可愛すぎる貝殻とカシパンの山!富津の布引海岸でビーチコーミング
こんにちは、1月末の週末に富津までビーチコーミングに行ってきた方のにょろんです。
正直、非常事態宣言終わるまで、レジャーでお出かけとかそういうのはあんまり好ましく無いと思っていた… というか、今でも本当にそういうのは、控えられる限り控えねばと思っている… だから、そう思ってる自分の禁を破ってまでお出かけしたって、絶対楽しくない。
そう思って今年は2月頭のこの時期になっても、まだ初詣にもいけてない状況―――だったのですが、 この2ヵ月そういう感じに強く己に不要不急の外出禁止を課しすぎたせいで、ただ座ってるだけで特に悲しくもないのに目から涙が落ちてきたりするようになってきた己のメンタル状況に、 「これはこれ以上自分のメンタルをほっといたらダメなサイン!」 ということで、自分を甘やかしに海まで行ってきたんですが、富津の海はそんなコロナ禍に疲れたにょろんの心を驚きと共に癒してくれました。
これです!
何だこのカシパンいっぱいの海!?
2021年1月31日「布引海岸」の干潮時刻
「布引海岸」ににょろんがビーチコーミングに行ったのは、2021年1月31日の午前11時半。 その日の布引海岸の干潮時刻は、夜中の12時半と、お昼の12時半。
干潮時刻の頃にちょうど浜につくように行ったので、浜は最大限広かったです。 もし満潮の頃に行ったとしても、布引海岸の浜は幅広なので何も拾えない事は無い… といいつつ、岬に向って歩くにつれ浜は狭くなる&その狭くなるあたりにカシパン(完品)がごろごろ落ちていたということで、 もし可能ならビーチコーミングにお出かけの際は、干潮の時刻にあわせ浜を訪れるのをおススメします。
ということで「布引海岸」の干潮・満潮の時間を貼っておきます。
「青堀駅」から「布引海岸」への順路とトイレ情報
今回の旅の案内はここから。青堀駅です。
メチャメチャのどかです!!!
駅の外です。
駅前です。 かろうじてジュースの自販機とアイスの自販機はありますが、それ以外はニューデイズもコンビニもスーパーも一切視界にはなし!
かわりにあるのは、これ。 何だと思います?
答えは前方後円墳。 もちろん気が付いたのは、にょろんではなく、小学生の時ならヒエログリフが読めたとかいう根っからの考古学好きのそのようなアレ。
「あっ、あんなところに前方後円墳がある!」 とかいって駆け出したそのようなアレに 「ええええええ?????!!!ナニいきなり言いながら走ってるの???!!!」 とその後をついていったらまさかのドンビシャ!
壁面にはってあった説明書きによると、このへんは内裏塚古墳群とよばれる古墳群で、上野塚古墳はその首長墓とのこと。
にょろんの目にはただの駅前の土が盛ってある斜面にしかみえなかったのですが、そのようなアレいわく、 「見慣れている人がみれば、一発でアレは前方後円墳だなってわかる形をしている(のでそのようなアレもみてすぐあれが古墳だとわかった)」のだそう。 …すごいなそのようなアレ!!!
というわけで、脱線しましたが、結論として 青堀駅の前にコンビニは無し。 行った先の富津公園にもコンビニは無し! ジュースや食料品などを買えるスーパーや商店の類も一切無し! 大事なことなので太字で書いておきます!
ということで、電車で富津公園に行かれる方は、青堀駅より手前の乗換駅のどこかで飲み物や食べ物を忘れず調達するのをおススメします。 青堀駅に木更津駅経由でくる場合には、木更津駅なら駅構内にニューデイズがあります。
導線にもどると、駅前にあったバスの時刻表です。 上手くとれなかったので時刻表をはるとこれです。
バスがきました。
乗車時間は10分。「富津公園入口」でバスを降ります。
降りた後の道順はというと、バス停を降りてすぐ目に入るこの標識。 まっすぐ行ったら富津公園、左に行けば下須漁港。 布引海岸へはこの案内標識の交差点を左へと曲がります。
この、キャンプ場こっち、と出ているほうです。
道なりに歩いてテニスコートを過ぎたらこの細道へと入ります。
みえました。海です! トイレは海に出て浜の左端に富津海水浴場トイレ、右の岬の先に駐車場トイレがあります。 布引海岸は端から端まで少なめに見積もって40分はかかるので、トイレには余裕をもって向かうことをお勧めします。
布引海岸の様子
細道をでて右を見たトコロです。 あっ、向こうに見えるは富士山!
