『題名のない音楽会』を観て、ショパンコンクールを思い出してしまった♪〜角野隼人さん〜
先日の小林愛実さんに続いて、角野隼人さんのショパンコンクールについての思い出を書きます。
思い出が長すぎるので、見出しでスキップして読んでくださってもいいですよ。
経歴だけを見ていても、本当に輝かしくて素晴らしいですよね〜!
角野隼人さんはどんな人?〜YouTubeから〜
ジャンルの垣根を軽やかに飛び越えてピアノを楽しんでいるYouTuber「かてぃん」として、幼少の頃からコンクールで入賞し続けているピアニストとして、多くの人に知られている角野隼人さん。
去年の暮れに学生時代の友人と久しぶりに会えたのですが、ショパンコンクールの話で持ちきりで、もちろん角野隼人さんの話題も出てきていました。
ピアノのアイドル的な存在ですね🎹
かわいい動画もありますね…。
これを見ていると、小さな頃も今も基本のところは変わっていないというのがいいですねぇ。
演奏する姿勢がとっても良いです。(今も姿勢が良いですね)
動画の終わりにオチとして、現在の自分も出演させているところなんか、面白いです!
さまざまな楽器を駆使して曲の世界観を再現しようとするかてぃん、尊敬してしまいます。
実家の猫ちゃんが共演している動画が大好きなので、ご紹介します🐱
ショパンの『子犬のワルツ』ではなくかてぃん作の『大猫のワルツ』です。
個人的に好きな動画をご紹介しました。
どの動画も、音楽を楽しんでいる姿がとっても楽しくて、かてぃんと同世代のジェイコブ・コリアー(1994年〜・イギリスのマルチプレイヤー)を連想させる「音楽の人」です✨
ショパンコンクールで角野隼人さんが演奏するって!
国内のコンクールでも入賞歴があるので、実力もあるし何も不思議には思わなかったのですが、いざショパンコンクール動画で演奏している姿を観たら、いつもの陽気なかてぃんとは違う角野隼人さんが目に飛び込んできて、驚きました。
知人の中には、かてぃんの演奏スタイルがサラッとしすぎているので、ショパンの苦悩に満ちロマンティックなメロディーを奏でられるのか?と話している人もいました。
私も、ショパンだったら同時に出場していた牛田智大さんや反田恭平さんのような心に訴えるタイプの方が受け入れられるのでは、と感じていたので、「かてぃんはどんなピアノ演奏で挑むのかな?」と興味深々でした。
音楽室に飾ってあるショパンの肖像画と似てるかもしれない、ふわふわヘアでシュッとした風貌のかてぃん。
極めて個人的な感想と共にショパンコンクールをご紹介します。
一次予選
一次予選でのノクターンは1本の細い糸のような、それでいてよく響くメロディーが美しく。
キラキラ輝く音の粒に圧倒されているうちにエチュードの2曲が終わり。
ラストのスケルツォは、これ弾いたことがありますが、初めっからすごくドキドキしてしまう曲で、緊迫した音の波が続くんですよ。
それを、決して崩れることなく、だからといって冷たい音なのではなく、中間部のクリスマスのメロディーは温かな炎を感じさせる演奏でした。
二次予選
二次予選は、一次予選ほど緊張しているようには見えませんでしたね。
これは夫の感想になってしまいますが、英雄ポロネーズが大好きなのでショパンコンクールの動画で他のピアニストと聴き比べたら、「英雄ポロネーズらしく、サビは後ちょっとタメが欲しいな〜」と話していました。
サビというか、あの有名なメロディーが出現する直前のテンポ感の事を言っているようです。
一次予選・二次予選は日本時間でも夕方や夕食の時間だったので、リアルタイムで鑑賞できた人もいたのではないでしょうか?
私も、晩ごはんを食べながら(贅沢すぎる…)YouTubeをテレビ画面に移して聴きました。
日本のファンがリアルタイムで観ることができる時間に順番が当たっていたかてぃんは「持ってる人」だと思います。
三次予選
三次予選は、50分程度という長い持ち時間なので、気力も体力も大変なプログラムです。
ピアノソナタ第2番「葬送」は、1楽章のメロディが「愛ってなに?」と聴こえるという説があり、初めからヘビーな曲で、3楽章の葬送行進曲もあって重苦しいのですが、かてぃんらしく気持ちに流されない演奏でした。
それは終曲のスケルツォでも同じで、これも音の洪水に流されてしまいそうになりがちな曲なのに整ってる〜✨と終わりまで感心してしまいました。
何よりも、手が大きいからうらやましいなぁ…。
最後、かてぃんがショパンに見えたような気がします🎹
残念ながら、ファイナルには進めませんでしたが、コンクール動画のコメントにはさまざまな国の人たちがかてぃんに対して賛辞の言葉を送っています。
今では、世界中の人たちが、彼を応援しているのですね。
『題名のない音楽会』での角野隼人さんの演奏で
『題名のない音楽会』では、いつものかてぃんらしく、ピアノの練習曲の定番中の定番「ツェルニー30番」を自らのアレンジで楽しく演奏するところから始まりました。
クラシックだけではなく広いジャンルの音楽を手がけるにあたって、ジャズの場合だったら、初めは尊敬する小曽根真(1961年〜・日本のジャズピアニスト)さんの演奏を模倣することからはじめたと話していました。
おなじみガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」は、鍵盤楽器をあちこち向きを変えながら器用に演奏していましたね〜。
学生時代のサークルメンバーから発展したかてぃん所属のバンド”Penthouse”の曲「…恋に落ちたら」も初めて聴くことができました👍
それから最後の曲は、ショパンのピアノ協奏曲第一番・2楽章のソロの部分を演奏してくれました。
これは、グランドピアノではなく、アップライトのピアノを特別に仕様変更したものでの演奏でした。
見える範囲では、普段は隠れている打弦部分がオープンになっていて、打弦がハンマーで直接ではなく、フェルトで弱音にされていたように記憶しています。
重力に忠実なグランドピアノの打弦ではなく、アップライトピアノの縦方向の打弦にこだわったのは、なぜだったのでしょうか?
かてぃんから楽器に関しての詳しい説明は一切なかったので、聴いた感想だけお伝えしたいです。
この曲は、ゆっくりと美しいメロディーが奏でられているのですが、このピアノで演奏することによって、ピアノというかオルゴールが鳴っているかのような、夢を見ているかのような気持ちになります。
少し現代のピッチ(442ヘルツ)よりも低いのか、ぽわ〜んとしたしあわせな響きが現実から離れた場所に連れて行ってくれました。
ありがとう、かてぃん。
(2024年9月8日:補足)
記事の中で書かれていた、かてぃんのアップライトピアノは、少し特殊な加工をされていました。ピッチは低くはなかったようですね、間違えた認識のまま放置しておくのは気になっていたので、改めて書き足しました。
アップライトピアノのハンマーと弦の間に、弱音ペダルを踏んでいるのではなくてもフェルトが入っている状態になっているというのが、「ぽわ〜んとしたしあわせな響き」を醸し出してくれていたようです。
この、かてぃんのアップライトピアノは、各地で公開されていましたね。
あなたのまちにやって来ましたか?