ロシア製can't stopアクション「HARD CORE」を見てきました

「全編FPS視点の映画があったら超盛り上がるんじゃね?」
「俺サイバーパンク好きだからサイバーパンク的要素入れるわ」
「マジかよ!これ超アガるじゃん!」

ハードコアとはそんな感じの映画である。

ドンパチ!格闘!パルクール!ノンストップ過ぎるぞこの映画!

とにかくタイトルが「HARD CORE」(原題:HARD CORE HENRY)というだけあって主人公ヘンリーはひたすらハードな目に遭いまくる。
ふと気づいたら自分がサイボーグになってるわいきなり上空から落とされるわ恋人は連れ去られるわ追手は休み無しにやって来るわととにかくハードである、体感100分ちょっとある中の80分ぐらいは敵と戦ったり逃げたりしている。
無論やられるだけでは無くヘンリーもやり返す、綺麗に殺すとかそんな気づかいをしてる暇は存在しないので敵はじゃんじゃかグロく死ぬ、ユニークエネミーも頭が吹っ飛んで死んだりする、ついでに味方サイドもじゃんじゃん死ぬ。納得のR-15指定ですねはい。
そして主人公ヘンリーはサイボーグになったので動きも多少の無茶は効く、ということでパルクール要素も満載である。画面酔いしやすい人には勧められない映画だ。

未来都市じゃないけどサイバーパンク

舞台になってるのは見た目現代っぽいロシアであり、出てくる風景は一般的ロシアの町並みとか一般的ロシアのハイウェイとか一般的ロシアの大自然とか一般的ロシアの廃墟だ。
そして出てくる武器も普通に現代で使われてるような銃器とよく見る丸い形のグレネードとその辺に落ちてる武器になりそうなものと未来要素は無い。
しかしストーリーやたまに出てくるハイテクガジェット、そしてメインキャラクターの要素等は紛れも無くサイバーパンクであり主人公がサイボーグたる理由もパルクールができる以外にも存在する。
というか唐突に出てくる女の裸を考えると大体士郎正宗作品である。

数の少ないメイン登場人物紹介

ヘンリー

全編FPS視点かつヘンリー=映画を見ている人という扱いなので公式サイトにもクレジットにも名前が載らない主人公。
開幕いきなりふと気づくとサイボーグ化されていたと思ったら変態率いる兵士達に追われて地上へ脱出しても兵士がひっきりなしに襲ってくる相当な不幸主人公、いくらシンクロしろと言われてもこんな不幸な人生は送りたくないものである。
開幕のメインスタッフクレジットの背景でズダボロにされているのは負傷状況を考えると多分ヘンリー、そりゃあんだけズダボロにされたらサイボーグにならないと生き残れないわ……

エステル

ヘンリーをサイボーグ化して蘇生させたヒロイン、ヘンリーはこの愛する人を変態の魔の手から取り戻すためにハードコアな戦いに身を投じる訳である。
大体ボスのエイカンが側に置いているので主人公が来ると同じようにハードな目に遭う、でも普通に生きてるタフさがある。

エイカン

この映画のボスでありヘンリーにとっての憎いあンちくしょうであり筋金入りのド変態、どれくらい変態かというとエステルのパンツを取り出して嗅いだり股間にバットを当ててバットを擦ったりヘンリーとキスするぐらいのド変態である。
しかし何故か強力なサイコキネシス能力を持っているためそのヒョロめな見た目に反して滅茶苦茶強い、もうこいつ1人でいいじゃないかな。

ジミー

ヘンリーの数少な過ぎる貴重な味方、数少な過ぎるとは言ったが何故か出てきてはすぐ死んでまた代わりが出てくる、もうブシェーミやダンギャステルや天膳様を上回る勢いで出てきては死にまくる。
後この映画のシモな方向でのR-15要素は9割ぐらいこいつのせい。
ボロクソ言ってるけどこの映画の貴重な良心なのは間違いない。

一般人の皆様
モブ兵士の皆様

多分一般人の数より出てきて死んだモブ兵士の数の方が多い。



以下ネタバレ含む感想。

とにかくタマに危ない映画
開幕から高所から落とされるわ敵も何を好き好んでか高いところへ行きたがるので非常にタマが縮み上がる、主人公も一般通過レイプ魔をボールブレイカーで処刑するので更にタマに厳しい、監督は一体タマに何の恨みがあるというのだ。

兵士が出てきて死ぬ!痛快娯楽映画!
ノンストップで敵が出てきては追われたり追ったり殺ったりやり返されたりするのでアクションの爽快感が物凄い、しかしヘンリーはほぼ全身機械のサイボーグということでこちらもとにかくボッコボコにされる、見てて痛そうな表現がとても多いのでこれまた体が冷えてしまうのである。

意外にもサイバーパンク
ほんチが実写攻殻よりサイバーパンクしてるとか言うだけあってサイバーパンク度がかなり高い、しかしそれでやることが「幾らでも死ねるぜ!」「本体は体が動かせないし不能だけどクローンは立てるし勃てるからヤリ放題だぜ!」ってそれでいいのか未来世界。
こんなノリで中盤を進むのに終盤になるとシリアスな方向でこれらの要素を使ってくるから凄いものである、ジミー……お前はいいやつだったよ……

エイカン・ザ・クソ野郎&エステル・ザ・クソアマ
ヘンリーにサイボーグとしての戦闘経験を積ませてそれをサイボーグ蘇生兵士のトリガーデータとしてインストールすることで無敵の軍隊完成、戦闘経験を積ませるために犠牲になった兵士もサイボーグ蘇生兵士にできるので無駄がありません!
↑こんな目的のために友人を失ってまでロシア中でドンパチする羽目になったヘンリー可哀想過ぎなのでは……
そしてこの目的のために演技をし続けたエステル相当な精神力と演技力を併せ持ったクソアマである、そりゃヘンリーも処刑するわ。
というかそりゃ全部仕込みならエイカンもエステルを死なせないように立ち回るよな……恋人だったはずの存在が憎いド変態と目の前でラブラブチュッチュしているのを見せつけられたヘンリーの心境を考えるとつくづくこいつの人生は歩みたくないな……と考えてしまう。

FPS視点でも意外と何やってるかはわかる
FPS視点ということでもう視点がグルングルン回るがそれでも案外何やってるかは把握できる、場面転換もあるがそれもすっとシーンに入れるようになっている、ちゃんと見やすいように作ってるんだなあ……

ロシア特有の演出センス
音楽演出はノリノリな音楽を流してると思ったら突然止めてまたノリノリな音楽を流すといった独特なものだった、ハイスピードに事が進む映画の中で突然音楽も絵面も止まるようなシーンを挟むので緩急が凄い。
終盤アドレナリン先生によりパワーアップしてQUEENを流す辺りは多分L4Dを意識してる、場所的にもまんまだし間違いない。


もう残り上映日数はほぼ無いけど気になったら一度見ておくことをオススメする、日本で円盤出るかどうかわからないしね!

#ハードコア #HARDCOREHENRY

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