeが様々な要因を挙げましたが、今四半期は多くの分野で良好な実行ができました。これは素晴らしいことですが、現在の環境については現実的に捉え、四半期ごとにそうした取り組みを続けていきたいと考えています。
Brianについては、参画いただけることを大変嬉しく思っています。
大規模な人材探しを行い、非常に包括的で徹底的な選考を行いました。
まず重要なのは、Atlassianのビジネスを理解することです。
Brianは様々な販売戦略の経験を持っています。
先ほど述べた通り、Atlassianは販売の観点から見ると非常に複雑な企業です。
大規模な中小企業向けのフライホイール型プロダクトレッドグロース戦略と、拡大するエンタープライズ向けのハイタッチビジネスの両方を持っており、この2つの仕組みを組み合わせることが私たちの仕事です。
これは小さな課題ではありません。
彼は学習能力が高く、内部からその仕組みを継続的に学んでいくでしょう。
同時に、販売の変革とリーダーシップにおいて豊富な経験を持っており、Atlassianの機会に大変期待を寄せています。
先ほど述べたように、当社には100万ドル以上の契約を持つお客様が524社以上あり、このコホートは非常に速いペースで成長を続けています。
エンタープライズへの道を加速し、事業における3つの大きな変革の1つとしてそれを推進する機会を、彼は間違いなく支援してくれるでしょう。
また、上場企業のCEOとしての経験を持つ幹部が加わることは、経営陣にとって大きな強みとなります。
全員が彼の参画を楽しみにしています。
司会: 次の質問は、Wells FargoのMichael Turin様からです。どうぞ。
Michael: ご質問の機会をいただき、ありがとうございます。
年度の良いスタートを切られましたね。
AIとRovoの話題に戻りますが、重要な点だと思いますので。
Mikeさん、他のソフトウェアツールと比較したAtlassianの差別化要因について、あなたの見解を整理してお聞かせいただけますでしょうか?
また、より長期的な視点で、これがAtlassianのユーザーベースにどの程度まで広がる可能性があるとお考えでしょうか?
Mike: Michaelさん、私を危ない立場に追い込む質問をされていますね。
Rovoについては、私たちは大きな差別化を図っていると考えています。
本当にそう思います。
お客様に価値を提供し、実際に今日活用できる本物の製品を開発するという点で、研究開発の面で大きく先行していると考えています。
これは長年の投資の上に成り立っています。
クラウドプラットフォーム、チームワークグラフ、拡張機能やアドオンを構築するためのForgeテクニカルプラットフォーム、そして何年もかけて構築してきた、チームワークデータを構造化し、意見を持って整理する強力な型付きのチームワークグラフがあります。
その上にAtlassian Intelligenceを追加し、様々なベンダーの大規模言語モデルを複数運用しています。どのモデルを選び、なぜそのモデルを選ぶのかについて、優れた知見を持っています。
さらに、Atlassian製品のポートフォリオの拡張性と、そのデータにアクセスしてLLMに適切なデータを提供する、世界クラスの企業向け検索エンジンを構築しました。
AI機能を持つことは難しい部分ではありません。
難しいのは、お持ちのデータを整理し、構造化し、慎重に管理することです。
そのデータをインテリジェンス機能に提供できる検索エンジンや検索機能を持つこと。
そして、エージェントがユーザーがコントロール可能な形で、しかし自律的に組織に価値を創造できるようにする拡張性プラットフォームを持つことです。
そのため、非常に期待しています。
これがお客様の期待の高さにつながっています。
Atlassian IntelligenceとRovoに結実した、過去5-10年にわたる複数年の投資の典型的な例だと考えています。そして、これは大きな差別化要因となっています。
エージェントができることの範囲、ビジネスチーム、ITチーム、ソフトウェアチームにまたがるエージェントの広がりは非常に強力で、お客様から大きな共感を得ています。
彼らが使い始めて実現できることの広がり、これは早期アクセスプログラムのお客様で既に確認できています。
私が好きなのは、Rovoが彼らのビジネスの中で、Atlassian製品と他社製品のデータを組み合わせて実際にアクションを起こし、ビジネス価値を生み出し始めた時の、彼らの表情です。
