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「2024年上半期コンテナ物流動向:取扱量増加と港湾混雑の課題」
2024年上半期のコンテナ取扱量の傾向:
多くの主要港で前年同期比増加
消費地の在庫改善、消費活性化、サプライチェーン混乱懸念による出荷前倒しが要因
主要港湾の実績:
上海港: 7.5%増の2551万TEU(過去最高)
シンガポール港: 6.4%増の2025万TEU(過去最高)
釜山港: 5.6%増の1224万TEU
米国主要港: 10-15%台の2桁増
欧州主要港: 2-4%台の増加
港湾混雑の問題:
コンテナ貨物量急増とスケジュール遅延常態化による負荷増大
ハブ港中心に混雑悪化、周辺港にも波及
紅海情勢悪化による航路迂回の影響
今後の見通し:
混雑の影響が数か月続く可能性
長期的には世界人口増加によりコンテナ需要増加の予想
港湾インフラの脆弱性が将来的なボトルネックに
対策:
港湾インフラ増強やデジタル化による効率向上
船社によるハブ港自社ターミナル構築や分散化
運賃動向:
調整局面に入り、一部航路で下落傾向
ピークシーズン中は高止まりの見方
懸念事項:
紅海情勢の継続
港湾混雑とスケジュール遅延の悪循環
ストライキによる影響
ピークシーズン後の需要急落の可能性