左を見たトコロです。 広い!!! そしてこんなにも人がいない!!!! 公園内の海岸という事で、検見川浜くらいの人出を想像していたのですが、それどころでなく圧倒的に人がいない!!
いるのはゴルフの練習をしているおじさんと、浜辺に3、4人の人影だけ。 この広い海に本気で数えられるくらいしか人がいない、かつ、あまりにも浜が広いのでお互いに距離があり過ぎてほとんどプライベートビーチ状態!
開・放・感!!!!
晴れだけど風が強そうな天気予報だったので覚悟してきたのですが、風もない! あるのは温かな日差しと穏やかな海と広い浜辺だけ! ヒャッホウ!!!
浜に出てすぐの砂のアップです。 サルボウガイとヘビガイだ。
あっ、ナミマガシワ。
更にナミマガシワ。
大きなシーグラス。しかも写真には上手くとれなかったけど、表面が銀化してる!
更にシーグラス。 布引海岸のシーグラスは、大きいけどよく研磨されてる!
あっ、ハイガイの化石!
何から拾ったらいいのか困ってしまうくらい、こんな色も形も綺麗な貝殻がごろごろ落ちています。
このシーグラス、気泡が入ってる。
マドレーヌの型で抜いたみたいなこのポコッとシュッとかわいい貝は、そのようなアレ曰く「イタヤ貝」というんだそうです。 初めてみた…!
なんていうかこう、布引海岸で拾える貝はなんていうかこう、「肉厚!!!」ってかんじに貝殻がぶ厚くてしっかりしてる!
大きい貝だけじゃなくて、こんなちっちゃな貝もかわいい。
このひらべったい骨は、イカの甲。
そのようなアレがこれも撮ってくれともってきた、うつくしい石英脈です。
みえますか。 もうね、ほんとうに、なにをひろっていいかわからないくらいマスターピースな貝でいっぱいです。
木片はまだにょろんのお宝管轄外なのですが、あまり年輪がにうつくしすぎてパシャらずにはいられなかった木片。
ツメタガイもつやつやキレイです。
布引海岸のヒトデは真っ白パリパリ!
カタチからナミマガシワかな?とおもいつつ、こんなおおきなナミマガシワをみたのは初めて!
うつくしすぎるカサガイ。
これ…フジツボ…? フジツボってこんなきれいだっけ???
オレンジや白はよく見るけど、黒いナミマガシワって珍しい気がしませんか?
琥珀かな!?ってチラ見せしたら、 「君は琥珀の解像度が低すぎるよ!どうみても石英。あるいはルーペで見たら瑪瑙の可能性はある」 と言われた石英。 たしかに。ルーペで見るまでもなく、こうやって写真で見るとシマシマしている!
骨。あまりに美しくてパシャったけど、骨はにょろんのお宝管轄外ゆえに、パシャったのちその場にリリース…といいつつ、あまりに美しすぎてしばらくもったままウロウロ。
色はあまりよくないけど、タカラガイも発見。
気になり過ぎる亀の手。
本日初陶片。
ちっちゃかわいすぎるキンチャクガイ。
ひとつみつかると次々見つかり始める陶片の法則。 かわいいけどおっきいな!
これはなんだろう…アサリ?…アサリかなぁ…ううむ…
右がモシオガイ?で左は…ううむ…はまぐり?
あっ!これは……!!!!
半分埋まってるところをさんざんパシャったところで割れない様に周りからそっと掘り起こすと、こんな丸いカシパンが!! カシパンのかけらはよく拾ってるんですが、かけらじゃなくてこんなふうに丸いのを拾えたのは初めて!