これは非常にエキサイティングな製品です。
製品開発にとって非常にエキサイティングな時期であり、私たちは素晴らしい技術プラットフォームを持っています。
差別化という点で、私たちは確実に優位に立っています。
この取り組みは既にしばらく続いています。
先行していることを嬉しく思います。
同時に、現実的でもあります。
先行し続ける必要があります。研究開発面で先行を維持するために投資を続けていきます。
まだまだやるべきことは多く、新しいことがたくさん控えています。
次の質問は、CitiのSatema Balani様からです。どうぞ。
Satema: こんにちは。ご質問の機会をありがとうございます。
Mikeさん、冒頭のご説明や先ほどの回答の中でも触れられていましたが、価格戦略について掘り下げてお聞きしたいと思います。
特に、Atlassianが従量課金の領域により積極的に進出し、ポートフォリオにより深く組み込もうとされているように見受けられます。
従量課金戦略の背景にある考え方をお聞かせください。私たちも承知の通り、かなり変動的で、まだ初期段階にあります。
従量課金の導入は比較的新しい試みですので、その戦略立案についてのお考えをお聞かせください。
そしてJoeさん、従量課金がどの程度スケールすると考えておられるのか、そしてそれに伴う変動性を考慮して、ガイダンスにどのように組み込まれているのかについてお教えください。
Mike: はい、Fatemaさん。素晴らしい質問です。
私が前半を回答し、後半についてはJoeにお任せします。
率直に申し上げて、ポートフォリオ全体で様々な形の従量課金を既にしばらく導入しています。
Bitbucket Pipelinesでは、実質的にCPU使用量の代理指標として、実行するビルドの量に応じた課金を行っています。これは開発者の数に必ずしも依存しません。
もちろん、ストレージやその他の分野でも、使用量に応じて増減する価格設定の仕組みを持っています。
歴史的に見ると、従量課金戦略は主に超過使用への対応でした。
つまり、顧客ベースの上位3-5%程度で、使用量やストレージなどが桁違いに多い顧客に対して、それが収益性を損なわないようにすることが目的でした。
これが、様々な場所で展開している6-8の従量課金戦略全般における私たちの基本的な考え方です。
どちらかというと防衛的な戦略だと言えます。広い意味では、そうあり続けたいと考えています。
しかし、AIやバーチャルサービスエージェントのような機能については、確かにその展開を増やしていく余地があります。
Jira Service ManagementのAssetsも、従量課金を導入している分野の1つです。
価格設定に関する私たちの基本的な考え方は、非常にお客様主導であることです。
どこで意味があるのか? どこで論理的なのか? どこでできるだけ摩擦なくスケールするのか? 使用量と利用に対して明確な価値還元があるのはどこか? そして明確なROIが得られるのはどこか?
これと同じ戦略をここでも適用しています。
バーチャルサービスエージェントやAssetsについては、今後1年かけて学んでいきます。
私たちは長年、価格設定については非常に慎重に考えてきました。その姿勢は維持していきます。
Joe、お願いします。
Joe: はい、ありがとうMike。
Fatemaさん、財務モデルにおける従量課金についてのご質問に回答いたします。
ガイダンスと長期計画には、非常に控えめで適度な水準で組み込んでいます。
スケールアップには時間がかかると考えています。
そしてMikeが述べた通り、価格設定やパッケージングについて固定的な考え方は持っていません。今後はお客様への価値提供の方法に基づいて、実用的かつ柔軟なアプローチを取っていきます。
したがって、今年度のガイダンスと長期計画における現在のモデルは、主にシートベースを想定しています。
この点については非常に保守的なアプローチを取り、状況の進展を見守っていきます。
司会: 次の質問は、MizuhoのGreg様からです。どうぞ。
Greg: はい、ご質問の機会をありがとうございます。素晴らしい四半期おめでとうございます。
Mikeさん、Atlassianは長年にわたって収益の約35%を研究開発に投資されており、これは明らかに同業他社よりも高い水準です。確かにこれまでも素晴らしいイノベーションを見てきました。
