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2024/6/27 「Lipstick Fantasia」

ギャランティーク和恵さんと阿佐ヶ谷姉妹の音楽ライブ「Lipstick Fantasia」を見ました。

素晴らしい歌声にたくさんの笑いが散りばめられた音楽ライブでした。

特に、昨年度の単独ライブで印象深かった、江里子さんの「コブラ」がまた見られると思ってもみなかったので感動しました。
登場時の黒いドレスを身にまとったスレンダーな江里子さんの美しさ、抜群の表現力で魅せてくれる歌声と振付け、衣装の早着替えや蜘蛛の巣投げテープという楽しい演出、あの阿佐ヶ谷姉妹がチューブトップの真っ赤なボディコンワンピースという極端にセクシーな衣装を着ているという早着替え時の驚き、とはいえやっぱり着なれていなくて裾や胸元をキュッキュッと直す仕草の可愛らしさ面白さ、胸元から取り出す投げテープというちょっとしたお色気要素、間奏中に披露する漫談の面白さなど、思いつく限りのエンタメを詰め込めるだけ詰め込んだようなこの演目、器用でサービス精神に満ちた江里子さんらしくて、本当に素敵なのです。そして、歌い終わりに投げた蜘蛛の巣テープを、しゃがみこんで、ものすごい勢いでぐるぐると手に巻き取った江里子さん。事前の打ち合わせで、蜘蛛の巣テープの使用について会場のコットンクラブさんから、「最前のお客様にご迷惑をおかけしないのならいいですよ」と言われていたそうで、必死に回収したそうなのですが、手にテープがぐるぐるに巻き付いてしまって解けなくなるという事態に。リアルにサトウのメンチカツになっちゃってましたね。このおっちょこちょいぶりも江里子さんらしくて可愛らしいなぁと思いました。
みほさんの歌も相変わらず素敵でした。芯のある高音。私もあんな歌声で歌ってみたいなといつも思います。でも、身のこなしはなんとなく不器用で、それがちょっと面白くて愛おしい。お母さん的なかわいらしさにあふれています。みほさんが堂々としているほどに、その不器用さは、おもしろ可愛さが増幅していくような気がしています。そして、それを江里子さんが軽くいじるのも楽しいし、何を言われても自分を曲げることのないみほさんのマイペースさも面白い。
そんな二人のおしゃべりは、ネタなのか素なのか、いつ聞いてもさっぱり分かりません。「家事ヤロウ」で二人が料理をしているVTRを見たバカリズムさんが「ずっとネタの間合いで喋っている」と指摘していましたが、このコンサートでも、ギャランティーク和恵さんが「阿佐ヶ谷姉妹ってずっと阿佐ヶ谷姉妹なの。普段からずっとこう。」って仰っていました。阿佐ヶ谷姉妹が阿佐ヶ谷姉妹としてお喋りしているだけで、もう本当にずっと面白い。これって、ものすごいことなんじゃないだろうかと、改めて生で舞台を拝見して思いました。
ただただ自分が自分であり続けること。自分を貫くことを殊更に言語化したりせず、相方と手をとりあって楽しそうに軽やかなステップをひたすら踏み続け、周囲を笑顔にしているうちに、いつの間にか、階段をのぼって、少し高い立ち位置にたどり着いている。そんな阿佐ヶ谷姉妹のあり方には、やっぱり憧れてしまいます。