【3-4】韓国風の宮殿から町を一望! 星を祀ったミステリアスな絶景スポット「東光院妙見宮」[日の出町]
みなさんこんばんは!バックスリーです。
6月に入り、だんだんと気温も暑くなってきました。
あと1月もすればあっという間に夏が来ます。ほんとに1年ってあっという間ですね笑
さて、日の出町のスポット紹介も今日で4回目になります。
日の出町編はこれまで
定番スポット ⇒ 自然豊かなパワースポット ⇒ お土産スポット
という順番で紹介してきましたが、今回紹介するのは、
”ちょっぴりミステリアスな絶景スポット”です。
舞台は、日の出町の平井地区にある小さなお寺「東光院(とうこういん)」。
不思議なみどころと歴史が詰まったとても面白いスポットになります。
それでは見ていきましょう!
■東光院とは
基本情報
山号 ※仏教系の寺院に付けられる称号:妙見山(みょうけんざん)
宗派:曹洞宗 ※鎌倉時代に宋(中国)から伝えられた禅宗の一派。
住所:日の出町平井3963(駐車場あり)
東光院の歴史は古く、その開創ははるか昔、白鳳(はくほう)時代にまで遡ります!
ちなみに白鳳時代とは、およそ大化の改新(645年)後から平城京遷都(710年)までの間の時期を指します。
当時、天武(てんむ)天皇から関東地方開発の命令を受けた百済(くだら)の豪族が、大和斑鳩(やまといかるが)の法輪寺(ほうりんじ)にあった妙見菩薩(みょうけんぼさつ)を勧請(かんじょう)し祀ったのが、起源とされます。
※妙見菩薩については次の項目で解説します!
南北朝時代には、後に室町幕府の初代将軍となる足利尊氏が、戦で大敗して現在の西多摩地域に逃げてきた際に、尊氏の味方が妙見菩薩に祈願した結果、尊氏は形勢逆転をし勝利をおさめることができたとの逸話も残されています。
尊氏は勝利のお礼として、お寺に薬師如来坐像(やくしにょらいざぞう)と寺領を納めたと伝えられています。
※南北朝時代や足利尊氏については、【1-1】樹齢400年を超える桜の木の下で歴史に思いを馳せる「光厳寺」[あきる野市・戸倉]でも、解説しています!
■極彩色の妙見宮
東光院最大の見どころはなんといっても境内の裏山にある妙見宮です!
写真をみればおわかりのとおり、カラフルでとてもおしゃれな韓国風の建物です。
このような妙見信仰により創設された韓国風の建造物は、関東近郊でほとんど例をみないとっても珍しいもののようです。
妙見信仰は、597年に当時朝鮮半島にあった国、百済から聖徳太子に伝えられたとされます。
※百済は日本と密接な親交があった日本史を勉強する上で超重要な国です!
古代の日本に大陸から仏教をはじめとした様々な文化をもたらしました。
幕末のころまでは、日本独自の神仏習合の風習と相まって、全国各地の寺院などに妙見宮が広まったらしいですが、明治政府による神仏分離令の影響で多くの妙見宮が廃止されたみたいです。
※神仏習合と神仏分離令については、【1-4】多くの偉人に信仰された戸倉屈指のパワースポット「三島神社」[あきる野市・戸倉]で解説しています!
ちなみに妙見信仰とは、簡単に言えば北極星に対する信仰です。
天に散らばる星々を人それぞれの運命にみたてて、その中心にいつもある北極星を妙見菩薩として崇拝する信仰みたいです。
妙見宮の当時の建物は残念ながら明治時代に全焼してしまったようですが、1987年に韓国の資材と職人により、再建されたとのことです。
■珍しい!階段を上る”二宮金次郎”
妙見宮が有名な東光院ですが、境内にはほかにも珍しいものがあります。
そうこちらの階段を上る二宮金次郎像です!
金次郎像についてはみなさんご存知かと思いますが、一応説明します。
金次郎像は、江戸時代の経世家”二宮尊徳(にのみやたかのり、そんとく)”をモチーフに造られたとされる像です。
この二宮尊徳は実はとってもすごい人で、飢饉が流行し財政が不安定な当時に、倹約・勤労を中心とする「報徳仕法(ほうとくしほう)」を説き、約600もの農村や地域を復興させた人物です。 明治天皇にも認められていたみたいです!
※二宮尊徳について興味がある方は神奈川県の小田原城に隣接する報徳二宮神社を訪れるのがおすすめです!
ネットの情報ですと、金次郎像については、勤勉さの象徴として昭和初期に全国各地の学校に設立ブームが沸いたみたいですが、太平洋戦争中に武器の原料とするためにその数が減少し、現在は”とある理由”でさらに数が激減しているみたいです。
気になる金次郎像激減の”とある理由”とは、なんと「歩きスマホ」を助長するからだとか笑
そのため地域によっては、新時代に対応するため座っている金次郎像も作られているみたいです笑
このような時代背景を考慮すると、東光院にある階段を上る金次郎像は実はとっても貴重かもしれません!
※余談ですが、私は学校の怪談世代(アラサー)のため、申し訳ないですが、子供のころ金次郎像が怖いイメージしか無かったです笑
■町の秘密の展望台
以上紹介してきた東光院ですが、実はこの場所、日の出町屈指の絶景スポットということをご存知でしょうか?
絶景ポイントは先ほど紹介した妙見宮の前あたり。
そうこの妙見宮は高台にあるため、日の出町を一望することができます。
妙見宮へと続く階段も雰囲気たっぷりでいい感じ!
今回は夕方に訪れましたが、ネットの情報によると夜景もとっても綺麗とのこと。(暗いので足元注意!)
知る人ぞ知る穴場で、まさに秘密の展望台ともいえる妙見宮。
日の出町に来た際は、ぜひ立ち寄ってみてください!
■さいごに
今回は、ちょっぴり不思議な絶景スポット”東光院妙見宮”を紹介しました。
珍しい見どころがたくさんある、とても楽しいスポットになっています。
そして次回は、妙見宮からもその存在を確認できる笑
日の出町のとある大型○○施設が舞台となります。
それでは次回の更新もお楽しみに!
参考資料
『無漏西游 秋川流域の寺々』秋川仏教会設立50周年記念事業委員会
「晴れた日には出かけよう!」日の出町ホームページ
文責:バックスリー