西友の思い出

・北海道の西友が閉店した。とてもとても寂しい。みなさまのお墨付きの日用品は安くて赤白青のパッケージが可愛くて好きだったし
カレーをはじめとしたレトルトも攻めていて美味しかった。

・中学2年の夏休み。急遽翌日友達とプールに行くことになり水着が無くて塾に行く前に西友まで買いに行った。母はいやらしい水着を選んでどうせ男を誘惑するに違いないとプリプリ怒って
西友で買いなさい(母が決める)と連れ立って行った。
向かう途中、急激な眩暈と吐き気と冷や汗で私は倒れた。今考えると熱中症だったのだと思う。
母はどうせ塾に行きたくないからそんな小芝居をするんでしょ、と道の真ん中で叱り
フラフラのまま西友まで歩き、朦朧としながら水着を選ぶ余裕は無く一番安くておばさんぽい花柄をこれでいいでしょと言われるがまま購入し帰った。熱があったので塾を休み、翌日のプールも行かなかった。
その水着はどう考えてもダサくて一度も着なかった。数年後コロコロに太った母がプールで歩くダイエットにはまったときに着ていた。おばさんがおばさんの水着を着るなら尤もだ。

・大人になり最初に一人暮らしをした家は自転車で行ける距離に西友があった。最寄りのスーパーは別なのだけどたまに行った。
モンタボーというパン屋さんの塩パンが大好きで、ここ数年もたまに買いにいっていた。
恋人も私も塩パンデビューはモンタボー。

・西友は打ちっぱなしだったり、グレーや白、黒、差し色の赤のイメージと全体的に無機質なイメージが独特でかっこいいとずっと思っている。
生鮮食品の値札も海外みたい。
西武、パルコもかな?セゾン系。初期の無印良品との親和性みたいなのもこう、ちょっとだけハイセンスなかんじ。特別。

・なので、無印が一斉に撤退した時はとても残念だったし、その後しまむらとか百均とか靴流通センターみたいなのが入居してちょっと、いやかなりがっかりした。そういう感じでみんな思うところがあって売れ行きが下がったのかなぁ。

好きな場所が、思い出深いお店が、閉店していくのが心にくるようになった。
歳を取ると時代の変化でそういうことが増えるのは当たり前なのかもしれない。
でもやっぱり、無くならないでほしいと願うエゴもある。だから大事なところは買い支えるしかない。
人間関係もお店も、あって当たり前じゃなくて
こっちの努力も必要って、感じる。

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