しかし、率直に申し上げて、ここ数ヶ月ほどの製品発表に匹敵する期間を思い出すことができません。
これは偶然なのかもしれませんが、このような製品イノベーションの急増を説明する上で、エンジニアリングチームの体制に何か変更があったのでしょうか?
Mike: ありがとうGreg。その温かいお言葉に感謝いたします。
構造的な変更は特にないと思います。
過去数年間、開発者の生産性向上に継続的に取り組んできました。世界クラスのエンジニアリング組織、製品管理組織、デザイン組織を持つことは、私たちにとって非常に重要です。
ご指摘の通り、長年にわたって、優れたテクノロジー企業が何十年にもわたって生存し繁栄するためには、世界クラスのエンジニアリング組織が必要だと考えてきました。
世界クラスのエンジニアリング組織を持たずに成功している企業は見当たりません。
私たちは何を作るかということだけでなく、その組織の生産性にも同じくらい多くの時間を費やしています。生産性には多くの時間を費やしています。
お客様とお話しする際、研究開発組織の仕組み、生産性への投資額、生産性を定性的・定量的にどのように測定しているかについて、多くの時間を割いて説明しています。
また、私たちの多くの製品は、現代のエンジニアリングにおける自社の生産性を高めるために構築した社内ツールから生まれています。
それは特に変わっていません。その考え方は継続的に進化し、成長しています。
強いて挙げるとすれば、プラットフォームのコンポーネントを多数構築するには非常に長い時間がかかります。これは研究開発費について質問を受けるたびにお話ししてきたことです。
クラウドプラットフォームの構築に多くの時間を費やしてきたことは間違いありません。
そしてあるポイントで、そのプラットフォーム上に製品を構築し始め、それを活用することができるようになります。
Focus、Jira Product Discovery、さらにはForgeとチームワークグラフ上に構築されたRovoを見ても、5年前に比べて、クラウドプラットフォームを使ってより成熟した製品をより速く構築できるようになっています。より完全な機能を持ち、製品独自の価値により多くの時間を費やすことができます。
これは間違いありません。
Loomもこのプラットフォームに、これまでのどの買収よりも速いペースで統合しています。これもプラットフォームがもたらす恩恵の1つです。
そして複数年の視点で見ると、このプラットフォームが成熟するにつれて、移行ツールの開発やデータセンターのお客様をクラウドプラットフォームに移行する作業に費やす時間が減っています。
より高度なエンタープライズ機能の構築を進めています。現在11カ国でデータレジデンシーを提供していますが、これもその一例です。
したがって、プラットフォームには確かに長期にわたって大規模な投資を行ってきました。
ある程度、それはそのプラットフォーム上での製品やその他の機能の構築にシフトしています。
しかし、スピードを緩めているわけではありません。
私たちは大きな組織です。構築できる素晴らしいアイデアをたくさん持っています。
プロトタイプとアイデアから始めるという同じアプローチを取っています。
それらを製品に変え、お客様と共に創造し、学びを得ようとしています。
そしてそれらの製品が素晴らしい価値を提供する場合、それをビジネスに変える方法を考えます。
時間をかけて防御可能なビジネスを構築するために、非常に忍耐強く、慎重にそれを行っています。
次の質問は、B&O Capital MarketsのKeith Bachman様からです。どうぞ。
Keith: ありがとうございます。
JSM(Jira Service Management)に焦点を当てたいと思います。
スライドデックでは、JSMのお客様が55,000以上とありますが、勝率と機会がどのように変化したとお考えでしょうか?
この質問の背景には様々な要因がありますが、特にシート数について、チャネルからのフィードバックによると機会は限られていましたが、特に昨年から着実に成長しているように見えます。
競争環境がどのように変化しているとお考えでしょうか?
また、Mikeさん、先ほどの質問への回答でも触れられましたが、AIが状況をどのように変えつつあるのかについてもお聞かせください。
私の質問の文脈は特にJSMに関してです。ServiceNowは彼らのプラスキューが大きな牽引力を得ていると積極的に語っていますが、今後1-2年を見据えて、AIがJSMにおける競争機会をどのように変えると考えておられるかお聞かせください。
