ハッピーエンドは好きじゃない
おまえが運命の人を愛するのは、
運命の力によってであって、
お前にひとを愛する能力があるからではない。
月夜、アンドロメダ星人が枕元にやってきてこう囁いたのです。
じっさい、彼(あるいは彼女)の言うとおりだと思いました。
アナがエルサをゆるすのは、彼女の心根が深いからではなく、脚本家の都合ですし、
美女と野獣が愛し合うのも、われわれの平均年収を大きく上回るアニメーターの方々が頑張ったからです。
うむ。貴方の言うとおりだ。
約束されたハッピーエンドに意思はない。
感動を安上がりで売り買う人間どもに天誅を!
そう伝えると、アンドロメダ星人さんは満足して帰っていきました。
ハッハハ〜〜!ハッハハ〜〜!マッテオレ〜〜!ハハー
………
……
…
目が醒めると、IKKOのラジオが点けっぱなしになっていました。
どんだけ〜!どんだけ〜!背負い投げ〜! ガヤガヤ……
おそらく、現実の雑音が干渉してこのような夢を見るに至ったのでありましょう。
それにしても、ラジオの前半、IKKOはなにを語っていたのでしょうか。
信じるか信じないかはあなた次第です。