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page5 カレー味のカレー
「本当にいいの?」と彼女は尋ねた。僕は4つに割ったカレールゥのひとつをお玉に載せ、鍋の中に入れようとしていた。
「本当にいいの? ルゥさえ変えれば、ビーフシチューにすることだってできるのよ」
彼女の右目から、涙がこぼれているのが見えた。
「無理なんだ」と僕は答えた。そう、もう戻ることはできない。鍋にはガラムマサラが入っていた。
(小説『あぶらかたぶら』より)
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切り抜き小説
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