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ガラクタを片付けよう

本が好きで、本屋に入ると手ぶらで出ることが難しいくらい活字中毒だったのですが、家に帰って、棚の上にチョイ置きを繰り返していたら、ずり落ちそうになってて、さすがにどうしようと思うようになった。

見るとその下の、前に買った本もまだ読了していないのに、図書館からも借りてきていて、おい、どうするんだい、と自分内会議してしまう。

いかんいかん、と「本の処分」をネットで検索して、ずっと考える。
嫁に出す娘のようなというと大げさだけれど、
仕方なく資源ごみの日に出した時、大事に読んだ本を地面に直に置くことにちょっと躊躇があって心が痛かった。

本棚の前に立って、どれを手放すかをじっと見る。
案外キッパリと決めたのは、長く持っていた本でも、再び読むことはないだろうと、自分内鮮度が落ちた本類だった。

それから歴史関係の本。
最近動画の「#cotenラジオ」を見るようになって、歴史を知る基準が変わってしまった。
だんだん一人の著者の歴史観で貫かれた本では物足りなくなってきた。

後は熱心に読んで、その時の自分にとっては心の拠り所になっていた本が、もう必要ないかもしれないな、と感じた本たちも処分リスト入り。

美術解説書やアートの本も、図書館にあるようだし、それほど熱心に読んだわけではないから、いいか。

旅行の本は、出かける前に下準備でいつも何冊か仕入れていたけど、このコロナ騒動で、お店の情報も古くなってしまったし。

好きな洋裁の本たち。
縫ってみようとパターン付きの本を買うのに、なぜか一度も巻末のパターンを剥がすこと無く、新品同様にきれいなまま。
写真を見るのと自分が着るために実際に縫うこととは違う。

自分の縫う基準は、「要尺がいらず、装飾も少なく、シンプルで動きやすく、洗濯に強く、肌触りが良くて、飽きのこない服」って言いながら、なかなか難しい。

あとは音楽CDや関連書籍。
精神的に参った時に、すがりつくように歌詞を調べ、熱心なファンのように聞いた曲を、今更おさらいしたいと思わなくなっている。

一方、手にとってみたものの、やっぱりもう少しとっておこうと、また前の棚に戻した本も多数あった。

それはまだ読んでない本と、いらないかどうかをもう一度確認したい本。
それから、捨てられない本。

本の読み方は若い時より、かなり自分勝手に進化した。
残り少ない人生の自由時間の中で、何かの時に私なりに効率的に引用するための本は、手元に残したいと思うようになった。
時々繰り返し確かめたくなる本。

そんなこんなで、郵便局の特大段ボール箱120と家にあった中古の100の2箱になってしまった。
ホームセンターが遠いので、スーパーからもらって来ることも考えたが、しっかりした厚みのある箱が欲しかった。
郵便局のは頑丈そのものでお誂え向きだ。

ネットで何度も調べながら、買取業者は「バリューブックス」にした。
本が毎日2万冊来て、半分は再生紙になる。
その様子を動画で紹介している。
正直だと思った。

後で、無印と取引したり、#cotenラジオに資料として書籍を提供しているらしいと知る。
何か利用する時に、分かる範囲で経営方針に賛同できる会社を選択できたらいいなと思っているから、良かったかも。

午前中に箱詰めしてネットで申し込むと、午後7時頃クロネコが来てくれた。
思っていたより速い。
それから本代の振込先の記入をまだ終えていなかったことに気づく。
ネットの相談窓口へメールで伝えると、翌日には返事が来ていた。

どんなにいい本を読んでも、読み終えて自分の行動が変わらなかったら、その本は私自身にはあまり意味が無かったということになる。
でも内容をほとんど覚えていなくても、何かその本の存在が、私にエネルギーをくれるなら、背表紙を棚に並べておくのも意味があるのかもしれない。

さあ、これからまだ読んでない本を、保留するか廃棄するか、自分内会議をしなくてはならないな。

文体が自分の読むリズムに合うかどうか、活字が読みやすい字や色で、詰まり過ぎず、適度な空白があるかどうか。
内容に発見があるか、私を変えてくれる言葉があるかどうか。








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