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ゼロから始める心理学

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心理学を基礎から学びたい人向けに作ります。 引用文献 基礎から学ぶ心理学・臨床心理学
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個人差の心理学

個人差の心理学

人間の性格や知能、あるいは臨床心理学的な問題について、個人間で差があり、かつ一個人が比較的安定に特定の傾向を示すとき、個人差を仮定することができる。この差異は遺伝によるものなのか、育ちや環境要因によるものなのかは歴史的に議論されてきている。

 個人差を測定するためには、実験的観察法が用いられることがあるが、主として発達検査、知能検査、質問紙法検査、投影法検査、などが使われ、これらは総称して検査法

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実験観察について

実験観察について

心理学の方法には、大別して、人間の普遍的な特徴を観察しようとするものと、検査などによる人間の個人差を記述していこうとする方法がある。
  
 前者では主として、実験的方法が用いられる。実験方法では、例えば、騒音がどの程度計算作業に妨害すると調べる場合、騒音が大きな条件(実験条件)と騒音がない状態(統制条件)を設定して比較するというように人為的に条件の差をつくり出し、作業効率にどのような違いが生じる

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心理学における測定と尺度

心理学における測定と尺度

客観性を保つためには、心理学において、測定は重要である。
 測定には生理学的な反応の測定から、それぞれの用途において、どのような尺度を用いるかが決定されるが、スティーブンスにれば、以下の3種類に分けられる

 ①名義尺度
 ②順序尺度
 ③間隔尺度
 ④比率尺度

①名義尺度
 単に分類示すために使用する。例えば、野球選手の背番号には、数字が用いられているが、この場合数字の識別性のみを利用するもの

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