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卵巣が破裂して緊急入院した話 -1

最初に。

  • とても痛い話が多いです。

  • おそらく婦人科の病気は4~5人に1人くらいの割合で悩んでいる人がいるはずですので、なにがどなたの参考になるかわかりませんから赤裸々に包み隠さず書くことにしています。

  • HSPの方や怖いの苦手な方はご注意ください。

突然のいつもと違う痛み

手短かに私の健康状態について説明しますと、

  • 4~5年前に多発性子宮筋腫(最大は5cmで他多数)と漿膜下筋腫が発覚

  • 片側の卵巣はチョコレート嚢胞を患って6.5cmまで肥大

  • 30年位前の未成年のころから生理痛と腰痛が重め、経血も多め

  • いまで言うPMSもあり

  • 通学も通勤も人生の三分の一は痛みに耐え薬を飲んでばかり

はい、誇張も卑下もなく中年のおばさんです。

つまり、何が言いたいかというと、うんざり生理! はやく閉経よ来い!
なのです。

しかし検査をしてもホルモンの分泌量も安定していて卵巣の働きもよいので閉経はまだまだぜんぜん先と医師に言われておりました…。

ここ1年半くらい前から卵巣が急に悪くなり、痛みが慢性的にあり、時々強く出て動けないほど痛むこともあり、薬物治療を希望するもジエノゲストもレルミナもデュファストンも私の場合は効果なし。

QOLが低下しきって、手術による子宮一式の摘出手術をすすめられてもまだグズグズとどうしたもんかと迷って通院している最中でした。

その日は早朝ごくふつうにスヤスヤ寝てたら急に卵巣が破裂しました。

最初は4時におなかの中でポコッと何かが流れるような動きを感じて目が覚め、患ってはいない方の正常の大きさの卵巣の方がなぜか少しじわっと暖かくなり、その「何か」がお腹の中央(子宮)へ移動するのがわかりました。

それが何なのかはいまだにわかっていません。血?

それからは控えめに言って気絶しなかったのが不思議なくらい急速に下腹部の全体が激化し、呼吸をすると鳩尾がジンジン痛み、薬と水を飲むと胃に染みてズキンズキンと痛み、8月下旬とはいえ涼しい早朝25度なのに脂汗が流れるわ、全く動けず。

「イタイイタイ」と声を出していないと意識保つのも呼吸するのも困難で、ずっとうめいていました。
そのうめき声で起きた夫氏が救急に電話をしてくれました。

よりによって変な服で寝ていました

半年くらい前からこのように急な激痛で動けなくなることが4,5回ありました。生理前だったり後だったりタイミングはバラバラ。

夕方や夜のこともありましたが、どういうわけか早朝4時に発することが多かったです。

生理の時にはよく効くロキソニンもアセトアミノフェン(カロナール)もまったく効かないし、ベッドにうずくまり、痛みで食事もろくにできず、登山用の杖を突いてトイレへ行く感じで3~4日間寝込んで耐えることがありました。
今まではそれでなんとかしのいでいたけれど、そろそろヤバいのが来るかなと構えていたらついに想像を絶する痛みが襲ってきたのです。

救急隊員のやさしさ∞

まず救急隊や医療関係者の方々にご面倒をおかけして申し訳なかったです。
このコロナや熱中症で運ばれる方も多い中、人手不足でしょうにほんとーーーに申し訳なかったです!

うめいて動けないでいた私の部屋に救急隊員の方がドヤドヤドヤと入ってきて、今思うとク○コダインとかギズモのフィギュアだとかシルバニアファミリーとか手作り動物粘土とかよくわからないものが混沌と飾ってあるわ、壁に恥ずかしいウナギや熊の手のスケッチを貼ってあるわ、全趣味暴露と引き換えに生き延びたのでは…?

とんでもねー部屋に立ち入らせたことも申し訳ねえのですが、しかしまあ隊員さんたちはそんな所を見てるはずなく所詮私の自意識過剰でしょう。そうであってほしい。

救急隊員の皆さん、そのせつはありがとうございました

詳しい状況を丁寧に聞いてやさしい声で励まし、こんな重いボディをえいやと立つ補助をして下さり、ストレッチャーに乗せて運んで、一生懸命病院を探して下さり、ひたすらの感謝しかありません。
搬送されながら申し訳なさすぎて消えてしまいたかったですがまだ生きていたいという矛盾も。

夜間・早朝・休日は婦人科をみられる病院が都にはぜんぜん存在せず、なにがTOKYO23区だよ税収に余裕があるならイベント開催ばかりしてないで婦人科救急増やしてください生きてる人の健康を最優先でおねがいしますよと脳内で批判する余裕がまだあるのに、時間が経過するとともに呼吸が苦しくなって、鳩尾が痛すぎて喉の上で息を吸えない。水も飲めないのに吐き気はすさまじく、渡されたビニール袋を握りしめ、でも胃液しかでない。全身の脂汗はどろどろ流れていく。

「深く吸ってゆっくり吐かないと過呼吸になるから」と、隊員さんが優しくゆっくり話しかけてくれて、もうその声だけで私のような根性なしでも「こんな優しい人たちが助けようとしてくれてるのに挫けたらいかん!もうすこしで病院だ」ってふんばれたので、彼らに万馬券が当たればいいと思いました。WIN5当たれ!!!

運ばれてる間ろくなことを考えられないくらい脳ごと衰弱してました。

婦人科の救急搬送の恐怖in東京

恐ろしい話ですが、朝ベッドで目覚めると同時に激痛が始まってから病院で処置をして頂けるまで、約5時間。
5時間ただじっと痛みに耐えることしかできませんでした。

救急車にのせてもらってからも小一時間、激痛に耐え続けていました。

理由はあいてる病院も、婦人科を見てくれる救急病院もなかったからです。

東京23区なのに…婦人科救急ってこんなに無いのか。

家から徒歩で行ける距離に大きな総合病院が3軒もありますが、「婦人科は見れない」「婦人科医はいない」と電話口で断られ全滅。
つまりこの人口密集地の人口の半分は緊急時にみてもらえないということです。

都内で一番近くて時間外に見てもらえるところが区を3つもまたいだ先の大学病院だったかな? しかし救急隊の方も「そこへ行くまでの時間なら、ここで少し待ってかかりつけ医が開く9時に合わせて着くつくように行った方が早いね」と苦笑ぎみにおっしゃり、はげしく同意してそのようにして頂きました。

夜間、早朝、土日祝日。合わせると一生の半分以上の時間ですよ。

様々な病気がいつ発症するかわからないけれど、診てもらえない時間の方が長いのです。

もう、ね~、東京に住んでるの後悔した瞬間でした。

都市部は病院がたくさんあるから何かあったときの生存確率高いだろうと油断してました。
女性にはちっとも安心な都じゃなかった。
へたこいた~。

50メートル級の超大型巨人が壁の向こうに現れたときの人類並みにまじめに絶望したので退院後は私が体験したこの地獄の時間を他の誰にも体験させたくないし、なにかできることがないか模索中です。
(なにもしないよりましなので、ここに体験談を書かせて頂いております)

婦人科医を救急に増やす采配のできる権限のある方に、どうにか改善して頂きたいですが、女性の政治家も権限を持つ人もまだまだ少ないこの国では難しい事なのかな?

続きは緊急入院と処置や診断の事を書きたいと思います。また読んでくださるとうれしいです。

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