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VRC|Valve Index から音が出ない問題に関する対処方法の1つ(NVIDIA High Definition Audio関連)

要約

音声の再生デバイスとして Index HMD (NVIDIA High Definition Audio)を選択しているのに音が正常に出なかった。参考文献に示されている様に、デバイスマネージャーで NVIDIA High Definition Audio をアンインストールして、PCを再起動すると治った。HMD関連のトラブルは多岐にわたるので、これはあくまでも一例であるが、参考のため共有しておく。

アンインストールしたもの


以下、日記。

はじめに

これまで VIVE PRO の音声回りのトラブルに度々苛まれていた。具体的には、HMDのヘッドフォンの音が Steam VRを起動した瞬間に音割れする様になったり、カラオケで無理やりキーを下げた曲みたいな音になったり、あるいはマイクが突然ノイズを発生する様になり近くにいる人の耳を破壊するなど。パソコンを再起動すれば直るときもあったが、直らないときも多々あった。

人と約束している場合やパーティクルライブなどの開始時刻が決まっている場合もあり、不定期に起こるハードウェアのトラブルは精神衛生上好ましくないものであった。VRをするときはHMDを被ったらすぐにインしたい。上記の問題を解決するために、VIVE PRO のヘッドフォンを取り外して別のヘッドフォンを被ったり、ピンマイクを使用するようにしていた。

転機は有線のヘッドフォンを使用するようになったときであった。それまではHMDのUSB端子にDACを接続し、それにヘッドフォンをつなげることで音声を出していた。だが、使用していたDACはmicro-USBであった。これは端子が壊れやすいことで有名であるが、その例にもれず、私のDACの端子も壊れた。

有線のヘッドフォンを使用する様になってからは、動きに制限がかかることが多かった。ケーブルが抜けないように注意を払う必要が増えたためである。このような経験を経て、HMD1つで完結したいと改めて思うようになった。そこで、Valve Index の HMD を試用することにした。(サブスト―リーとしては、Index Controller の予備を確保するついでに、手ごろな値段であった美品のValve Index の一式をお迎えしたという経緯がある。)

最初は良好な挙動を示した

Index HMD を試用する前に、NVIDIAのグラフィックドライバーの更新を行った。VIVE PRO の音声回りに関するトラブルと対峙する際にNVIDIA High Definition Audio を消すなどしていたためである(結局、私のVIVE PROに関する音声回りのトラブルには意味がなかったが)。

もろもろのインストールなどが終わると、Valve Index の HMD は良好に動作した。ヘッドフォンからの音声も正しく聞こえ、マイクの音も割れていない。

2回目の起動で音声が出なくなった

2回目の起動時に、Steam VR がエラーを吐いた。確か、HMDの接続が切れましたみたいな内容だった。そして、Index HMDに映像は映るが音声は出ないという状態になった。これはパソコンを再起動しても直らなかった。

タスクバーのスピーカーのアイコンを右クリックし、「サウンド」の「再生」タブでスピーカーの状態を確認すると、Index HMD に音声は流し込まれていることが伺えた。それにもかかわらず、HMD からは音がでないという状態になっていた。

再生デバイスを確認するために、サウンドを開く図(Win 10)

そしてよくよく観察すると、Index HMD が2つ存在するような状態になっていた。

再生デバイスの欄になぜか2つある Index HMD(画像はめ込み合成)


どうせ NVIDIA High Definition Audio が原因だろう

これまでの経験からNVIDIA の音声ドライバーまわりが原因であることはうっすらとわかっていた。ここ数年間、どうも Steam VR と 相性が悪いような挙動が観察されている。

色々と検索して試したところ、冒頭の概要で述べた様に、NVIDIA High Definition Audio をアンインストールするのが一番簡単で確実であった。

デバイスマネージャーでNVIDIA High Definition Audio をアンインストールする図

詳細は参考文献の通りだが、一部相違点がある。参考文献ではアンインストール後にデバイスの更新のスキャンをしたことが述べられている。一方、私の環境では、アンインストール直後にパソコンの再起動が求められたのでそれに従っている。再起動後はアンインストールしたNVIDIA High Definition Audioが再びインストールされており、サウンドに2つ存在した Index HMD も 1つに戻った。

おわりに

VR関連のトラブルは、3年前ぐらいは手探りなことが多かった。トラブルが起こる度に、精神衛生が悪くなった記憶がある。昨今では有志の方が色々と解決策をインターネットに公開してくれているので、ずいぶんと解決するのも早くできるようになってきた。今回の問題に関しては英語の記事が先にヒットしたので、日本語でここに書き記すことにした。この記事を見ている人がいないことが望ましいのだが、もしまだいる様であったら、役に立ったのなら嬉しい。

なお、HMD関連のトラブルは原因が多岐わたる事が多いため、この記事では解決できないかもしれない。その場合は他の記事を検索してほしい。ここに質問されても回答できないので、その点はご了承いただきたい。さぞ、精神的につかれていることだと思う。楽しい世界を取り戻すためにも、あと一息です。頑張りましょうね。

参考文献

https://www.reddit.com/r/ValveIndex/comments/cdlyx9/work_around_for_valve_index_hmd_audio_issue/

余談

Valve Index を試用してみて、 fps が VIVE PRO の1.3倍ぐらい出るなって思いました。画質とか細かい所は確認してませんが、ぬるぬる動くし数値的にも大きくなっていました。
5900X + RTX 3090 の環境で、VIVE PRO だと基本 45fps で、Valve Index だと 60 fps みたいな。重いワールドだと VIVE PRO で 30fps なのが、Valve Index だと 40 fps みたいな(Rhapsody の 古都だと、Index でも 30切りそうになる)。

余談2

Elgato の WAVE XLRを使用していると、よく音声回りが壊れるっぽい。

WAVE XLRは、仮想の再生デバイスを8個ぐらい作った上で、既存の音声入出力に加えてそれらの仮想デバイスをミキシングできるソフトである。パソコンやHMDの電源をON/OFFすると、上記の仮想の再生デバイスとValve Index のマイクやヘッドフォンが競合する様な挙動をよく示す。

例えば VRC の音声を WAVE XLR Game と名前の付いた仮想のデバイスに流し込む設定をしているのに、本来は独立すべき Valve IndexのマイクがWAVE XLR Gameにも流れるようになるなど(自分の声が返ってくるようになる)。

そして色々いじっていると、Valve Index という名前の再生デバイスが2つになったり、VRCの音を仮想の再生デバイスが受け付けなくなったりと致命的な音声バグを生じるようになる。

最近OBSでアプリの音がそのまま録音できるようになったので(β版ではあるが)、WAVE XLRを使用しないようにしてみる。

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