Mike: はい、良い質問をたくさんいただきました。
Jira Service Managementの機会とサービス管理領域について、いくつかお話しさせていただきます。
私たちは引き続き非常に好調です。
ご指摘の通り55,000以上のお客様を擁し、シート数の拡大も順調に続いています。
これはいくつかの基本的な要因によるものです。
第一に、素晴らしい製品が素晴らしい価値を提供しています。特に多くのレガシーベンダーと比較して、価格に対する価値の比率で圧倒的に優位に立っています。
これは、クラウドプラットフォームとJiraプラットフォームの上に積み重ねた何年もの研究開発の成果です。そこには理由があります。
JSMは、DevOpsの領域、つまりITチームと開発運用チームを結びつける領域で引き続き大きく成長しています。インシデント、ローテーション、アラートに関するOps Genieの機能を組み込み、JSMとCompassを組み合わせた非常に強力なソリューションを提供しています。
現時点で、この能力において私たちは他の誰よりも抜きん出ています。そして反対方向、つまりHRチーム、マーケティングチーム、財務チームがJira Service Managementを採用する従業員サービス管理の方向にも進んでいます。
価値実現までの時間が非常に短く、サービス機能やサービスデスクを立ち上げ、高度に構成された状態で運用を開始できます。
私たちの自動化エンジンは他に類を見ません。そのため、サービスデスクのROIは非常に高いものとなっています。
AIはその上に乗る付加価値です。
このビジネスは既に非常に順調に進んでいました。
DevOps側でAIを追加すると、AI Opsイノベーションを一連のものとして提供しました。大量のアラートと入力情報を処理し、エージェントのために本質的な情報を抽出するAIの能力という点で、業界をリードしています。
第二に、バーチャルサービスエージェントについては、AIと研究開発の蓄積を活かし、バーチャルサービス体験の提供において他社を上回るパフォーマンスを示しています。サポートを受けたお客様の数、解決したチケット数、支援したエージェント数、つまりエージェントの業務をより速く行える能力、そして繰り返し発生する大量のチケットを処理する能力、いずれの面でも優れています。
私たちは本当に強い手ごたえを感じています。
一連の取り組みを続けています。
AIとサービス管理におけるリーダーシップポジションをForresterなどに認められているのは素晴らしいことです。
この分野では全く減速していないと申し上げたいと思います。
投資家説明会でもお話ししましたが、このビジネスの成長速度は引き続き非常に力強く、驚きを持って受け止められています。
競争環境において素晴らしいポジションにいると考えており、これはまだ始まったばかりです。
リレーショナルではなくグラフベースの最新のConfiguration Management Database(CMDB)を構築するAssetsの機能は、組織内の様々なワークフローやアプリケーションで、お客様にますます採用されています。
従来のDevOps領域以外にも、非常にエキサイティングな分野がたくさんあります。
多くのお客様事例と、素晴らしい統計データがあります。
そのため、サービス管理領域で私たちが設定したことについて非常に期待しており、ここからさらに上を目指していきます。
司会: 次の質問は、BarclaysのRyan McWilliams様からです。どうぞ。
Ryan: ご質問ありがとうございます。
Atlassian AIの機能を得るためにクラウドへの移行計画についてより詳細な情報を提供している、大規模なデータセンターのお客様について、その移行のタイミングは契約更新時になると考えられますか、それともハイブリッド展開でより早期にクラウドへの移行を開始する可能性があるとお考えでしょうか?
Mike: Ryanさん、私から回答させていただきます。
両方のケースがあります。
これらの大規模なお客様の場合、どのように進むかを理解するために、少し全体像を見てみましょう。
契約更新時にハイブリッド状態に移行することは確かにあります。
その通りです。
クラウドでより多くのイノベーションを提供するにつれて、更新時期によっては早期更新や早期機能導入を検討するケースも出てきます。
