猫が可愛いだけの映画ではない『ボブという名の猫』
猫が出てくる映画ってたくさんあるけど、猫が可愛いだけでストーリー的には薄い印象があるんではないでしょうか? かくいうぼくもそう思ってました。
猫が出てくるけれど刺激的な映画を求めてるあなたにお薦めなのが『ボブという名の猫〜しあわせのハイタッチ』です。
猫を拾うことによって主人公が変化する……これだけいうと、ありがちなんですが、主人公はストリートミュージシャンなのです。ストリートミュージシャン? かっこええやん、と思うでしょうが、路上で演奏して日銭を稼ぐ主人公は家がなく、実質ホームレスでした。しかも薬物中毒というどうしようもない状況。そんな主人公が茶トラ猫のボブと友達になることで、じょじょに好転していきます。
ボブと出会ったからといって、とんとん拍子に物事がうまくいくわけではなく、主人公は差別や偏見に苦しめられます。薬をやめると決意して禁断症状に苦しんだり、外で騒ぎに巻き込まれボブと離れてしまったりスリリングなシーンがたくさんあります。
映画の原作は、事実をもとにしたノンフィクション本なのですが、なんとこの映画、ボブ役として実際のボブが出ています。
ちなみにボブは今年の六月に虹の橋を渡ったそうです。少なくとも十四才は越えていたそうです。感動をくれてボブ、ありがとう。冥福をお祈りします。
ぼくも今、一匹の猫と暮らしているのですが出会えたことに日々感謝しています。