富士山登頂チャレンジ!大船山編
富士山登頂を目指すにあたって、ひとまずある程度登山をして経験を積もうと決意、様々な山々を調べているうちに、いつかはここに行ってみたい!と心に思った山がある。
それが大船山である。
春にはミヤマキリシマが咲き、秋は紅葉が美しい。
しかも山頂近くには御池と呼ばれる池があり、ここに山々の紅葉が映って、いわゆる「逆さ紅葉」が文字通り自然に見ることができるのだ。
これは是が非でも見てみたい!
しかしである。
ここへ行くためには片道4時間近く歩かなければいけない、という情報を得て、知った瞬間に「よっしゃ無理やな!!!」と即決したのだった。判断が速い!!
しかし、ある程度調べているといくつかルートがあることが判明。
しかも「バスを予約すれば2時間くらいで行けるらしい」という情報をゲット。
バスということで当然お金は別途かかるし、予約するのはあまり好きではない性分だし、当日雨が降ったらやだなあ…と考えてはいたが、ここは四の五の言ってられない。
もし雨が降ったら降ったでこれもひとつの経験になるだろう!との気持ちでついに予約!
次の山は大船山に決定!
戦いは前日から
登山前日。
この日の仕事が猛烈に忙しく、それこそ登山やっといてある程度体力がついていて良かったー!!と思えるくらい体力を消耗。
こんな日はマック行くべ!と、お昼は期間限定の辛ダブチのセットをいただく。
明らかに辛そうな見た目のチーズと、入っているハラペーニョの辛さがたまらない!美味い!
と思ったのもつかの間、夜に近づくにつれてお腹がマジでパンパン。
結局、夜8時を過ぎてもお腹が空かなかったのでキウイとナッツを食べて終了。
しかもその後お腹を壊してしまい、夜中に何度もトイレに行く始末。
ロクに睡眠も取れずに朝を迎えることとなった。
教訓:登山は前日から始まっている
降りしきる雨、初めての雨天登山
そして翌日。これ以上ない!ってくらいの雨。
雨時々曇りだったからそこまで激しい雨じゃないっしょ!という希望はもろくも打ち砕かれる。
い、いや…まだわからん!現地に行けば多少雨は和らいでいるかもしれない!と淡い希望を持ちつつ車を運転すること2時間。
長い道のりを運転して、待ち合わせ場所であるパルクラブ大地之湯に到着。
残念ながら雨は止まず。
ここで添乗員さんから新情報。
なんと前のバスに予約していた全員がキャンセルしたという。
雨か??この雨のせいか??「雨降って危ないからキャンセルしよかー」的な??もしそうだとしたら今日雨の日登山初めての自分大丈夫か??
そんな不安を抱えつつも待つこと1時間。
何人かが集まってきて、とりあえずバスは出るようだ。
バスに乗り込んで15分後…。
池窪登山口に到着!
体とカメラの準備を済ませてさあ行くぞ!
とにかく雨と霧がすごい!
レインウェアや防寒着はきちんと準備をしてきてはいるが、霧はともかく雨の中を登山するのは初めてである。
以前、レインウェアを試しに使ってみて本当に良かった。
こうも霧が出ていると、前回登った伽藍岳を思い出す。
スマホに入れた地図を確認しながら前へ。
ここらへんも晴れだったらどんな景色だったんだろうなーと。
幸いだったのはそこまで勾配が厳しくないので、雨が降っててもなんなく登れたこと。
やっぱりちゃんとしたトレッキングシューズを買っていたのも大きい。
てくてくと歩くこと1時間半…。
山頂が見えてきた!
こうやってみると山頂の様相も様々。
そして右手には夢にまで見た御池が!
先に行くか…?いや、まずは山頂だ!
登り始めて2時間!大船山山頂に到着!お疲れ様でした!
なんてゆっくりもしてられない!御池に行くぞ!
そう、ここ御池は下まで降りることができるのだ!
そこで池の姿を見つつお昼ごはんを食べるのを何よりの楽しみにしていたのだ!
どうせこんな天気じゃ雲ばっかで周辺の景色なんざ見えやしねえ!早いとこ降りるべ!
そして…。
御池に到着!自分にとっての本当のゴール!お疲れ様でした!
いやーこの姿!この姿が見たかった!
紅葉で色づいた山、それを映す御池…最高に良い!
これで晴れだったら完璧だったが…それはまたの機会に。
ここでお昼ごはんを食べて帰りは1時間半で下山!
添乗員さんにお礼を言って家に帰って風呂!からのご飯で1日が終了。
トータル12時間動き回ってヘトヘト!
しかし、今回はいい経験ができたのもまた事実。
次はどこにしようか、今から考えてる途中…。
そして今回、登山する中で気づいたことや反省したことなど。
■塩気のものが食べたい!
今回は自分でおにぎりを作って持参!
…のだが、普段おにぎりを握らないのでどうやって握ればいいのかわからず。
不格好なのはいいとして、まったく塩気のないおにぎりが出来上がってしまった。
中に入れた鮭も無塩タイプだったのが塩気の欲しさに拍車をかけた。
やっぱり山頂で食べるご飯は塩気のあるものが欲しい!
