ロシアで生きるとは1#003

※掲題した「生きる」とは死んでいないという意味であり、決して高尚な意味などないです…

人生であまり経験したしたくないことといえば、飛行機の墜落、ベンおじさんの死、エレベーターの落下であると思う。

日本であればそれぞれ経験しないのが当然だと思うが、ロシアでは違う。

これは拙宅のマンションに備え付けられたエレベーターである。
場所はスラム街ではなくどちらかというと南青山の風を吹かせている地域だ。
物件自体もオートロック完備、管理人在中と青山マダムも納得の条件に思う。
しかしその万全なセキュリティは意味をなさないかもしれない。

このエレベーターが落ちるかもしれないからだ。
(一度エレベーターの天井を押さえているおじさんに出くわしたことがある。電球を変えることが目的だったようだが、稼働中のエレベーターで天井崩落のリスクを背負ってまでの行動には恐れ入った)

それでもロシア人たちは平気で乗り込んでいく。
鷹揚な性格の人たちである。

そもそもこの国に到着したときからこの国の大らかさには薄々気づいていた。
ロシアのナショナルフラッグエアラインのサービスの悪さは有名であり、サンドイッチが配給から5分で回収されたときも何とも思わなかった。
しかし流石に着陸したときに拍手が起こったことには驚いた。
墜落がデフォルトだということであろうか。
本当に大らかな人たちである。 
パサついたサンドイッチにイラっときた自分が恥ずかしくなった。

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