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VOCALOIDへの嫉妬という原動力

この記事はボカロリスナーアドベントカレンダー2022第2会場19日目に参加した記事です。アドベントカレンダーには他のボカロリスナーの方も参加して記事を書かれているため、気になる方は是非他の記事も読んでみてください

はじめましての方ははじめまして、久しぶりの方は久しぶり、年に1回私がボカロリスナーとして記事を書くイベントがやってまいりました。ボカロリスナーアドベントカレンダー2022第2会場19日目、とはいえ私の最近の活動と言えばVR空間での活動ばかり、今年のボカロ100選どころか10選もままならないような、「元」ボカロリスナーかもしれません。それでも、私にしか書けないボカロリスナーの記事があると思ったので、書きます。それはVR空間についに「YAMAHA」が来たということです。原動機ではなく、Make Wavesの方、「VOCALOID」のYAMAHAです。

VOCALOID6の画像なのにV2時代の初音ミクのイラストが乗っているのはご愛敬、というかそもそも初音ミクの最新ライブラリはVOCALOIDではない…というのは置いといて、そうか、YAMAHAがついにVR-メタバースのイベントに出展する時代になったか。私は元ボカロリスナー、VOCALOIDブースが一番の目…
いいえ、私がYAMAHAのvketコラボで一番好きだったのは、VOCALOIDではありません。私が活動しているVR音楽界隈の中で絶対に欠かせないアプリ「SYNCROOM」と、そして私が照明スタッフをしている「V-kitazawa AWAKE」とのコラボライブイベント、地下1階のライブステージ…
YAMAHAといえばVOCALOIDというのはもちろんですが、私が今いるVR音楽界隈だと遠隔セッションアプリSYNCROOMや、あるいはYAMAHAのメインコンテンツの楽器を使用しているユーザーが多数いるため、それらのブースがより入り口に近いところに展示されていました。

私は、今回のVketで、YAMAHAが出展して、VRのいろんなユーザーと交流して、イベントとコラボして、本当に嬉しかった。担当者にむっちゃくちゃ「ありがとう」って言った。
だって私はこの世界が育っていくのを、その現場で一から見ていた。
VOCALOID界隈にできなかった、最初から見届ける、ということをこの世界でようやくできた。そしてついにYAMAHAが来た。むっちゃくちゃデカい感情です。
もちろん私より先に音楽界隈はあったけど、私がこうやってVR音楽を記事にし続けて2年半、多分それより先にこういう記事を書いてた人は居なくて、それでこうやって界隈の外にコンテンツを伝えるようになって、それがYAMAHAを呼ぶまでに至ったのかもとか、いろいろ考えるともう…

ボーカロイドが嫌いになったわけじゃない。ただ、ボーカロイドの最初の5年間を見届けられなかったことが悔しかった。ボカロリスナーは全曲聞いたり、月10選したり、あるいはコンパスやプロセカの新曲に一喜一憂して、毎週のようにクラブイベントがあって、受験生で時間・金があまり使えなかったり、大学で田舎にいた私にとっては他のボカロリスナーの活動のどれもが、ただ羨ましかった。
この世界は眩しすぎる。いや、私にはついていけなさすぎると思ったから、ボカロリスナーらしい活動をしなくなり、丁度盛り上がり始めたVTuber界隈に手を出した。私がVRに来たきっかけなんて、きっとそんなもんだった。

それがいつの間にか、VR音楽イベントやVRDJイベントの記事を書くようになり、VRライブハウスのスタッフになり、VRバンドのMVを撮影したり、VR音楽グループの配信カメラを担当したり…。ニュースサイトから記事を書いてほしいと依頼されるようになり、いつの間にか今回のVketでは企業ワールドの3Dモデル制作なんかもしました。今回YAMAHAとコラボしたV-kitazawa AWAKEも、もう2年は通い続けてるし、何なら1年以上スタッフしてるし、10年前にフード被ってた少年がだいぶ遠いところまできたもんだなぁ…と、我ながら思います。きっと10年前の私が、絶対予想していなかった突飛な未来で、出会えると思っていなかった人たちと出会って、これからまだまだすごいところに行ってやるからな、ボカロリスナーが嫉妬するくらいに。

最後に、今回のYAMAHA×V-kitazawa AWAKE Vket Music Nightのスタッフとの会話で一番好きな奴を。

ス「これがゴールじゃなくて、始まりですからね」
私「いくらでも企業とコラボの音楽イベントやってください。私は何処までも追い続けるし、押し続けますから」
ス「きっとnusaさんはいつの間にか引っ張る側になってそうですけどね」

私の名前がいつかVR音楽界隈の歴史に残っていたら、それが一つのゴールなのかもしれません。それは私がボーカロイドにできなかったことだから。

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