墓場を走る
困ったもんだ
俺の人生はいいとこ取りが出来ないように仕組まれているようだ。
丸一日頭を抱えている。
具体的には言いたくはないが、現実と可能性の二つの分かれ道だ。
どちらを選んでも俺は俺を肯定する。この姿勢は何年か前から変わらない。
丸っきり姿勢を変えたかのように見える人達に牙を剥かなくなったのは、墓を掘って死んだものに会おうとするのと同じく虚しいことだからだ。
死んだ情熱を掘り起こし蘇らせることは難しい。それでも葬られた場所を掘る勇気が見当たらない。
俺はこの日の選択も、何かを墓場に葬ることなんだろう。
I run in the graveyard. 墓場を走る。
葬られた情熱を掘り起こそうと墓場を走り続ける。
どちらの選択をしても、俺はやっぱりそういう生き方がしたい。
抑止力