映画のキャラクター嗜好列伝 vol.2
好きだと思う映画には、好きなキャラクターがいる。
映画のキャラクター嗜好列伝、ボリュ〜ムツーだ!!!!!!
私事ですが。
社会人になって、ゆっくり文章を作る時間が得られなくなったので、
リハビリも兼ねて愛する彼について語りたいと思います。
チャーリー・シムズ
2人目は『セント・オブ・ウーマン』のチャーリー・シムズくん。
キャストはクリス・オドネルです。
『ゴッドファーザー』でアル・パチーノが大好きになりまして、彼の出演作品を追っかけていくうちに出会ったのが本作、『セント・オブ・ウーマン』でございます。
そこでチャーリーとの邂逅を果たし、恋に落ち、今に至るという、そんな流れです。作品自体も大好きで、もう何回観たことか...
彼はベアードという寄宿生の学校に在学してます。
ベアード校について特段詳しい説明があるわけではありませんが、どうやら歴代のお偉いをたくさん輩出した伝統ある男子校である様子。
イメージとしては英国のウィンチェスターとか、イートンとかハーロウとか、いわゆる”あの時代の”パブリックスクールのような感じなのかなぁと。(この辺が?な方は『アナザー・カントリー』とか『if もしも...』とかを観ろください)
もう誤魔化さずに言っちゃうと、
裕福で学のある男の子しか通うことの出来ないエリート校ってことですね!!!
ただ、チャーリーのお家はお金持ちではないし、強いコネクションがあるわけじゃあございやせん。彼はアメリカのオレゴンという田舎から推薦でベアードにやってきた苦学生です。
推薦されているあたりめちゃくちゃ勉強が出来ることは明らかだし、別にド貧乏じゃないし、オレゴンもボストンに比べたら田舎ってだけだと思うんですけどね...
まぁ出自がエリートですから?
同級生はどことなくチャーリーを見下している感じが否めません。
チャーリーは頭が良いので、そんなことには当然気が付いています。
でも彼は周りにヘラヘラ諂ったり、自分の環境を卑下したりするようなことは一切言いません。
そんな中でグッと踏ん張って、別に親切でもない、親の権力に甘えたガキ(ちょっと言いすぎたかも)に対しても思い遣りを持って接しているんです。
ヘラヘラした方が絶対楽なのに。
なんで家は金持ちじゃないんだって、神様のせいにした方が絶対楽なのに。
何かに責任を押し付けたり、自己防衛のためにあえて自分を否定したりすることって、この世界で上手に生きていくための手段としては、とっても簡単なんですけども。
チャーリーは決して、その道を選択しない。
大きな権力を持つ校長が、「ノー」と言えないだろうと踏んで彼に言いました。
「学校の風紀を乱す同級生の名前を言いなさい。まぁ、大体の目星はついているんだけれどもね。きみは苦学生だろう。
奨学金が出なくなったら困るよね?
じゃあ、言えないなんてことはないよね?」
力に飲まれたり、
されるがまま、時の流れに身を委ねたり。
これもまた、先ほど然り。
あぁもう人生って、形を変えて数多の逃げ道が用意されてるわけで!
もちろん、風紀を乱してる同級生が悪いです。当たり前です。
でも、それ以前に「自分を守るために他人を落とす」ことを強要させるような教育って、どうなんでしょう。
ちゃんちゃらおかしいですよね。
そのやり方を真っ向から拒絶する、チャーリーの強さ。
もちろんフランク・スレード(人生の師であり友人です)がいてこそだとは思いますが、彼は最初からそういう芯の強さを持っていたと思います。
人生において、大事なこととして。
お金とか、社会的地位とか、そういう”目に見えるもの”に重きを置いていないんですね〜チャーリーは。しかもそれをゴリゴリに主張するってわけでもないの。彼自身の主張が、本当に彼自身に寄り添っているというか。自分の言葉を、自分のモノにしてるって言うのかなぁ。うわぁ〜〜〜好きだわぁ。
誇り高きひとって、こういうひとのことを言うのだろうなと、わたしはそう感じます。
まぁ、彼もただの”良い子”じゃないんですけどね。
フフって笑いながら、義父のことを「アホタレ」とか愚痴っちゃいます。最高。
こういう少年っぽさとかが、彼の魅力を上乗せしてますねぇ!!!!!
優しく、強く、誇り高く、そして時にユーモラスに悪態をついて。
チャーリー・シムズ、わたしもあなたのように在りたいです。
とっても素敵な目を持っているはずの少年が、「全く、もっと周りを観てごらんよ」と、盲目の退役軍人に先導されて喜びの旅に出る。
『セント・オブ・ウーマン』、未視聴のかたはぜひご覧になってくださいね。
では、また。
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”Scent of a woman”