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障害受容のプロセス

 排泄障害をもつ人の心理的ケアとして、身体的喪失、ならびに身体的な自己像の自己イメージの喪失をどう受け止めているか。また、自分の受けた障害を知的、情緒的にどう理解して、生活にどのように適応しようとしている段階なのかを理解する。
フインク、コーンの段階理論(モデル)を用いると、障害受容のプロセスは、
「ショック」→「回復への期待」→「悲嘆」→「現実認識」→「適応(順応)」と整理される。
 心理的ケアとしては、①ひたすら聴く(傾聴)、②問題の整理、③段階に応じた対応、が必要となる。すなわち「ショック期」→不安を表出させる。
「回復への期待」→期待を受け止めながら、可能性の可否の説明。本人がその説明をどう受け止めたかを確認する。「悲嘆」→ひたすら悲嘆を受け止める。
ピア(仲間)・カウンセリングのできる人の紹介。現実認識への橋渡しより、一層近い共感を受容。
「現実認識」→より生活しやすい具体策の提示(例:自己導尿の指導)、「適応(順応)」→本人のニーズに応じた対応(例:脊髄損傷の排泄障害者の場合、入院中は基本的な排泄技術の習得と障害受容のプロセスの展開。退院後は外来での具体的な提案)。


ボディイメージの変化
ボディイメージとは、人が自分自身の身体について心に描く像や感情のことで、自己概念の構成要素の1つである。四肢切断、ストーマ造設などによる外観の変化や、留置カテーテルなど治療上目立つ装具を装着している場合など、ボディイメージが変化することによって自己概念が障害を受け、否定的な反応を示すことがある。


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