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看護師が書く 日本の医療危機 ③病院・訪看ステーション・介護施設の 消費税リスク

前回は
消費した本人じゃないのに病院、訪問看護ステーション、介護施設などが
消費税を支払っている現状をお伝え
しました。

でもそれじゃあ不公平だから
消費税の増税をしたときに診療報酬や介護報酬を上げて
その穴埋めをしている、
しているんだけれども……
足りないんじゃない??という話をしていきます。

おさらいですが、消費税増税の歴史は以下の通りでしたね。

画像1例えば
100万円分のオムツ代は2018年まで消費税8%=8万円だったのに、
2019年に消費税10%=10万円になっても、
その2%増税された分の消費税を患者様からはもらえません。

なので国も、その2%増税された分、医療機関に入るお金を増やそう
ということで、病院の給料を増やす=診療報酬を増やす改定をしてます。
この消費税増税のタイミング=1989・1997年・2014年・2019年に
行われた診療報酬の改定率が以下の通りです。


画像2

消費税が2%~3%増税されても、
診療報酬「全体」は1%未満しか上がっていません。
いやいや、まあまあ……「全体」ですからね。
実際に増やした診療内容など、
もっと細かなの項目を2019年に絞ってみてみましょう。

画像3

参照元:厚生労働省HP

初診料は10円UP
つまり1.1%UP。
やっぱりまあ足りないですよね。

さらに言うと消費税で上がった項目は
初診料・再診料や入院料の一部。
手術や検査、処置の報酬は、ほぼ変わっていません。
手術・検査器材や、処置の絆創膏、
そういったモノを仕入れ、消費税がかかるゾーンで報酬は上がらず、
患者様と御話するだけでモノを必要としない

初診料や再診料を報酬であげて、
「消費税分は、穴埋めしました。」という状態
です。
※色々意見はあると思いますが。

特にそうした特殊な治療、
あるいは介護でオムツなど
「材料の仕入」が多い病院や介護施設には
消費税の増税って大きなダメージになる
のです。

しかしこれから来るのは、
消費税増税が避けられない超少子高齢化の時代。
これから病院、訪問看護ステーション、介護施設など
間違いなく経営が難しくなる環境です。
そんな時代に向けて何をどうしていくべきか。
次回はそれを話していきたいと思います。

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