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日記:なんでもない日曜日

金曜日の夜から休日は始まる。最初こそ、あれもしたいこれもしたいとたくさん願望を挙げるものだけれど、それは希望的観測を過剰に込められたものでしかなくて、実際にできることは少ない。

本を読んでゲームを進めてドラマとアニメと映画を見て創作をして部屋を片付けて買い物をして料理をして酒を飲んで好きなだけ眠りたいのだけれど、その多くは叶わない。あちらを立てればこちらが立たず。自分の場合、土曜に目が覚めて時計を見たら既に昼で、その時点でやりたいことのいくつかを諦めるということが殆どである。

いずれかの予定を取るということは、いずれかの予定を諦めることと同義である。時間というリソースは万人にとって平等に有限で、大抵の場合はやれることをやりたいことが上回る。そのことを嘆いても仕方ないので、配られた時間でどのように戦っていくのか考えるほかない。


とはいえ、どうすればいいんですかね……?時間との戦い方を生まれてこのかた掴んだことがない。



今日は歯医者に行きました。自分は会話が苦手で、歯科医院でも殆ど聞かれたことにしか答えないのだけれど、今日はApple Watchをつけていたら歯科医師さんが反応してくださって、少しお話をした。

便利ですよね、自分も使ってますよ、マスクしててもiPhoneのロックが解除できるのすごいですよね、Suicaとかもこれで完結するのがいいですよね、PayPayとかも使えるんでしたっけ、云々。

最近少しずつ話せるようになった気がするのだけれど、残念ながらもう少しで処置が終わってしまう。そうするともう通うこともなくなってしまうのだなあ、と思うと少し物悲しい。

というかそもそも、自分は担当してくださっている先生の顔を全く覚えていない。自分が人の顔を覚えるのが苦手ということもあるのだけれど、歯科医院では基本的に椅子の後ろから話し掛けられるし、処置中は目を瞑ってしまうので顔が見えない。顔を合わせるのは処置の最初と最後くらいなものだけれど、挨拶をしたら目線を外してしまうのであまり記憶に残らない。歯医者の記憶には、顔が抜け落ちている。いつか歯医者のことを思い出すときも、そこに先生の姿はなく、声だけが聞こえるのだろう。


とりあえず、Apple WatchにPayPayのアプリを入れていなかったので入れることにした。



昼は肉を買ってきて家で焼肉をした。肉を焼くだけなのに何故こんなにも美味しいのだろうか。肉を噛み締め油が浸み出すごとに幸福を感じる。とてもおいしかった。

焼肉の写真を撮るのを忘れていた。代わりに夕食の写真。

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昼を食べすぎたので夜は少なめ。いぶりがっこラーメンと牛乳プリン風。

いぶりがっことは秋田県の郷土料理で、たくあんを燻製にしたような食べ物である。酒に合いそうな味がする。多分合う。

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いぶりがっこラーメンには、スープに入れるいぶりがっこパウダーと、いぶりがっこそのものが2つ入っており、双方でいぶりがっこを味わうことができる。とてもおいしかったです。1つ500円。高ぇ。値段に見合った味。


牛乳プリン風は、牛乳プリンではなくて、こんにゃくゼリーのような食感があった。蒟蒻畑ほど固くはない。おいしかった。BIGサイズだったので、牛乳プリン欲求がだいぶ満たされたような気がする。でも、風ではない牛乳プリンを食べたいという思いも湧き上がってきた。それはそれ、これはこれ。



それ以外の時間は、殆ど雀魂とWoody Puzzleをしていた。色々と教わっている途中の麻雀はともかく、Woody Puzzleで時間を溶かしてしまうのは如何なものだろうか。スマホを持ちたての小学生みたいだ。こういったシンプルなゲームに自分がまだ嵌ることができるのを、喜ぶべきか嘆くべきか。そのうち飽きるだろうか。しばらくしても没頭してしまうようであれば、いよいよ封印措置を取らなければならなくなるかもしれない。そうなる前に適度に満足できれば良いのだけれど。

パズルゲームに嵌ると、何気なく過ごしているときでもパズルが頭に浮かんできてしまう。脳内で勝手に盤面が展開されて、ピースを動かして列を消している。その昔に「パズル&ドラゴンズ」に嵌っていたときもそうだった。外を歩いていて、道に敷き詰められた正方形のタイルを見ると、もうゲームの盤面にしか見えなくなってしまって、頭が勝手にパズルをはじめてしまう。パズルが現実に侵食する。げに恐ろしきパズルの魔力。

雀魂は雀士2になった。このまま少しずつ段位戦を進めていきたい。



こうして書き連ねてみると、なんでもない日曜日だった気がしていたけれども、それなりにトピックがあるものだと感じる。それでも、その裏にたくさんのやらなかったことがあって、そうしたものの可能性をばかり考えてしまうとき、今日も何もできなかったなと思ってしまうのである。

なんでもない日曜日かもしれないけれど、もちろん何もなかった日曜日ではなくて。その上で、やらなかったことを次の休日にはやったことにできるようにしたいな、とかそういうことを思った。

おやすみなさい!

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