■満腹になるまで食べるな
今回はおにぎり2つに加えて、おやつとして大好きな菓子パンも持って完食。
…しかし、下山する頃には満腹なのが災いして気分が悪くなってしまった。
何度リバースしてしまいそうになったことか…。
満腹になるまで食べない。もし食べても十分な休憩をとる。これ大事。
■カメラでどう撮るか
前回に続きGoProで撮影してカメラの練習中。
何度かやってみて感じるのはカメラの向きの難しさ。
普段、カメラは専用のマウントを使って右のショルダーベルトに取り付けてあるが、そのまま正面に向けると明後日の方向へ向いてしまう。
GoProにはプレビューを見ることもできるが、バッグの上げ下ろし、手や腕や木の枝に当たるなどで簡単に向きがかわってしまう。
一番いいのは頭や首や胸…体の正面に取り付けることだろう。
GoPro道の道のりは長い。
■膝痛の問題
「膝は消耗品。少しでも消耗を抑えるためにポールは使え。」とは誰の言葉か。
しかし誰の言葉であってもとても真実味があるし、実際アウトドアの店員さんからも「トレッキングポールを使うと足の負荷が分散され、楽に歩くことができる。結果、長時間長距離を歩くことができて体力強化にもなる。」と教えていただいた。
なんとなくトレッキングポールは高齢者や一部のすごい人たちが使うもの、と思っていたが、認識を改めて今回は自分もトレッキングポールを導入!
これで膝痛ともおさらばよガハハ!
まあそれもこれも車の中に忘れなければの話である。バカ!ウカツ!
まあ実際、トレッキングポールだけに頼らずに自分でも鍛える必要性はある。
とりあえずスクワットから始めよう。
■自分の直感を信じる
下山するときに「あれ?なんかこの道違くない??」と道に迷ったのが2回あった。
このちょっとした違和感のおかげですぐさまルートを修正することができ、無事下山することができた。
もしあのまま違和感を覚えたまま進んでいたら確実に迷っていただろうし、下手したら今この記事を書いていないかもしれないのだ。
少しでも違和感を覚えたら立ち止まって確認する。
命がなによりも大切なのだから。
■休憩を全然とらなかった理由
疲れる前に休む、そのために30分ごとに休憩を取ろう!と意気込んでいたが、結局2時間のうち2回しか休憩しなかった。
理由はいくつかあるが、まず多少なりとも疲れにくく歩けるようになったのもある。
まだまだケツの青い初心者ではあるが、最初の頃と比べるとどのように歩けばいいかある程度わかってくる。
しかし、心の中を覗いてみると「今リズムにのっているから止まりたくない」「バッグの上げ下ろしをするのがめんどい」などがほとんどだった。
特にしっかりとしたバックパックはいくつもベルトがある分、上げ下ろしする際に外したり調整したりするのが本当に面倒くさい!
結果的に山頂に速く着くことができたが、しかしこういった理由で休憩をおろそかにするのはどうだろう。
■服装の難しさ
今回は秋+雨の登山という初めての経験で、なにぶんどのような服装をすればいいか大分迷った。
秋とはいえ登山をするわけだから暑くなるだろうな…いや、レインウェアを着てても雨が降る中歩くのは寒いかもしれない…いやいや、湿度が高いだろうから蒸れないようにするのが大事だろう…いやいやいや…などと堂々巡り。
特に下りのとき、汗をかいていて立ち止まれば蒸気でメガネが曇る、という状況で風が吹いたりすると、今自分は暑いのか寒いのかまったくわからなくて判断できなかった。
こういうとき、どうすればよかったのか。
おそらく透湿性のあるウィンドブレーカーを着ればよかったのかもしれないが、あいにく自分は持っていなかった。
ここはアウトドア専門店の店員さんに聞いてみたい。
■大は小を兼ねない
バックパックを買う前から常々思っていた。
登山においてバックパックは「大は小を兼ねる」のか??
もし大は小を兼ねるのであれば、小さいバックパックは不要になってひとつにまとめることができる。
で、私の結論としては…「登山のバックパックは大は小を兼ねない」である。
30リットル以上のバックパックはたくさん入れられることが魅力だが、それは「必要以上にものを持っていってしまう」ことに繋がりかねない。
たくさん物が入る=いくら重くして構わない、ではない。
特に大きいバックパックは下ろしたり担ぎ上げたりするだけでも結構面倒だ。
その点、低山+日帰り+自炊しないのであれば、大きくても25リットルくらいのもので十分だろう。
荷物は軽いに越したことはないのだ。
もちろん、これから本格的な秋〜冬になるこの時期、防寒着などが必要になるのでこれらも十分考慮しなければいけない。
まだ経験の浅い自分にはここらへんのバランスがとても難しいと思うし、だからこそ学びや改善、伸びしろがあるとも思う。
■「快」を求める
自分は「楽で楽しく快適な生活」を目標に日々過ごしている。
この考え方は登山でも変わらない。
上の話と矛盾するところもあるが、快適な登山のためには多少の重量は致し方ないとも考えている。
たとえば、今回は初めての雨天時の登山ということで、寒さ対策としてフリースやダウンベストを持っていった。
結局どちらも使わなかったのでその分無駄な重量を背負ったことになるが、同時に「寒くなってもフリースやダウンベストを持っているから大丈夫」という安心感があった。
また、どんなに低山でも水分は500ml×2本を持っていってる(もっと細かくいえば、行き帰りの車の中で飲むためにもう1本持ってる。)
自分の中で「1本しか持ってきていない」と「2本持ってきている」の違いは天と地ほどの差がある。
これは500gという重量を差し引いても余りある安心感だ。
軽量化はしたほうがいいとは思う。
しかし、個々の「快」によってなにが必要でなにが不必要かは変わってくる。
これからも自分にとっての「快」を見つける登山をしていきます。