Atlassian Intelligenceは確かにこれらのお客様に早期の検討を促す要因となっています。
両方のケースが発生しています。
これらの大規模なお客様のほとんどは、まずハイブリッド状態に移行します。
50、80、100のデータセンターインスタンスを社内で運用している場合、その一部を移行します。
一部はアーカイブ状態に移行することを選択するかもしれません。
小規模なものから始めて移行プロセスに慣れていくかもしれません。
FedRAMPや他の種類のコンプライアンス要件が必要なインスタンスもあるでしょう。
これらの大規模なグローバル企業では、様々なケースに直面します。
この1ヶ月だけでも、大手金融機関や通信会社の方々とお話しましたが、それぞれのデータセンターインスタンスに異なる地理的なニーズがありました。
これは大規模な移行プロジェクトとなります。
私たちにとって重要なのは、時間とともにクラウドプラットフォームが大きな価値をもたらすことを示し、それが彼らの目指す先であることを理解してもらい、そこに到達することで得られる価値を理解してもらうことです。
移行を実行する能力を、私たちと彼らの組織の両方で構築していきたいと考えています。
これらのお客様の中には、先ほど申し上げた通り、50-100以上のデータセンターサーバーを時間をかけて移行しなければならないケースもあります。
これは大規模なITプロジェクトですが、彼らにとってはとてもエキサイティングなプロジェクトです。
最後に2点申し上げたいと思います。
これは複数年にわたる取り組みであり、ある程度はお客様次第です。
マクロ環境がこれに影響を与えることは間違いありません。
社内のマクロ環境の影響で移行プロジェクトが遅れているお客様もいます。
これは社内プロジェクトです。
それで構いません。私たちは忍耐強く、これらのお客様と長期的な関係を築いていきます。
先ほど申し上げた通り、今四半期は好調でした。
予想をやや上回りましたが、前四半期をやや下回りました。
Joeが述べた通り、この複数年の取り組みの中で、そうした経験を管理していくことになるでしょう。
最も重要なのは、私が話をするCIOやお客様が、「いつ」ではなく「もし」という環境にいることです。
クラウドがAtlassianの製品の最高の体験であることを理解しています。
それが彼らの最終的な目的地です。
クラウドで提供しているイノベーション、そのマネジメント、その動きを理解しています。
先ほど言及した大手金融サービス企業は、アナリティクスとAIを明示的な理由としてクラウドを選択し、移行の取り組みを開始する非常に大規模な3年契約を締結しました。
これは素晴らしいことです。
私たちはその勢いを継続的に推進していく必要があります。
Joe: 1点追加させていただきます。
Ryanさん、念のため申し上げますと、データセンターからの移行は今後3年間、クラウド収益成長率に中高一桁台の貢献をすると引き続き確信しています。
これは、この取り組みに対する私たちの確信が財務モデルに反映されているということです。
次の質問は、JefferiesのBrent Joe様からです。どうぞ。
Brent: ありがとうございます。
Joeさん、株主向けレターでマイナスのマクロ要因について言及されており、当然Ryanさんの参画も要因として理解しています。
ただ、ご説明の中で需要は四半期ごとに安定していたとおっしゃいました。
AmazonのAndy Jassyは需要が改善していると述べ、AWSは加速しています。Googleもエンタープライズクラウドの加速を見せています。
大きな視点で見ると、状況は若干改善しているように見えますが、御社はより保守的な姿勢を取られているように感じます。
そこに何か読み取るべきものがありますか? これらの要因をガイダンスにどのように反映されているのか、ご見解をお聞かせください。
Joe: はい、素晴らしい質問をありがとうございます、Brentさん。
前四半期、私たちは今年度のガイダンスに対するアプローチを変更し、これまでより保守的でリスクを考慮したアプローチを取ることを説明しました。
当時、これは2つの要因から慎重を期すべきだと考えました。
第一に、マクロ環境に見られる不確実性、第二に、エンタープライズ向け市場開拓戦略の進化と変革に関する実行リスクです。
第2四半期と2025年度残りのガイダンス更新において、このアプローチに変更はありません。
いくつかの要因があります。
