「うろ覚え昔話『足』」
「うろ覚え昔話『足』」
作詞/ぬのなめ
むかしむかしあるところに、二足がいました。
二足が海辺を歩いていると、四足が二足たちにいじめられていました。
二足は二足たちに、四足をいじめるのをやめなさい、と言い四足を二足たちから、二足三文で買い取り、その足で質屋に四足を売りにいこうとしました。
あんさんちょいと待っておくんなまし。質屋はかんべんしてくらはい。助けられたお礼にあんさんをいいとこ連れていきたいねや。スレンダーな足の細い女の子いっぱい用意してますんすん。
いやや。いきとうない。そんなとこいって女房に足がついたらどないすんねんおま。
あんさんとわての約束や。他言はせえへん。ちょいと足をのばしてみまひょ。
ほんましつこいなおまえ。そんなんおれにぎょうさん飲み食いさせて、しまいに足元みようっちゅう魂胆やろ。
そんなん堪忍やであんさん。命の恩人を足蹴にするようなこたしまへんて。わてはただあんさんにいい思いしてほしいだけですねんねん。
ほんましつこいな。蹴り食らわすぞ。
亀飛んでったそうな。