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-看護実習のすべてがわかる!-なんでなんだの看護過程ガイドブック③ 第2章
2025.1.2更新
※本書はメンバーシップ追加のため有料設定となっていますが、-看護実習のすべてがわかる!-なんでなんだの看護過程ガイドブック① 序章 ~ ② 第1章ついては全文無料でお読み頂けます。
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「なんでなんだの看護過程ガイドブック」の続きです。
なんでなんだの看護過程ガイドブック① 序章
なんでなんだの看護過程ガイドブック② 第1章
第2章 アセスメント(評価)
アセスメント(評価)に必要な思考法
アセスメント(評価)を行う上で必要となるのがクリティカルシンキング(critical thinking)という思考法です。クリティカルシンキングを日本語に翻訳すると「批判的思考」になります。
アメリカ教育学会やアメリカ哲学学会ではクリティカルシンキングを「目的を持った自己規律的な判断で①その結果の解釈、分析、評価、推論、および②判断の基になる証拠の説明を導き出すもの」と定義しています。これでは分かりにくいので、本書ではクリティカルシンキングを「論理的な思考や判断力を用いて情報を分析し、問題を解決する思考」とします。
さらに分かりやすくするため看護におけるクリティカルシンキングを「論理的な思考や判断力を用いて患者の情報を分析し、患者に起こっている(または起こり得る)問題を解決するための思考」とします。
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アセスメント(評価)ってなにを書けばいいの?
序章の看護過程の展開の項目でアセスメント(評価)とは「患者から健康状態に関する情報を収集し、収集した情報が正常なのか異常なのか健康状態を評価します。次に健康状態の評価から患者の健康上にいまある問題や今後問題となり得るリスクの評価を行います。」と述べました。アセスメント(評価)はこの通りなのですが、実際に書き始めてみるとなにをどんな風に書いたら良いのか分からなくなり、頭が真っ白になってしまうのではないでしょうか?
もっと分かりやすくするために具体的になにをどう書けば良いのか順番に説明します。
■アセスメント(評価)の書き方
アセスメント(評価)は次の1~5の順番に書いていきます。
書き方1.情報収集から得た情報から、患者の状態をどのように判断したかを書く(いまある状態の記載)
・ゴードンであれば、その状態が「適切/適切でない」と書く
・ヘンダーソンであれば、その状態が「正常/異常(正常ではない)」と書く
書き方2-1.判断した患者の状態が適切ではない・異常と判断した場合、適切でない・異常と判断した根拠や理由を書く(根拠の記載)
→書き方3へ
書き方2-2.判断した患者の状態が適切・正常と判断した場合、適切であると判断した根拠や理由を書く(根拠の記載)
→書き方4へ
書き方3.判断した患者の状態に問題がある場合、どんな問題があるかを書く(実在型問題の記載)
書き方4.このままだと今後どんな状態に変化していくかを書く(状態予測の記載)
書き方5.状態の変化によって先々に問題が生じる可能性がある場合、どんな問題が生じる可能性があるかを書く(リスク型問題の記載)
アセスメントの具体的な例について、さらに詳しく知りたい方は、以下を参考にしてください。
▶あっという間にすぐ書ける!食欲不振のらくらくアセスメント
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■アセスメント(評価)を書く時に迷う事
アセスメント(評価)を書く時に迷いやすい事をQ&Aにして以下にまとめました。
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