日記:鍵盤が変わる

キーボードの調子が悪かったので変えた。せっかくなのでと思い、HHKBという良いやつにした。長持ちするので長期的に見ればコスパがいいとのこと。しばらく使ってみることにする。打鍵の感じがめちゃくちゃによい。キーの配置が少し違うので慣れる必要はありそう。

日記を書くときは、布団の上でyogiboのクッションに背を預けながら、iPadを膝に乗せて書いている。以前のiPadにくっつけるタイプのキーボードの場合はそれである程度安定するのだけれど、普通のキーボードだと単に膝に乗せただけでは安定しない。なので部屋に転がっていた木の板を腿に乗せ、その上にキーボードを置いてみる。安定する。しかし足が木の板によって押さえつけられてしまうので、安易に立ち上がったりすることができなくなる。

これは良い面もあって、姿勢が否応なく固定されるので書くことから逃れられなくなる。生半に動くとキーボードも木の板もiPadもどかさなければならないので面倒である。そして自分は面倒を嫌う性分であるので、それならばと画面に向かい続けることができるようなきがする。圧迫感はあるけれど……。主に腿と膝に。

せめてiPadだけでも膝の上から解放してやろうと思い、タブレットアームを導入してみようかと思う。というかそんなことをする前に、ちゃんと机に向かって書けばいいのでは?という話にはなるのだけれど……。でも自分にとって机に向かうという行為はそれなりに一大イベントで、日記はもう少しカジュアルな作業に落とし込みたいなあという気がしている。

PCではなくiPadで書いているのもそのためで、理由はPCを起動する行為が面倒に思えてしまうからだ。PCもタブレットPC(surface)なので膝の上に乗せられるのだけれど。しかし起動にかかる数十秒が自分を億劫にさせてしまう。昔はPCの起動にもっと時間がかかったというのだから、あの頃は大変だったなあと思い返す。人は便利に慣れてしまうものだ。


PCを触るようになったのは中学生の中頃からで、従兄弟や当時の友人の影響もあってニコニコ動画を見始めたのが始まりだった。2chのまとめサイトなどもよく見ていた。アニメなどのオタク系文化に傾倒していったのも同じ時期で、人生のターニングポイントを挙げるとすればあの時期だったのかなとも思う。まあ遅かれ早かれインターネットの文化には嵌っていたようにも思えるのですが……。

学校から帰宅するとPCの電源を入れる。HDDだから起動に時間がかかったけれど、その時間もPCの前で待っていたような気がする。家族共用のPCだったものの、弟と二人で使用時間を二分していた。いま思うと、よく喧嘩にならず譲り合って使用できたものだなと思う。

現在となっては、スマホやタブレットなどでインターネットに触れていない時間のほうが短い。誰しもインターネットに触れるのが当たり前の時代になっている。

そう考えてみると、昔はインターネットから隔絶された世界がそれなりにあった。学校は自分にとってそうだったし、家に帰ってもゲームはオンライン要素のないものばかり遊んでいたので基本的には一人の世界だった。どこかと繋がらない、その場所で完結した世界があって、それはなんだか自由だったような気がする。単なる美化された郷愁だろうか。



オッドタクシーを最後までみた!

すごいアニメだった……。終わってしまうのがとても寂しい。あの世界をもっと見ていたい。とても面白かった……。

YouTubeのオーディオドラマの存在を知ったのでこれも聴いていた。これも非常に面白い……。あと、キャストの方々の演技が生っぽくてすごいなと思う。これはこのアニメに芸人さんが声の出演をされているのが多いからかもしれないけれど、物語における感情の機微の描き出し方の繊細さもあいまって、社会を生きている実感が込められた言葉の響き方をしているような気がする(自分がそういう風に恣意的に聞いているだけかもしれないけれど)。

オッドタクシーで描かれている現代の鏡像とも言えるような感情の動きが好きだ。もちろん、この作品の魅力はそれだけではないのだけれど、日常の悲哀や人間関係の機微、そうしたあれこれが等身大で誤魔化しなく表現されているような気がして、例えそれが前向きなシーンでなかったとしてもなんだか嬉しくなってしまう。自分がその苦悩に共感するからなのだろうか。キャラクターそれぞれに懊悩だったり目標だったりがあって、その感情の渦がとても心地よく自分の精神を締め付けていくのを感じる。誤解を承知でいえば、どこか自傷的な快楽がそこにはある。怖いもの見たさというか、ホラーをあえて見たくなるような感情とでもいうのか、そういった仄暗い感情をフィクションから感じたいという欲求は自分の中にそれなりにあって、この作品はそうした部分に突き刺さってくるような感触がある。本当に面白かった……。

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