急性期のせん妄
せん妄とは意識混濁に加えて幻覚や錯覚を引き起こしている状態である。危険因子としては認知症、高齢、男性、聴視覚障害、うつ状態、複数薬物、感染症、アルコール、疼痛、手術後、身体抑制が挙げられ、ICUや CCUで管理されている患者によく見られる。Confusion Assessment Methodなどを用いて診断する。
認知症との違いは急性に発症、進行することで症状は可逆的である。手術などの治療によるストレスや薬物の影響によるものが少なくなく、急性期での医療者の関わりが重要である。しかし、高齢者の多くは入院中にせん妄を経験するという現状がある。見当識の有無を常に把握しせん妄の出現を早期に発見すること、出現した際にハロペリドール、リスペリドン、ミダゾラムなどを使用して対応し安全を確保することが重要である。