まず、第1四半期は年間で最も受注額が少ない四半期であるため、第1四半期の業績から年度の残りを過度に読み取ることは避けたいと考えています。
第二に、米国大統領選挙や地域的な軍事衝突、IT支出見通しの抑制など、マクロ環境の不確実性は依然として存在します。
Brianの参画を大変嬉しく思っていますが、エンタープライズ向け市場開拓の進化はまだ初期段階であり、やるべきことはたくさん残っています。
3ヶ月前にこのアプローチが適切だと考えましたが、その考えに変更はありません。マクロ環境の不確実性と実行リスクという2つの要因は、将来を見据える上で、3ヶ月前と同様に関連性があると考えているためです。
Brentさん、このような背景説明が参考になれば幸いです。
司会: 次の質問は、KeyBankのJason Salino様からです。どうぞ。
Jason: こんにちは、ご質問の機会をありがとうございます。
非常に印象的な業績です。
2点お聞きしたいのですが、第4四半期から第1四半期にずれ込んで成立した案件はありましたか? また、先月のクラウド価格改定の前に、案件をまとめたり、前倒しで締結したりするような動きはありましたか?
Joe: はい、ご質問ありがとうございます。
私からお答えさせていただきます。
念のため申し上げますと、第4四半期では案件の延期ではなく、タイミングの問題を指摘しました。
第1四半期では、第4四半期のようなタイミングの影響は見られませんでした。
四半期を通じて案件の流れは順調で、予想通りかやや上回る水準でした。
少し全体像を見てみますと、時間の経過とともに、大手顧客とハイタッチ販売チャネルにおける案件の速度に影響を与える要因が2つあります。
第一に、ハイタッチの市場開拓戦略の進化です。
より多くの製品を含み、顧客組織の複数の部門にまたがり、より多くの承認を必要とする、より大規模で複雑な案件を推進しています。
多くの場合、大規模で複雑な移行を目指しており、これらはすべて、これまでより長い販売サイクルにつながっています。
第二に、価格設定と譲歩についても、非常に規律ある長期的な視点でアプローチしています。
期限に縛られることはなく、特定の時期に案件を成立させるために、異常な経済的条件を提示することはありません。
忍耐強く、お客様と私たちの双方にとって適切な案件を待つ姿勢を取っています。
エンタープライズビジネスをさらに成長させていく中で、これら2つの要因の影響を将来の見通しに組み込んでいます。
Mike: Jasonさん、付け加えさせていただきたいのですが、Joeが述べた通り、私たちは慎重で実用的なアプローチを取ろうとしています。
話題に上がっている通り、マクロ環境は非常に複雑で、多くの要因が絡み合っています。
言い訳はしません。その中で実行していくことが私たちの仕事であり、前四半期は素晴らしい仕事ができました。
それを継続していく必要があります。
ただし、エンタープライズと前倒しについて言及されましたが、エキサイティングな点は、それらのお客様の長期的な視点です。
彼らが私たちを戦略的パートナーとして扱い、認識し続けてくれること、彼らのビジネスを前進させる上位3-5社のベンダーの1つとして見てくれること、業務システムの哲学を理解し、それが組織にポジティブな変化をもたらすと感じてくれること。
そして、大手顧客の経営陣と会う機会が増えるほど、それが真実だということを実感します。
これは、私たちが現在の経済状況を乗り切る上で、長期的に良好な状態に置いてくれます。
研究開発に投資し、長期的な視点で構築しています。
市場開拓と営業の面でも同じことを行っており、確信していますがBrianもその視点を共有してくれるでしょう。
そのため、私たちが置かれている短期的な状況の中でも、長期的な視点を持ち続けていることをご理解いただきたいと思います。
その状況については非常に現実的に捉えています。
お客様との関係と機会について、非常に期待を持っています。
司会: これで本日の質疑応答の時間は終了です。
最後の締めくくりの言葉をMikeにお願いします。
Mike: 本日は皆様、投資家やアナリストの皆様として、チームの一員として説明会にご参加いただき、ご質問をいただき、ありがとうございました。
簡単なお知らせですが、今回初めて投資家向けセクションにLoomビデオを掲載しました。
ご感想がございましたら、いつも通り、皆様の思慮深いご質問とご支援に感謝申し上げます。
素晴らしい一日をお過ごしください。

