世界はどっちだ?
メタバースにて集合
はじめてNFTのウサギを発表してから8ヶ月。
とてつもないスピードで僕の世界は変わった。
僕の職業は美術作家、画家である。
当時、1枚の油絵の大作を数ヶ月かけて制作していた。
それはまあ、今でも変わりなく続けているのだけれども。
つまり8ヶ月前は、遠い昔。
そのころちょうど、コロナ禍の煽りを喰らい、作品展示の機会を失い、自信を失い、自分自身も見失いかけていた。
時は過ぎ、2022年9月2日19:00。
僕は、僕のアバターは、メタバースにいた。
ギャラリーツアーが始まるゾ、集合セヨ!である。
台北で現代アート展覧会のオープニング
同じ9月2日、僕の絵画作品の多くは海を渡り、台湾の台北で行わる展覧会「インフィニティージャパン特別展」の会場にあった。
この日は1ヶ月続く、同展覧会のオープニングイベント当日。
コロナ禍の紆余曲折を経て実現した展覧会。
ありがたいことに台湾には僕の作品のコレクターも何人かいる。
さらにありがたいことに公式SNSで僕の作品を使って展覧会の告知をしてくれている、オープニング当日に!
メタバースのアバターをテストしていた僕の意識は現実世界に、さらには海の向こうの台湾に、引き戻されて飛んで行った。
引き裂かれるでもなく、溶け込むでもなく
メタバースでは、ギャラリーツアーが始まった。
それはもうすごい体験で、言葉では説明ができない。
アートには2万年の歴史があるが、ことスケール感ではサクッとそれを超えていた。
現実世界と仮想世界。
2つの世界に引き裂かれるでもなく、溶け込むでもなく、時間と空間と心と体が微妙で絶妙な距離感にあった。
ツアーの最後に参加者のお子さんの声が聞こえた。
車で移動中、親子で参加したとのこと。
広大なメタバース空間の向こうに車内の家族が見えた気がした。
素晴らしいとはこのこと。
スマホとゲームが日常で育つ子どもたちにはもはや仮想も現実もない。
世界は、世界で、それぞれの距離感や違和感なんて存在しないんだろうなあ。
油絵具の付いた絵筆を持つ僕は、彼ら彼女らから見たら、初めて骨を握った猿と大差ない。
殺すな
台北や東京やメタバースや見知らぬ車内へと僕の意識が行き来しているころにも、ウクライナへのロシア侵攻は進む。
ウクライナには、かつて作品発表をした縁がある。
今までの美術活動において、たいていの場合僕の身体は東京にあって、作品は海外にある。
9月2日の心身の距離感はそれに似ていた。
この戦争が始まったころTwitterで、戦争こそメタバースでやれば良い、という文言を目にした。
一笑に付した覚えがあるが、それがリアルになるのは、そう遠くない。
マジの人殺しなんてダセーよ、プーチンw である。
何が起こるか、どうなるかわからない世界を生きている現在。
メタバースに、NFTに、WEB3に、それとあらためて芸術に、光を見た気がする。
9月2日は僕にとって記念日になった。
今回ツアーにお声がけしてくださった、ご一緒してくださった、NFT関連でお世話になっているみなさん、台北の展示スタッフ、京都のギャラリー、両国のギャラリスト、画商さん、もちろん協力してくれた家族も、感謝してます。
みんな大好き、ありがとうございます。
いろいろあるけれど、どうかどうか、Love&Peaceで。