裏もちゃんとついてる!
まだ岬まで半分ほど残っているのですが、ここで休憩と共に第一回選別タイム。 余りにたくさん拾い過ぎたので選別してあまり拾い過ぎないよう己を戒めながら残り工程に挑もうとしたのです。
が、みてください、この拾い過ぎたナミマガシワの山を…
そしてイタヤガイとハイガイの山を…
こちらが厳正なる選別の元、リリースされることになったナミマガシワの山です…… うわーん、こんなにこんなにこんなに綺麗なナミマガシワを全部おいてかなきゃならないくらいお宝がイッパイなんて、なんて罪な浜なんだ布引海岸…!!
後ろ髪引かれながら再び岬へと歩き出したところで、浜が貝殻一杯の浜から小石浜へと変わりました。
石だけじゃなくて貝もいっぱい落ちてるんですが、特筆すべきは…
かしぱんのでっかいかけらがゴロゴロ!
さらにはさっき拾ってあんなにうれしかったカシパンの丸いのがふたたび! と思ったら、さらに拾った!
とうとう、穴の開いてないほぼほぼ完品のカシパンです…!
ほら!裏もほぼほぼ残ってる美品!
さらには拾った!
そしてさらには!
そしてそしてさらには!
いやいやどうなってるんです!?
布引海岸にはこんなにカシパンがおちてるなんて聞いてないよー!
そしてこんなキュートで年代が買った陶片もいっぱいだなんて聞いてないよー!
そんなに欲張っても仕方ないでしょーって普段ならこの辺でやめるところなのですが、丸いカシパンをひろって置いてこれるだろうか?いやおいてこれまい。 とりあえず拾って考えるのは後にしようとすべて手に持ったまま歩きつづけるにょろん。
岬までずっと浜を歩いていけると思っていたのですが、岬のかなり手前で浜は護岸されていました。 というわけで、ここで休憩と共に本日二回目の選別タイム。
拾ったカシパンは計7つ+破片。
シーグラスは模様がはいっててかわいいし、陶片は年代がかっていてかわいい。 いつもなら完品一つと完品が割れた時の為の予備ひとつをとってあとはリリースなのですが、丸いカシパンをひろって以下同文。 滅多になく欲張って、7つともカシパンをそっと袋にしまいなおすにょろんでした。
「布引海岸」で拾った石で思い出の『私が拾った石図鑑』作り!
そんなこんなで、家に帰って本日「布引海岸」で拾った石で『私の石図鑑』を作りました。
これです!(※図鑑およびブログ記載の貝や石の名前は、素人が図鑑と現物を見比べながら推測した不確かな情報のため、間違えている場合がかなりあります。鵜呑みにしないで頂けたら!)
特筆すべきは、実のところ、これが家に持って帰ってきたすべてではありません。 あまりに落ちてるすべてのものが素晴らしすぎて選別タイムを2回やったにもかかわらず、家に持って帰ってきたお宝は洗って広げたらバスタオル一枚分あった… というにょろんのビーチコーミング人生始まって以来の大量お宝をおうちに持って帰ってきてしまったため、画用紙一枚では入らずおおよその代表だけをパシャりました。 そのくらい布引海岸は素晴らしいお宝でいっぱいの素敵な浜です!
そして、拾ってきた詳細についてはというと、まずカシパン。 こんなに綺麗に丸いカシパンを拾ったのははじめてです。 しかもここには写ってないけど、1個だけじゃなくて今回ゲットした丸カシパンは7つ!
そしてつぎにハイガイ。 これハイガイっぽいけどハイガイってこんなぶ厚くて丸っこくはない…ハイガイとは別の貝なのかな?っておもってたら勉強熱心なそのようなアレが教えてくれました。 これはハイガイでまちがいなく、このぶ厚くてまるいのが特に富津に多いと言われるセイタカハイガイの特徴なのだそうです。 へーへーへー!