7.Earnings Call Proによる分析結果

🔥ポジティブ材料

  • 収益とEPSの上振れ:収益は11億9,000万ドル(前年比21%増)で、市場予測を上回り、調整後EPSは0.77ドルとアナリスト予測(0.64ドル)を上回りました​

  • クラウド事業の成長:サブスクリプション収益が前年同期比33%増と順調で、クラウド移行が継続しています。特に高価格プランやクロスセルが収益拡大に貢献​

  • AI製品の投入:新製品「Rovo」の一般提供が開始され、AI技術を活用した付加価値の高いツールとして市場投入。これはアトラシアンがAIに注力している証左として評価されています​

  • 経営資源の強化:Brian Duffy氏が2025年1月より最高収益責任者(CRO)に就任予定。SaaS業界での豊富な経験がアトラシアンのグローバル成長を支えると期待​

  • フリーキャッシュフロー:第1四半期の営業キャッシュフローは8,050万ドル、フリーキャッシュフローは7,430万ドルと堅調​

  • キャッシュポジション:現金および現金同等物は22億ドルに達し、財務基盤の安定が示されています​

🥶ネガティブ材料

  • 純損失の拡大:純損失が1億2,380万ドルと前年同期の3,190万ドルから大幅に増加し、コスト上昇への懸念が見られます​

  • クラウドビジネスの課題:有料シート数の拡張と無料プランからの移行ペースが鈍化している点が指摘されています。特に中小企業(SMB)セグメントでの成長が抑制されています​

  • 競争激化の中でのツール統合の必要性:多くの顧客が利用ツールの統合を進める中、アトラシアンの提供するソリューションへの依存が増加しているものの、競争環境でのポジショニングの確立が必要とされます​

  • Loom買収に伴うコスト:非同期ビデオコラボレーションツール「Loom」の約10億ドルでの買収は戦略的には重要とされるものの、短期的なコスト圧力となる可能性​

🤖AIアナリスト分析と将来予測

アトラシアンはFY2025の第1四半期において堅調な収益拡大を見せ、AI分野やクラウド移行の成長を軸に積極的に事業を展開しています。特にRovoの投入やチームワークグラフ(Teamwork Graph)により、顧客に対する付加価値を高める動きが評価されています。また、Brian Duffy氏の新CRO就任によって企業顧客層への販売促進が加速すると期待され、クラウドベースの成長戦略が引き続き支援される見込みです。

しかし、クラウドビジネスでの有料シートの増加ペースが鈍化し、競合の激しい市場におけるシェア拡大には課題が残ります。また、純損失の拡大は株主価値に影響を及ぼす可能性があるため、経費管理の厳格化が必要です。今後もコスト削減を重視しつつ、AI技術の革新とエンタープライズ向けクラウドサービスの成長に重点を置くことで、FY2025におけるさらなる収益成長が期待されますが、中期的な収益性の向上にはコスト構造の改善が不可欠でしょう。


ご注意:このコンテンツは生成AIなどを利用して作成しています。その為、正確でない可能性がありますので必ずご自身で事実確認をお願いいたしいます。

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