【新視点・美術様式で見る美 少年のセット】
冬帝劇 Act ONE、アリーナツアー Gates+を経て、1800〜1900年代の装飾美術様式っぽいと感じたセットがあったので備忘録程度に書き出しました⚜️
「様式(=絵柄)」は、その作品が制作された時代や地域で流行した絵のスタイルのこと
⭐️「Act ONE 美 少年コーナー」 × 「アール・ヌーヴォー」
美コーナーは教会をイメージしたセットで、自分たちの肖像ステンドグラスと装飾的な家具が印象的だった。
アール・ヌーヴォー様式とは?
・19世紀末〜20世紀初頭、ヨーロッパで流行した美術様式
・フランス語で「新しい芸術」を意味する
・花や植物など有機的なものをモチーフとした曲線的なデザインが特徴
・装飾性を重視
・代表的なデザイナー:ミュシャ、モリス
「美 少年コーナー」のセット
もうまさに、ステンドグラス、壁紙、木製家具がアール・ヌーヴォーだった、、、
ちなみに全体のセットはアール・ヌーヴォーと、次の時代のアール・デコを混ぜた感じの装飾だった。
⭐️「美 少年 アリーナツアー Gates+」 × 「アール・デコ」
アール・デコ感があったのは「魔法の夜」と「Boom SHAKALAKA〜Flicky ダンスナンバー」
アール・デコ様式とは?
・1910年代半ば~1930年代にヨーロッパおよびアメリカ(ニューヨーク)を中心に流行した美術様式
・フランス語で「装飾美術」を意味する
・直線的で幾何学図形をモチーフとしたデザインが特徴
・ダンスやジャズ、ハリウッド映画など、ジャズ・エイジに象徴される豪華できらびやかなものがベース
※ジャズ・エイジ
アメリカ1920年代の文化
ジャズが時代の流行の音楽
「魔法の夜」のフォント
ツアーで初披露された「魔法の夜」はジャジーな曲調で、劇場街ブロードウェイを彷彿とさせる新曲。
モニターには煌びやかな夜の街並みと様々なフォントを使って劇場街を演出。
美 少年「魔法の夜」(Arena Tour 2024 Gates+)
実際にブロードウェイの劇場街で見つけたフォントたち↓
モニター映像のBISHONENのフォントは、「Broadway」のような書体に少し装飾を加えた「Atlas」を使用
どちらもアール・デコ的フォント。
アール・デコは、ジャズ・エイジと時代がかぶっているため、ジャズ・エイジを表現するときに使われることが多い。
→まさにジャズ調な魔法の夜にぴったりのフォント!
「ブンシャカフリッキー」のセット
Boom SHAKALAKA〜Flickyのバチイケセットも、もうまさにアール・デコ!!!!!
思わず、アールデコじゃんって心の中で呟いた。
曲中にシャンデリアが傾いて停電する演出はオペラ座の怪人ぽさもあった。
ジャズ・エイジと呼ばれる時代を描いた映画『グレート・ギャッツビー』のビジュアルは、アール・デコを代表する直線的なデザインで、GATSBYのフォントは魔法の夜に使われていた「Atlas」が使われている。
まとめ
"○○っぽさ"を美術の観点から掘り下げてみると、セット、装飾、衣装、モニター映像、フォント…様々な要素が繋がって、読み取れる情報量が倍増しておもしろい…!!
どんなデザインを選ぶかによって、時代、音楽、国…様々なニュアンスが生まれる。
別角度からも楽しめるように、色んなエンタメの知識を増やしていきたい!と思った美現場でした🪄
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