そして今回、これを調べるにあたってにょろんはもうひとつ、ハイガイ関連の知識を仕入れたのでその知識のシェアも。 ハイガイって、どうしてハイガイと呼ばれているか知っていましたか? むかし、貝を焼いて灰にしてしっくいの材料に使っていたからなんだそうです。 へえええええ!!!!
いまではしっくいの材料は石炭石。 その石炭石が使われる以前はカキやハマグリ、アサリ、そしてハイガイが材料として使われていたようです。 なんかこうやって名前の由来を知ったりすると、おおおおお!!!!歴史のロマンがいまここに!!!!!って気がしますね!
他にも今回拾った巻貝(シロドガイ…なのかな?自信ない…)中に詰まった砂と共に石化してるのでこれは化石なんでは?と気になってるとか、 今回布引海岸で拾えた陶片は古い時代っぽい柄のものが多かった(少なくとも平成産ではない…)
とくにこの2つは骨董市とかでよく見る江戸時代の蕎麦猪口っぽい……気がする…とおもいつつ、確かめるすべはないのがもどかしいですね。 もうすこしにょろんがいろいろモノを知っていたら、ただキレイとかカッコイイとかだけじゃなくて、もっといろんなことがわかると思うのですが…と思うとほんとうにもどかしい!
そして今回、イタヤガイをいっぱい拾ったことで、これまでうやむやだったイタヤガイとヒオウギガイの区別がはっきりつくように。 図鑑にも書いてあるとおり、ふっくらまるい方がイタヤガイ右殻、ひらべったいのがイタガヤイ左殻。 つまり、このどっちもイタヤガイ。 イタガヤイは、二枚貝の表と裏のカタチが異なる貝なのです。 いやそんなの大昔からだよ!今頃何言ってんだ!?って声が聞こえてきそうですが、にょろんは知らなかった!!
キンチャクガイという貝も今回初めてしったんですが、まるっこくてすべすべでちょうかわいい! これは…イタヤガイに似ている…イタヤガイ…なのかな?って調べながらしばらく悩んでいたのですが、キンチャクガイはイタヤガイ科の貝とわかって納得! それじゃあキンチャクガイにイタヤガイの面影が濃いのは当たりまえ!ですね。
まとめ
そんなこんなで、今回は可愛すぎる貝殻とカシパンの山!富津の布引海岸でビーチコーミングをおおくりしました。 まとめると、布引海岸でにょろんが実際拾ったものは
カシパン(ほぼ完品)いっぱい
イタガヤイもたくさん
ナミマガシワもたくさん
大きいものから珍しい色までシーグラスもいっぱい
陶片も大きいかつ古い時代のものがいくつも
富津の特徴、他より厚みのあるハイガイ
かわいすぎるキンチャクガイ
とお宝盛りだくさん!
じつは布引海岸を周った後、岬をはさんで北の浜(グーグル先生に聞いても砂浜としか出てこない…富津公園砂浜という事でいいのか…?)も回ったんです。 おなじ富津公園の中という事でひとくくりに今回の記事の中に含めようかとも思ったんですが、すでにかなりの長さになってしまった為、かけそうならその記事もまた単独で書けたらと思っています。
…のですが、そっちはあまりビーチコーミング向きではない浜だったため、さきにこっちにも書いておくと、どちらかしかのぞく時間が無いという時には、まっすぐ公園南側の布引海岸のほうに向かわれることをお勧めします。
というのも、富津公園の北側の浜は、駐車場が近いということで、トイレが近くにあるというメリットはあるものの、駐車場&展望台効果(?)ですごい人出だった&何機ものモーターパラグライダーが海岸線を滑走路がわりにつかっていて、入れないよう柵とかあったわけじゃないんですがだからこそ逆にかなり広い一帯危なくて近寄れなかった(というか逆に浜辺に近寄れるのはほんのわずかだった)ため、結果としてにょろんもそっちはのぞいてすぐに撤収したのです。
でも、「ビーチコーミング向きではない浜だった」というのもそれはそれで、これからお出かけのかたにとって役に立つインフォメーションかと思うので、向きの浜だけじゃなく向きじゃない浜も記事が書けたらと思っています。